広告企画 2020年4月20日

軍手もケバブもパイロンも!吹きガラスの世界はなんでもアリ

工房におじゃましました

吹きガラスドロップのギャラリーで見たあの(いい意味で)ゆるい作品たちはどんな環境で作られているのか。小村さんに実際の作業風景を見せてもらえることになった。

小村さん、よろしくおねがいします!

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「そんなたいしたことしてないんですけど、いいんでしょうか」

ガラス工房の作業というとみんな作業着を着て汗だらだら流しながら8時間寝ずの番!みたいな感じかと思って覚悟してやってきたのだけれど、小村さんに会ったら普段着に笑顔で、むしろギャラリーで会った時よりもリラックスして見えた。

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やっぱり高温のガラスを扱っているので夏は暑いですよ。そういう意味では今はすごくいい時期ですね。

 しかし周りを見るとやはりそこは工房である。

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熱そうな炉!
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職人の道具!

失礼だが、小村さんのあのゆるい作風を生み出したとは思えないほどハードな設備である。しかし小村さんはいたって普通にビーサンだった(上の写真)。前回取材した尺八の富川さんといい、伝統を壊す人に最近よく会うような気がする。

さっそく、小村さんにガラス細工の作り方を一通り見せてもらおう。

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「ではいきま~す(ゆるい)」

ここからは一つ一つの作業があまりにもスピーディーだったので、そのスピード感を体感してもらうために説明は最小限でいきたいと思います。ついてきてください。

そんじゃ、いってみよう!

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「炉の中にガラスが溶けているのでそれを竿で好きなだけ取ってきます」
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「そしたら色ガラスの粉を付けて」
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「もういっかい炉にいれて色の粉を溶かしてガラスに色を乗せます」
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「紙リンとよばれる新聞紙を重ねて水分を含ませたものを使って形を整えます。冷めたら形を変えられなくなるので、そのたびに炉で温め直します」
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「この作業を何度か繰り返して色付けは完了」

けっして広いとは言えない工房の作業スペースを、小村さんは長い竿の先に溶けたガラスをつけたまま舞を踊るように動き回る。止まってくれないので写真を撮るのもたいへんである。

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「ここまできたら吹いて中を空洞にします」
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「そしたらくびれをつけておいて」
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「ひっぱって耳を作ります」
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いま簡単にやったけど、あれだけのことでいきなり耳ができたのすごい。

ここまでのおさらいをすると、溶けたガラスのかたまりに色をつけ、形を整え、息を吹き込んでまた形を整え、引っ張ったりつねったりして最終的な形に近づけていく。ガラスはすぐに硬くなるので、ひとつひとつのステップの前に炉に入れて熱してを繰り返す。

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目になる場所には凹みをつけたあとに黒い色ガラスを置いて炉に入れて溶かす。
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そろそろ形が見えてきました。

確かにようやく何を作っているのか見えてきたぞ。

それにしても小村さんを見ていると、一つ一つの動作が流れるようにスムースなので簡単そうに見えるが、きっとこれかなり難しいだろう(後で思い知ります)。

で、小村さん、これメンダコですか?

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そうです!やっぱり作ってて楽しいのはメンダコなんですよね。可愛くできた時のテンションの上がり方が格別です。

 メンダコ作りはあとで僕も体験させてもらいました。

 

なんと、ここで作ったメンダコも購入可能

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