ちょっと聞いてよ 2022年6月11日

だいぶ牛レバ刺しなきのこ「天然あみたけ」

飲食店での提供が禁止されて早10年の「牛レバ刺し」にそっくりな食材があるらしいんです。それがなんと、きのこ!

偶然見つけて買っておいたので、今から食べてみようと思います。

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

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きのこ屋さんの大発見

先日、出かけた先で偶然、こんな商品を見つけまして。

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「森のレバ刺」

飲食店で牛や豚の生レバー提供が禁止になって早10年。大好物だった彼らのことも、もはやすっかり忘れてしまっていた僕。

当初は「なにか代替品になるものはないか?」と多くの人が考え、僕も、レバ刺し風のこんにゃくなんてものを食べてみたりもしましたが、久しぶりに見たな、こういう商品。

なんでも、「ヒマラヤ山脈からの清らかな雪解け水が流れる川を見下ろす、標高3000m級の森林地帯で採取」された「天然あみたけ」で、それが牛のレバーに似てるんだって。どんな味なんだろ〜? と、ちょっした興味から買ってみたんです。

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「きのこ屋が美味なる発見をしてしまいました」

この裏面の説明も良くて。だってさ、レバ刺しが提供禁止になったからといってさ、「何かできることはないか」って、別にきのこ屋さんが考えなくたっていいじゃないですか。そこがたまらなく好き!

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確かに見た目はそれっぽいかも
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実食

というわけでさっそく食べてみましょう。

まずはザルにあけて流水で洗います。

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けっこうぬめりがありますね。

やっぱり見た目は、確かにレバーっぽい。僕の知る限りだと、牛と豚の中間のような。というか、きのこだと考えるとだいぶ異質。

これをお皿に盛って、

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ねぎとにんにくを用意して

そして続く工程が最重要事項。そう、「ごま油塩」!

居酒屋で食べるレバ刺しって、極論を言ってしまえばもう、8割がごま油塩の美味しさでしたからね。残る2割が、食感と風味というか。極論ですけどね。

というわけで、

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ごま油どばー
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塩ぱらぱらー

わはは! 懐かしい! この、ごま油に塩が溶けていく感じ。お膳立てを整えれば整えるほどにレバ刺しになっていくのがおもしろい!

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とどめにビールを添えれば完璧

ただ、肝心なのは味ですからねぇ。んじゃあまぁ、ひとつ食べてみっか。

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とろ〜り……

箸でつかんで持ち上げた感覚も、とてもきのことは思えないな。じゃあ食べますよ? ぱくっ……もぐもぐもぐ……

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「えっ!?」

正直な話していいでしょうか? 僕、食べる前はぜんぜん期待してなかったんです。見た目が似てて、それにごま油塩をかければ、なんだってレバ刺し気分で食べられるだろうと。これもそういう商品だろうと。

ところが! このあみたけってやつ、想像よりもだいぶレバ刺し!

とろりとした口当たりと、まったりさくりとした食感。そりゃあもちろん、牛独特の旨味はありませんよ。だけど、ビールに対する「クオリティーの高い発泡酒」くらいには、ちゃんとレバ刺し。

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いや〜、ヒマラヤ山脈で採れるきのこがね〜

というわけで、これはレバ刺しだレバ刺しだ……そう自分に言い聞かせつつ食べ、

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ダメ押しにビールも飲んじゃえば

気分は完全にあのころ!

いや〜、おもしろいな、あみたけ。そもそもこういう味つけにしなくても、クセがなくてとっても美味しいきのこだし。

あ、食べ終わってから気がついたけど、これ、ごま油にほんのりと牛脂を溶かしてからかけたら、よけいに牛レバ刺しに近づくんじゃないかな? また見かけたら買ってみよ〜。

 

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編集部員も食べてみました!

 

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