小出し記事 2020年11月12日

銭湯の重油ボイラーで芋やリンゴやファミチキを焼いてみる

銭湯にはお湯を沸かすためのボイラーが備え付けられている。以前、銭湯を取材してボイラーを見せてもらった際、店主がこんなことを言っていた。

「ここで焼き芋が焼けるんですよ」。一瞬、耳を疑ったが、確かにそう言っていたのだ。銭湯のボイラーで焼き芋が焼けるのか。本当か。本当ならば焼いてみたい。

さらに、焼き芋が焼けるのであれば、もっと色々な食べ物を焼かせてもらいたいではないか。大阪の銭湯「千鳥温泉」に協力してもらい、芋やリンゴやファミチキなど5種類の食べ物を焼いてみた。

編集部よりあらすじ
始まりました新連載。スズキナオさんがボイラーでいろいろ焼きます。味わいはいかに……と思うがちょっと待て、初回は掃除から!

大阪在住のフリーライター。酒場めぐりと平日昼間の散歩が趣味。1,000円以内で楽しめることはだいたい大好きです。テクノラップバンド「チミドロ」のリーダーとしても活動しています。(動画インタビュー)

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小出し記事「銭湯の重油ボイラーで芋やリンゴやファミチキを焼いてみる」
ライター:スズキナオ

第一回:やるぞ窯の掃除!
第二回:いよいよ焼くぞ
第三回:芋とファミチキの焼け具合
第四回:たまごとりんごの焼け具合
 

※小出し記事は書けたところから即、小出しに公開する連載企画です!

銭湯の鏡に広告を出した話」の記事で取材させてもらって以来、大阪市此花区・千鳥橋の「千鳥温泉」には何度となくお世話になっている。

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2020年11月現在も私の本の鏡広告を置いていただいております

店主の桂秀明さんは脱サラしていきなり銭湯業界に飛び込んだ方で、前述の鏡広告のようなアイデアだけでなく、銭湯内でのライブイベントを企画したり、演劇を上演したりと柔軟な姿勢で銭湯を盛り上げようとがんばっている。

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こちらが桂秀明さん。「怖い感じに写さないでくださいね」とのこと

その桂さんに千鳥温泉のボイラー室を案内してもらったことがある。大きな窯が鎮座し、周りには計器類があれこれと設置されており、私たちが「いい湯だなー」と浸かっている温かいお湯はこのような場所で生まれているのだなと思った。

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これが千鳥温泉のボイラー室だ

千鳥温泉のボイラーは重油を燃料にするタイプ(他に薪を使うもの、ガスを使うものなどがある)。窯の内部を説明してもらった際、桂さんが「ここがめっちゃ高温になるんで、焼き芋も焼けるんですよ」と言っていた。銭湯の重油式ボイラーで焼き芋……その際は深く考えずに「へー!」と驚いただけだったが、なんだか意外な取り合わせだったので記憶に残っていた。

今回、そのことをふと思い出し、桂さんのご協力のもと、ボイラーで焼き芋を焼かせてもらえることになった。さらに、芋だけでなく他の食材も焼かせてもらうことにした。

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サツマイモ、ファミチキ、リンゴ、玉子、幕の内弁当の5品

さあ、早速焼いていこう!

いや、その前に窯の掃除をする必要がある!

あれこれ焼かせてもらう前に、まず窯の内部を掃除する必要がある。毎日稼働して銭湯のお湯を温めているボイラー、使用するたびに窯の中には煤がたまっていくため、定期的にそれを取り除いていかないと熱の伝導効率が落ちてしまうのだという。

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この下の部分が重油噴射式のバーナーだ
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分厚い蓋の部分から重油が噴射され、そこに火がついてボウボウと燃える
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熱された空気が上部の管を通り、タンクのお湯を温める仕組み

ここ最近、桂さんは忙しくてしばらく掃除ができていなかったそうなので、だいぶ煤がたまっているはずとのこと。長い柄のついたブラシやホウキやチリトリでガシガシと落としていく必要がある。

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これらの道具を駆使して窯の内部を掃除する
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桂さんがホウキでちょっとかき落としてみただけで
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どっさり煤が積もるほどである
いったん広告です

芋を焼かせてもらう以上、私も手伝わせていただく

「じゃあ、手伝ってもらえますか!煤がすごいんで、上はTシャツ、下はパンツだけになった方がいいですよ」と桂さんが言う。お、おう。

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焼き芋のためだ!やるしかねえ!

長い柄のついたブラシで穴の中にたまった煤をこすり落とす。なかなかしんどい作業である。あたりに煤がもうもうと舞い上がる。

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ヒーター部分もなかなかに手ごわそうだ
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おりゃー!腰が痛いけどやるしかねえ!
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こびりついて層になった煤はトンカチと平バールを使って砕いていく
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窯の後ろ側からも大量の煤が出てくる

窯で温められた空気は最終的に煙突をのぼって抜けていく。桂さんが「ここが煙突の根元なんですよ」と指差した。

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銭湯の煙突の根元、初めて見た
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見上げたその先に煙突が伸びている。これはいいものを見た

桂さんに教えていただきながら、1時間ほど掃除をがんばった。よし、これでようやく芋だのリンゴだのが焼けるところまで来たぞ!

小出し記事「銭湯の重油ボイラーで芋やリンゴやファミチキを焼いてみる」
ライター:スズキナオ

第一回:やるぞ窯の掃除!
第二回:いよいよ焼くぞ
第三回:芋とファミチキの焼け具合
第四回:たまごとりんごの焼け具合
 

※小出し記事は書けたところから即、小出しに公開する連載企画です!

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