近所は面白い
自分が住んでいる「梶ヶ谷」という町を調べてみるととても楽しかった。
古墳のメッカで有名なことも分かったし、遺跡跡もあった。そして、「梶が谷駅」が梶ヶ谷に無いことも分かった。梶が谷駅は「川崎市高津区末長」にあり、梶ヶ谷の隣にあるのだ。JR目黒駅が品川区にあるみたいな感じなので、このトリビアを日本中に広めて行きたいと思う。
梶ヶ谷神明社上遺跡という遺跡も近所にあるらしい。
ということで足を運んだ。遺跡の名前から「梶ヶ谷神明社」に遺跡があるんだろうと思い梶ヶ谷神明社に行ったのだけれど何もなかった。
この遺跡は弥生時代の住居の遺跡だ。
昭和42年に畑の天地返しの際に見つかったらしい。壺形土器や石器、鉄器などが発掘され遺構や遺物は非常に良好だったそうだ。古墳といい住居の遺跡といい、かなり昔から梶ヶ谷には人が住んでいたことがわかる。
実は「梶ヶ谷神明社」は近所なのだけど今まで行ったことはなく、辿り着くのに2日を要した。1日目は「馬絹古墳」の帰りに向かい、そして迷いあきらめて家に帰って来たのだった。
家に帰って来てからもう一度場所を確かめ、次の日改めて梶ヶ谷神明社に辿り着いたわけだ。しかし、先の写真のように遺跡らしきものは何もない。仕方が無いので図書館で報告書をもう一度確かめ今度は地図をコピーまでした。
報告書の地図によれば遺跡は梶ヶ谷神明社の上にあるみたいだ。だから遺跡名が「梶ヶ谷神明社“上”遺跡」なんだと理解した。後になればなるほどと思うが探していた時は「上」のことを全く無視していた。
地図に従い梶ヶ谷神明社の上に歩みを進めたが遺跡らしきものは何もなかった。駐車場の辺りが遺跡のはずなんだけどな~と思い、昔からこの地に住んでいそうな人に話を聞いた。
「この辺りで遺跡の調査とか昔して無かったですか?」と70代くらいの男性に聞いた。「あ~やってたな」と男性は言う。「駐車場のあたりで」と僕。すると「そう、駐車場のとこ」と男性は答えてくれた。そっか、駐車場は遺跡なんだ。今では遺跡跡なんだと理解した。
遺跡とは昔人が住んでいたなどの跡が残された場所だ。多くの場合、人は遺跡を見て昔ここに人が住んでいたんだ~などと思うわけだ。しかし、梶ヶ谷神明社上遺跡は今は無く、梶ヶ谷神明社上遺跡跡となっている。
ここでは、遺跡の跡を見て昔は遺跡だったんだ~と思い、さらに昔は人がここで生活していたんだ~と思う流れになっている。ワンクッション多い。スッと行きたいのに、行けない。「おとんの嫁の旦那」みたいな感じでややこしい。
自分が住んでいる「梶ヶ谷」という町を調べてみるととても楽しかった。
古墳のメッカで有名なことも分かったし、遺跡跡もあった。そして、「梶が谷駅」が梶ヶ谷に無いことも分かった。梶が谷駅は「川崎市高津区末長」にあり、梶ヶ谷の隣にあるのだ。JR目黒駅が品川区にあるみたいな感じなので、このトリビアを日本中に広めて行きたいと思う。
<もどる | ▽デイリーポータルZトップへ | |
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |