めんどくさいが意義はあるかも
ツイッターを見てる時間については1週間分もやれば傾向が分かる。むしろ1日あたりの時間に直したほうが分かりやすい。Instagram でも TikTok でも、なにかよく見てるアプリがあればやってみると面白そう。
ツイートの内訳については、自分がどんなつもりでこのツイートをしたのか?というのを振り返る機会になって面白い。あーこれ自慢だ、自慢したかったんだ、と後から客観的に見ることができる。ただ、ふつうの確定申告以上にめんどくさい。
「確定申告」という言葉はなにかを確定して申告するということしか言ってない。ふだんツイッター見てる時間を確定申告してみるのはどうだろうか。
今年も確定申告をした。毎年思うが、毎回つらい。そもそも全体の意味をちゃんと理解したことが一度もない。必要にかられて分からない部分だけ調べて、次の年また新鮮に分からない。
源泉徴収票やレシートを一枚ずつ見ながら作業すると、一年分の収入や納税額の書かれた申告書というものができるのだが、それを見ても特に感慨がない。
自分の収入はだいたい把握しているし、納税額も毎年そんなに変わらない。正確な額が確定しても(もちろん大事なことではあるが)自分にとってあまり感慨がないのだ。
せっかく大変な集計作業をするなら、自分にとって「おお」と思うことを確定させたい。たとえば去年ツイッターを見てた時間である。
我ながらあきれるが、少しでも時間があるとついツイッターを見てしまう。駅でエスカレーターを上っているときも見る。その総量が一年でどれくらいあるかを確定したら感慨深いのではないか。
自分の使っているスマホでは、アプリごとの使用時間の履歴が分かるようになっている。何月何日にツイッターを何分使っていたかが後から分かるのだ。
こんな具合だ。2月20日は40分ツイッターを見てたらしい。どのスマホでも同様のことはできるだろう。
スマホだけでなくパソコンでもツイッターを見ているので、そちらの時間も集計する。いろいろあるようだが、「Web Timer」というブラウザ拡張によりどのサイトをどのくらいの時間見ているかが集計できるようなので、入れてみた。
今日ブラウザを見てる時間の17%はツイッターだ、といったことが分かる(他のサイトは消してある)。
本来はこれを1年分集計するのが確定申告だが、思いついたのが先月なので、1ヶ月分やって12倍することにする。
そうやって過去の利用履歴を集計し、確定申告に習って申告書を作った。
書類は2枚組である。それぞれ見ていこう。
書類のタイトルは「令和03年分のツイート等申告書」である。西暦ではなく年号で書かれることでお役所気分が高まるが、どこに提出するのかはよく分からない。
一枚目はその送信票であり、ツイッターのユーザIDを「利用者識別番号」という欄に記載する。
ツイッターの確定申告の際は、閲覧時間だけでなく送信したツイートの内訳書も添付するのである。間違いなくなんらかの法改正が行われてこんなことになったのだろう。
ツイートの確定申告の期日はなんと通常の確定申告と全く同じである。年度末がさらに忙しくなる。
冒頭で「ツイートの生ずる場所」を記載する。
確定申告に「所得の生ずる場所」というのがあるのだが「何だよその日本語」と毎回思う。実際にツイート申告が義務になったら「ツイートの生ずる場所って何だよ」とみんな思うことだろう。そして記入例を探すのである。
本題の「ツイッター見てる時間」だが、集計の結果、自分は一年で773時間ツイッターを見てることが判明した(再下段)。1日あたり2時間以上である。恐ろしい。
時間帯別では午前中にもっとも多く見ていた。これは心当たりがある。朝起きたあと、眠いなと思いながら布団の中でとりあえずスマホをずっと見てしまうのである。
また、平日はそんなでもなくて、見てるのは休日に偏ってるんじゃないの?と思っていたのだが、7日間フラットに2時間ずつ見てることも判明した。いろいろとヤバい。
「被閲覧回数等」はようするに「Twitter Analytics」で出てくる数字をまとめたものだが、こんなふうに書かれると官報の決算公告のようで新鮮味がある。
最後の「①から⑦までの計」を計算することにどんな意味があるのかは分からないが、書類とはそういうものだ。
つづいてツイートの内訳書である。自分の所得が雑所得なのか一時所得なのかには興味がないけれど、自分がどんな種類のツイートをしてるかは少し知りたい。
というわけで数えてみた。
去年自分がしたツイートは76個だった。閲覧時間が770時間なので、10時間ごとに1つツイートする計算だ。主に読んでばっかりだということが分かる。
問題はその内訳である。自分のツイートをつらつらと眺めてみると、だいたい11種類に分類できることがわかった。日常、蘊蓄、自慢、感想、発見、面白、体験、質問、情報、回想、宣伝だ。
自慢はなるべく避けるようにしているつもりだが、それでも約3%は自慢になっていた。
自慢の例。猫が可愛いということを伝えているが、改めて考えるとこれはようするに自慢だ。
一番多いのは発見の報告だった。街角でこんなものを見つけました、というのが多い。全体の約3割。
2番めに多いのは、書いた記事や参加した記事の宣伝だった。約3割が宣伝。とんだ宣伝野郎である。
3番めは、どこでなにをしたという体験の報告だった。具体的には展覧会に行った報告が多い。これが約2割。
21_21 のルール?展に行きました。
— 三土たつお (@mitsuchi) November 6, 2021
「ルールが見えない四角が行く」
(石川将也+nomena+中路景暁)
素敵。見えないルールに合わせてパタパタ動く四角が けなげ。英語のタイトル sometimes rules are invisible はそうだなーと思った。 pic.twitter.com/oVHqz2GC2C
体験ツイートの例。自分は展覧会に行くと報告したくなるたちだとわかった。(この作品は今年のメディア芸術祭の優秀賞になったそうだ。すごい)
書類の最後では、謎の計算により納税することが決まってしまった。しかし幸いインスタグラムの確定申告は免れたようだ。そちらはほとんど見ていないが、助かったと思うことにしよう。
ツイッターを見てる時間については1週間分もやれば傾向が分かる。むしろ1日あたりの時間に直したほうが分かりやすい。Instagram でも TikTok でも、なにかよく見てるアプリがあればやってみると面白そう。
ツイートの内訳については、自分がどんなつもりでこのツイートをしたのか?というのを振り返る機会になって面白い。あーこれ自慢だ、自慢したかったんだ、と後から客観的に見ることができる。ただ、ふつうの確定申告以上にめんどくさい。
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