デジタルリマスター 2023年12月19日

磁石のシューズで壁は登れるのか(デジタルリマスター)

電磁石作りには火も使う

材料が揃ったところでいよいよ電磁石シューズ作りを始めよう。

エナメル線を巻く心材にするのは鉄製のU字ボルト。ホームセンターで1個40円だった。直線のボルトにしなかったのは靴底にレイアウトする時に都合がいいのと、U字だと磁石として接する面が2面あって効率がいいため。

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両極で引っ張った方が片側の2倍以上の力が出るのだとか。

まずは心材となるボルトを赤くなるまでコンロであぶる。そしてそのままゆっくりと冷ます。これは「焼きなまし」といってボルトに残る磁性を除去する行程。

この行程を踏まないと、電流を止めても磁力が残ってしまうのだ。ずっと壁にひっつき続けることになる。

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ネジの網焼き。

と今偉そうに説明しているが、全部子供向けの科学の本に書かれていた内容なので僕はそれにしたがっているだけです。

この焼きなましをしたボルトにいよいよエナメル線を巻き付けていくのだが、このときボルトにテープ等を巻いて絶縁しておいた方がいいらしい。

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あとはただひたすらに巻いていくだけ。
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だいたい1000回くらい巻くとこんな感じに。

磁力は流れる電流の大きさと巻きの数でおおよそ決まるようだ。とはいえ計算の仕方がわからないので、今回はキリよく1000回巻いてみた。これ以上巻くと原稿の公開までに完成しないだろうな、という境界だ(一つのボルトに1000回巻くのに30分以上かかる。それを今晩中に8つ作るのだ)。

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巻いた電磁石に電池をつないでみる。
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パワフル!電磁石

完成した電磁石を電池につないでスイッチを入れてみる。果たしてボルトは本当に磁石になっているのだろうか。

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すごい!

スイッチを入れた瞬間にナットが15個くらい吸い付いてきた。予想以上に強力だ。スイッチを切ると一気にやる気(磁力)を失うのも面白い。

これ、たくさん作ったら本当に人の体重くらい支えられるかもしれないぞ。

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