特集 2023年6月16日

高千穂、王道の観光をする

王道の観光がしたい

高千穂に行った。

高千穂神社にお勤めする窪田さんに色々教えてもらったのが前回(こちら)。今回は普通に観光をする。

ただ、窪田さんは高千穂にやってくる友人をなんども案内した結果、この景色がいいのかどうか分からなくなったそうだ。

「案内するとき心が死んでる」と言っている。

それでも案内してくれ。

1971年東京生まれ。デイリーポータルZウェブマスター。主にインターネットと世田谷区で活動。
編著書は「死ぬかと思った」(アスペクト)など。イカの沖漬けが世界一うまい食べものだと思ってる。(動画インタビュー)

前の記事:これなんですか?といちいち聞く~神社編

> 個人サイト webやぎの目

その1. 棚田

まずは棚田である。これについては窪田さんはそれほど心が死んでいないが、むしろ僕がピンときてなかった。

棚田か…。

NHK-BSや日本の素晴らしい景色みたいなテレビで見るやつ、というイメージだった。

朝、移動している車から棚田が見えたので降りてみた

ふーん、これが棚田か。

棚田のふちは結構分厚い。ダムの堤体のようだ。
石垣でできている部分もあるんだ…
隙間を縫うように道がある
田から田に水が流れるように水路ができている

これはあれだ、土木工事じゃないか。
ささやかな日本の原風景、とかじゃなくてもっと力強くて、作った人の誇らしげな顔が想像できる。
棚田には「日本のピラミッド」という呼び方もあるそうだが、そっちのほうがしっくりくる。

斜面を水平にするための執念

山を切り開いて作ったニュータウンに似ている。あそこも家を建てられるように斜面を削ってとにかく水平な土地を作っている。稲作が入ってきた時代も都市が発展する時代も、とにかく人間は水平である。 

棚田のこと分かってなくてごめん。
いったん広告です

高千穂峡

そして次は高千穂峡だ。
親戚が近く(延岡市)に住んでいたため、小学生のころ、昭和の子どもらしいデニムのぴちぴちの半ズボンをはいて行った。

ここが困る場所だった。

どう撮っても絵はがきのようになってしまう。

自分なりの撮りかたにならない。こんないい景色なのに写真が変!みたいな写真を撮りたいのだが難しい。雑に撮ってもすぐ絶景になる。

橋の欄干の隙間から撮ってやれ。

むしろ味わいが出てしまった
自分を入れてちゃったらどうか

窪田さんに「一周回って普通の観光客と同じことをしている」と言われて目が覚めた。
絶景にあらがうのはやめよう。

手前に妻が入っても絶景だし、2時間ドラマのようになってしまう

デイリーポータルZではこれも絶景などと言って新宿の滝などを紹介してきたが、本気の絶景はすごい。こういうのを取り上げないといけなかったのではないか。

サイトのコンセプトを疑う景色である。

柱状節理と呼ばれる地形。下のほうは都市河川の護岸工事でよく見かける鉄板のようだ。
こういうやつね(こちらは没になった企画から)

しかしこれも自然にできた石である。東京に帰ったら柱状節理ファンクラブを作ろう。

⏩ マジ絶景

▽デイリーポータルZトップへ つぎへ>
20240626banner.jpg
傑作選!シャツ!袋状の便利な布(取っ手付き)買って応援してよう

 

デイリーポータルZのTwitterをフォローすると、あなたのタイムラインに「役には立たないけどなんかいい情報」がとどきます!

→→→  ←←←

 

デイリーポータルZは、Amazonアソシエイト・プログラムに参加しています。

デイリーポータルZを

 

バックナンバー

バックナンバー

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ