徳島いいぞい!
知ってはいたけれど、徳島は魅力だらけだった。まだまだ紹介したい場所やものがある。徳島製粉のカップヌードルとか、かずら橋とか、秘境駅とか。時間が足り無いとなるのが徳島なのかもしれない。やはりおすすめされた場所に間違いはない。飛行機だと東京から1時間15分というのもいい。めちゃくちゃ近い。鯉もいるし。
那賀郡に「桜谷発電所跡」がある。水力発電を行っていた跡地だ。明治43年に自然地形を活用したダムのない水力発電所として建設された。当時の四国では水力発電所は珍しく県下最大のものだったそうだ。桜谷に堰堤を作り、その下流に発電所を作った。
桜谷小学校のすぐ下を流れる那賀川の幅70メートルほどの間30メートルに石を並べ、3メートルほどの高さにする。中央部は舟筏が通れるように開けてある。渇水時は舟筏が通らないので夕方から翌朝まで長さ2メートル、幅30センチの厚板を並べ、水を堰き止め、発電所に多くの水を送っていた。
この辺りの村は那賀川が大切な交通網になっていた。木材、薪、山産物などの搬出に川を使い、鮎定置漁業なども営まれた。堰堤工事の結果、那賀川の水を発電所取水口に取り込んだので、本流は枯渇して舟筏の通行などができなくなった。
その後、いろいろあって、上流に長安口ダムができて、新たなる発電所もできて、桜谷発電所は昭和32年に閉鎖となった。その跡が今も残っているわけだ。人も少なく、水は綺麗で見に来てよかったと満足した。桜谷小学校も今は廃校となっている。
日和佐町の大浜海岸はウミガメが産卵に来るそうだ。それはぜひ見てみたい、と思ったけれど、産卵は5月から8月にかけてなので、今(11月)は時期ではない。でも、桜の狂い咲きみたいなことが起きてないかとやってきたわけだ。
そもそもウミガメは夜に産卵することが多い。でも、大丈夫。あたりを歩けば、ウミガメだらけだ。公衆電話もウミガメ、トイレの前にウミガメ、そして、日和佐うみがめ博物館カレッタもある。ウミガメはいつでも見ることができるのだ。
大浜海岸に産卵に来るのはアカウミガメ。ただカレッタでは、アオウミガメもタイマイも見ることができる。また雑種もいる。自然界でも稀にアカウミガメとタイマイの子供や、アカウミガメとアオウミガメの子供がいたりするそうだ。
近くにある道の駅日和佐に行くと、「砂浜にうみがめの卵」というアイスが売っていた。ウミガメと言われるとハワイっぽい感じがするので、楽園感がある。ウミガメは最高の生き物なのではないだろうか。
食べてみるときな粉味で美味しい。砂浜が再現されている。問題はウミガメの卵だよな、と思いながら食べ進めていると出てきた。美味しいだけではなく、遊びのギミックがあるのもいい。
最後は白沢村にある「錦鯉の池」に行く。8年前に池に入れた鯉たちが20-50センチに成長して餌を求めてやってくるらしい。ちなみに8年前に12000匹を放したそうだ。餌やりOK、おさわりOK、しかも無料という本当の楽園なのだ。
餌は一袋だけ無料で、2袋目からは100円とのことだけど、めちゃくちゃ量が多い。鳥獣から鯉を守るための柵があるので、それを開けるとパラダイス。マジのパラダイスなのだ。
餌を池に入れるとすごい勢いで鯉がやってくる。恐怖すら感じるレベルで鯉がやってくる。池自体は広いのだけれど、餌がもらえる場所にそもそも集まっていて、餌をあげるとお祭り状態。ある意味、阿波踊りだ。
餌をあげているとオーナーの方が来て、噛まれてもいたくないから、と言っていた。本当は鯉を養殖して売るつもりで始めたけど、今はただ飼っているだけだそうだ。鯉のサイズに大小あるけれど、みな同じ年らしい。
これが本当に楽しかった。かつてないほどの人気者になれるのだ。餌を入れると渦潮みたいに鯉の渦ができて、阿波踊りのような盛り上がりを見せる。徳島の全てがここにある、と言ってもいいほど。マジで楽しくて熱が出そうだった。
知ってはいたけれど、徳島は魅力だらけだった。まだまだ紹介したい場所やものがある。徳島製粉のカップヌードルとか、かずら橋とか、秘境駅とか。時間が足り無いとなるのが徳島なのかもしれない。やはりおすすめされた場所に間違いはない。飛行機だと東京から1時間15分というのもいい。めちゃくちゃ近い。鯉もいるし。
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