
手ぶらで旅行して分かったこと

旅行の荷造りがめんどくさいからやめたい。
そもそも大体のものは旅先で揃うし、実は荷物とかバッグって必要ないんじゃないか。
そうだ。バッグは人を狂わせる。私たちは操られて、読みもしない本や飲まないサプリをバッグに詰めて歩き回る。
…バッグは危険だ!荷物反対!肩の荷を下ろさせろ!!
ということで、荷造りを放棄してバッグを持たずに1泊2日の旅行が成立するのか試してみた。
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所感その1:荷造りしなくていいので気楽
コンビニに行くような感覚でバッグの類を持たずに空港へと向かった。熊本から成田まで、これといった用事もないのに東京に行く。


所持品は衣服のポケットに入れた財布とカギとスマホ、メモとペンと時計だけ。バッグもリュックも持っていない。紙袋もレジ袋も所持禁止とした。

出発前夜は普通に寝て、朝は普通に起きて、時間になったら悠々と家を出た。荷造りに時間がかからないので、いつものペースでゆったり過ごせる。
この緩やかな時間の流れ方が最大のメリットといっていい。荷造りの負担たるや相当なものなのだ。
所感その2:いざというときに走れる
重い荷物がないので、急いでいるときに走れるというのも利点である。

帰路での話だが、よく考えずに乗った電車が目的地の空港第2ビル駅に着いたとき、搭乗ギリギリの時刻になってしまっていた。

アナウンスの声にハラハラしつつも必死で急ぐ。

なんのドラマもなくて申し訳ないが、急いだ甲斐あってなんとか予定の飛行機に間に合った。
キャリーケースなどの重い荷物を持ち歩いていたらどうなっていたか分からない。やはり手ぶらは強い。
所感その3:手ぶらで歩くと町に馴染む
荷物を持たずに歩くと、はじめて訪れる町でも簡単に馴染むことができる。


旅行中の人か、地元の住民か、で言えばまず後者に見えるだろう。手ぶらなら公的な手続きを踏まずして地域住民になれるのだ。

馴染めたからといって、どうということもないのだけど。
所感その4:旅行客丸出しなのって照れくさい
思うところがあって、宮崎に帰ってから旅行客の格好をして写真を撮ってみた。

荷物が多いといかにも旅行客!といった風体になってしまう。
どれだけ頑張っても、旅行者というレッテルが剥がれることはないのだ。本人の自意識がどうあれ十把一絡げの存在。

しかし手ぶらだと風景に馴染む。いち旅行客という枠を超えたひとつの人格が生まれる。生きるってそういうことじゃなかったか。旅に必要なのは荷物じゃなくて人格とか人情とか挨拶だろう。さあ、おはようございます!



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