一旦、キュービィロップを振り返る
キュービィロップはカラフルで、2個入ってるという子供の夢みたいなキャンディだった。子供は色が好きだし、数は多ければ多いほどいい。お年玉も、同じ5000円でも五千円札より、千円札5枚入っていた方がうれしかった。
祖母の家に行くと、必ずあったキュービィロップ。これ以外の飴は黒飴と薄荷しかなかった。消去法で好きにならざるを得なかった可能性が出てきたな。
飴を2個食べるのはどうでしょう、とライターが集まる会議で相談したとき、りばすとさんがキュービィロップは「1つずつ舐めるものだと思っていた」と言っていた。たしかに、正しいキュービィロップの食し方を教えてもらう機会なんてないもんな。本記事では2個舐めがベーシックとして話を進めます。
大きかったらもっとうれしいはず
キュービィロップはカラフルでかわいいし2個入っててうれしいけど、1個が小さい。大きかったらもっとうれしいはず。千円札が5枚よりも、1万円札5枚の方が心が沸き立つのと一緒だ。
祖母の家では、キッチンのカウンターに飴を入れる専用の器があった。黒飴、薄荷、キュービィロップとごちゃまぜになっていて、そこからキュービィロップだけを抜き取るのが恒例だった。今回はそれに倣うことにする。
オレンジ味を2つ引いた。同じ味を2つ舐めるのは想定していなかった。
思えばオレンジ味を避けてきた人生だった。オレンジが嫌いというわけではないが、 なんとなく飴やアイスという加工された味になると手が伸びない。友達に飴をあげるときも、早く捌けさせようと率先してオレンジ味をあげていた。今になってオレンジ味がわたしに向き合えと、そう叫んでいるのかもしれない。
感想としてまず来るのは、くどい。甘すぎる。
同じ味の飴を2つ口に入れるのはさすがに変だな、と体も思っているようで、唾液の分泌量が尋常じゃない。飴をなめていてはじめて水分が欲しいと思った。
スタバ行くより飴を2個舐めたほうがいい
もう失敗したくないし、おいしそうな組み合わせにしたいのでやっぱり自分で選ぶことにした。選べるというのも、大人のよさですので。
金のミルクはお気に入りの飴だ。風邪をひいたときになめると、濃厚なミルクが喉に膜を張って守ってくれる気がする。それにピーチ味を足しちゃう。
桃と牛乳って一緒に口にしたことないけど、 きっとおいしい。オレンジまみれの口をお茶で流して、舐める。
めちゃくちゃおいしい。ゴンチャの新作か????と思うほど。
説明するまでもなく桃とミルクの味なのだが、味が喧嘩することもなく、ただただ甘くておいしい。みんな、スタバとか高いドリンクスタンド行くよりも飴混ぜて舐めた方がいいっすよ。安いし。
このあとオレンジとパインや、青リンゴとグレープなどいろいろ試してみた。どれもおいしいが、ピーチミルクに勝る組み合わせはなかった。
あと、単純に大きくて溶けるまでに時間がかかるので、ちょっと飽きる。好きな味であれば、お茶を飲みつつ、小腹を満たす代わりになめるのはちょうどいいかな、くらい。
キュービィロップは計算された大きさだった。足るを知る。キュービィロップはその大切さを、現代に呼び掛けているのかもしれない。