本題の前にお知らせです
まず、食中毒について。いろいろやってから調べたら、グリコのWebサイトに『溶けてしまったアイスクリームには細菌が増殖していることもあり』とか『一度溶けたアイスは絶対に食べないでください!』なんて書かれていました。Oh....。
しまった、と思った時にはもう遅い!?溶けてしまったアイスクリームは二度と本来の味に戻らない
え、と思ったが、もうすっかりいろいろ食べてしまったあとなので遅い。なので、この記事では溶かしたアイスを食べてるけど真似はしないで下さい(コンプライアンス)。
それと、『思いついたことをやろうとしたら当サイトで過去にやってた問題』があった。
一回溶けてもおいしいアイス調べ
編集部の石川さんが9年前に書いていた。しかし、同じ花を見て同じ様に美しいと言うかどうかは分からない。石川さんに聞いてみたら「OKです!」とのことだったので続けることにしました。
では、引き続き本題に入ります。
いろいろ溶かしてみた
手始めに、きっかけになった雪見だいふくを買ってきました。他にはピノとチョコモナカジャンボ。ピノとチョコモナカは石川さんも検証していたが、電子レンジで溶かしていたので常温なら違う結果が出るかもしんない。
皆さんも、アイスを買ってきたけど冷凍庫にしまい忘れて溶けてしまったという経験が一度くらいはあると思います(僕はやった)。
そういう経験を通して人は、買い物から帰ったら、品物をとっとと冷蔵庫にしまう事を学びます。
そんなこんなで6時間後
だいたい6時間ほど常温25℃で放置してみました。パッケージの外はなにも変わりませんね。
温度を計ってみました。
雪見だいふくもだいたい同じくらいの温度。
ピノ地獄
ピノも温度測定をしようとして開けたら地獄でした。岡本倫先生も大興奮間違いなしの溶けっぷり。
ピノって常温では液体になってしまうんですね…。ピノのガワはチョコモナカのチョコより口溶けがいいなと思っていましたが、融点がだいぶ低かったようです。
からの、再冷凍
溶けたアイスを再冷凍したらどうなるか?って話なので冷凍庫に入れて凍らせます。
チョコモナカジャンボはけっこうイケる
去年の10万円給付で買ったシャープの冷凍庫に突っ込んで1日。すっかり凍り直したアイスたちをご覧くだせぇ。最初はチョコモナカジャンボ。
モナカがちょっとずれてしまいましたが、基本的には形を保っています。半分で切ってみるとこんな具合。意外とそのまんま?
食べた感じもそんなに悪くありません。皮のパリパリ感は失われているけど、チョコはパリッとしてるし、これはこれでアリ。白いアイス部分はちょっとシャクシャクしてますがむしろ好きかも。懐かしい感じがします。
結果、チョコモナカは6時間放置して溶かしてしまっても、再冷凍すれば食べられました(真似はしないで下さい)。
雪見だいふくは出てこない
次は発端となった雪見だいふく。付属の楊枝で出そうとしたら出てきません。入れ物にくっついてしまったようです。恥ずかしくて出てこないのかな?
スプーンでほじくり出して、どうにか取り出せました。でもちょっと崩れてしまいましたね…。
味は、たしかに「食べられないことはないな」という感じ。求肥が厚くなっている部分があったり、シャリシャリする部分があるけど、不味くはありません。
若干、気のせいかも知れないけど甘さは増したような気がします。
地獄ピノ
3つ目、ピノ。あの地獄みたいなピノはどうなったか。
…そのまんま凍るよね、当たり前だけど。
トレイをめくってみたら更に地獄。
ピノが溶けると大変なことになるので、ピノを買って帰ったらすぐに食べるか、1秒も早く冷凍庫に入れて下さい。うっかり溶かすと地獄ピノになってしまいます。
箱とトレイからアイスをこそげ取って器に盛り付けました。味は、これも不思議なことに本来のピノより甘いんですよね。
ここまでの感想は、「溶けたアイスは再冷凍でも食べられるけど、食感はやや固め、味は甘さが濃くなる」です。
なお、箱やトレイに付着してスプーンで取れなかったピノはベロベロ舐めました。手も口もベタベタにして舐めきりました。あまり人にはお見せ出来る光景ではございませんな。
ペースアップしてやっていきましょう
3種類だと数が少ない。いっそのことなのでもっとやっていきましょう。クーリッシュ、パピコ、ハーゲンダッツ。そのあと、スーパーカップ、サクレ、アイスボックスの3つが続きます。
どのアイスもだいたい5時間くらいで完全に溶けます。そして溶けたら速やかに再冷凍。
パピコが知ってる味になった
溶かして再冷凍したパピコを食べたら知ってる味でした。簡単に言えば昭和のパピコ。子供のころ(35年くらい前)に食べたパピコの味です。氷感があり、シャリシャリした感じ。
今のパピコは氷がなめらかでスムージーの様な食感なのだけど、昔のパピコは氷感があったんですよね。再冷凍のはそれに近い感じになっていました。お懐かしや。
最近のパピコはおいしすぎるなと思ってたんですよ。これ、好き。
ハーゲンダッツは安い味になった
みんな大好き、ご褒美アイスのハーゲンダッツ。溶かして再冷凍したら、これはこれで美味しいとは思うけど80円くらいの安い味になってしまいました。失われたご褒美感と120円分の美味しさはどこへ。
表面はフワフワ、粉っぽい乳脂肪層。その下に黄色くて硬い層があります。硬い層はシャリシャリ食感で、舌触りは『爽』に似ていました。あれ?さっき80円のアイスって書いてしまいました。訂正。爽は実売100円なので、100円アイスの味。
クーリッシュも硬くて甘くなりました
クーリッシュは再冷凍したら、パッケージがなんかスカスカ?空間ができました。小さい口から押し出して食べるために、結構な空気を含んでるんですね。空気とアイス液が分離したようです。
味は「練乳?」ってくらい甘くなりました。本来のクーリッシュよりシャリシャリ感があり、最後はやや水っぽい感じ。すべてのアイスは再冷凍すると甘く、シャリシャリになるようです。
アイスボックス、サクレレモン、エッセルスーパーカップ編
もうだいたい結果は予想できそうな感じですがあと3種類やっていきましょう。
暑かったのか、2時間半ほどで溶けました。
溶けたら再冷凍といういつものパテーン。再冷凍したアイスボックスはカチコチで、スプーンでは歯が立ちぬ。
ゴロンと器に出してみました。どうしよう。
歯の取っ掛かりがないので、人類の叡智、包丁とまな板で削ってみました。かき氷にしてしまえば食べやすい。
味としましては、だいたいアイスボックス。ただ、本来のアイスボックスは味が均一で食感もシャクッと均一なのに対し、再冷凍の方は硬い氷に甘酸っぱしょっぱい味が付いてる感じ。
サクレレモンも似た感じになったので包丁でやりましたところ、アイスボックスよりもサクサク切れて気持ちいい。
味はといいますと、ほぼサクレでした。元々かき氷系のやつだし、シャリシャリ感があるやつだし、凍らせても柔らかい。 レモンも一緒に刻んだので、むしろもとのサクレより食べやすくなりました。
再冷凍スーパーカップは予想通りの結果
スーパーカップの再冷凍は、ハーゲンダッツと似た感じで表面に乳脂肪げなフワフワ、下の層は硬めのシャリシャリ系になりました。下層はかなり硬くなってしまい、スプーンが入っていかない。
ゴリゴリ削って穴が空いたけど、まだまだ固いので穴にエスプレッソを注ぐことにしました。アフォガード!
アフォガードはエスプレッソをバニラアイスに掛けて食べるデザートですが、普通のアイスでやるとアイスが溶けすぎてしまいます。再冷凍スーパーカップは固めなので溶けにくくていい感じ。
どやー。
アイスを溶かして、再冷凍して、今度はエスプレッソで溶かして口の中へ。諸行無常の相転移。
好みは分かれるかも知れないけど、僕はかなり好きです、これ。アイスが硬めで溶けにくいのがいい。
アイスは溶けてもなお美味い。だったら積極的に溶かしていくのもアリかと思って、最後の展開。
パンケーキの上でピノを溶かす
常温で形を保てないピノですが、その性質を利用して焼きたてのパンケーキに乗せるといい具合に溶けてくれます。
ピノを熱々のパンケーキに押し付けて溶かしていきますってぇと、チョコシロップとバニラ味の美味しいやつになりまして、でも冷たくて熱いパンケーキに合います。
ピノって、そのままパクパク食べちゃうと秒速で無くなってしまいますが、パンケーキに乗せれば2粒を大事に食べられます。
ピノを大事に食べる価値観って、昭和時代かも?
溶けてしまったアイスの再冷凍、味としては『アリ』
確かに溶けたアイスを凍らせて食べるのもアリでした。甘みが増し、食感はシャクシャクになり、本来の味とは違うものだけど好みによっては却って好きかも的な味。
グリコさんが絶対ダメって言ってるので、表向きはやめておいたほうがいいと思いますけどね。危機管理!大事!
しかし思い出してみると、僕が知ってる昭和ってみんな雑で適当で、大人は子供を平気で殴ってたし、アイスを始め肉も野菜も今より美味しくなかったですよね。35年前と比べて本当に食べ物が美味しくなりました。
そんな昭和の価値観からすると、溶けたアイスを再冷凍して食べるなんて、別になんて事ない気もします。(ダメだっちゅーの)