山田うどん食堂が山田そば食堂になっていた
ファミリー食堂山田うどん食堂である。
食堂という単語が二つ並んだ、赤いカカシがトレードマークの店へとやってきた。
久しぶりに来た山田うどんは記憶よりも黄色かった。
入口の横に、どーんと生そばの告知がされていた。
「茹」から「生」になって品質UPしたらしい。
「うどんは茹でのままでいいんですか?」と心の中で問いかける。
「ここは山田うどんじゃなくて山田そばなんですか?」と声に出そうになった。
よく見たら私への答えが書かれていた。
一種の冗談だとは思うけど、山田そば食堂だと自ら名乗るくらいの自信があるらしい。
山田食品産業はそば部門とうどん部門が別部署で、仲が悪かったらおもしろいなと思った。
生そば、おいしかった
入店してメニューを見ると、表紙からバーンと生そば押しだった。
天下一品のあっさり、大勝軒の中華そばみたいな立ち位置ではない。山田うどんのそばは、もはや堂々の看板メニューである。
「じゃない方麺類(じゃない方芸人みたいな)」じゃないのだ。
メニューを開いて確認すると、茹でうどんも生そばも値段は一緒のようだ。最安のたぬきうどん・そばは280円(冷は+20円)。安い。
せっかくなのでお品書きのトップに記載された看板中の看板、790円の「3種盛り大えび天ざるうどん・そば」を注文。
注文してすぐに料理がやってきた。
たっぷりの大根おろしがうれしい。
天ぷらはエビ、マイタケ、イカである。ナイスセレクト。
これが山田うどんの生そばか。
生そばといっても生ではない。正確には生そばを店で茹でたもの。
これまでは工場で茹でたそばを、店でもう一度茹でていたのだ。
この説明必要ですかね。
あ、おいしい。
ちゃんとしたそばだ。
つるつるのしこしこ。
以前に比べてすごくおいしくなっている!といいたいところだが、そもそも山田うどんでそばを食べるのは人生初。だいたいパンチ(もつ煮込み)定食とか、かつカレーを食べているので。
そりゃ「山田そば食堂」って書きたくなるよなと思った。
いっそ「蕎麦処 山田」にしたいのでは。
そば業界に詳しくないけど、山田うどんのざるそばは300円で食べられるそばの最高峰なのでは。今後うどんはどうなるのだろう。
このそばは自社工場で三十年、そば作りに精通した職人が精魂込めて作り上げているらしい。今度インタビューをしてみたいなと思った。