わらび餅とかの類
本文にも書いたが、弾力がすごくて包丁で切るのにかなり苦戦した。
わらび餅とかって普通のスプーンじゃ掬えないだろう。木べらみたいなやつで食べることが前提になってる。たちかまもそんな感じがした。今度食べることがあったらちぎるか、ヘラで断ち切ろうと思う。
北海道には白子のかまぼこがあるらしい。知床出身の友人が言っていた。
冬の短い間にしか流通せず、ネットで買える期間も短い。
苦節3年、ようやく手に入れました。食べるぞ。
白子の季節だ。あいつは何にしてもおいしい。さっと湯通ししてポン酢で和えても、天ぷらにしても、いつでもおいしくてえらい。
でもなんかだいたい、素材の味と食感を生かしておくのが相場だろう。グラタンとか、めちゃくちゃおいしいけどちょっと罪悪感がある。そのままでおいしいのにもったいない……!の気持ちが捨てきれないのだ。
それを、そんな貴重な白子を、よりによってかまぼこにして食べる地域があるらしい。北海道の道北あたりらしい。
そもそも取れる期間が短いすけとうだらの白子をかまぼこにしちゃってる。作り方も、新鮮なうちに茹でで裏ごしして練り上げて…となかなか手間のかかる工程を経ているようだ。
贅沢の極みとはこのことかも。美味しんぼに出てきそうじゃないですか?わたしだったら全部ポン酢で食べちゃう。漁師じゃなかったことに感謝してもいいですよ。
呼称は「たちかま」「たつかま」と揺れがあるらしい。
今回購入したのは石塚水産さんの「たつのかまぼこ」だ。
ここ3年くらい、冬になるとたちかま購入チャレンジをしてきた。思い出すのがいつも2月とかそこらで、生産終了の文字を見て悲しみに浸ることしかできなかった。
ようやく出会えた。しかも食感と鮮度を優先して生産してすぐに冷蔵便で送ってもらえた。冷凍もあるらしいです。
3個入っているが、思いのほか1個が大きいのでそれぞれ調理法を変えて楽しんでみることにする。
順を追って調理過程を見せるのもしゃらくさいので、まずは完成品をご覧下さい。
ぜんぶ白!白子だからね!ねぎとわさびでなけなしの色どりを演出。
プニプニすぎて切るとき大分苦労した。スイーツ以外でこの食感、まだ知らないな。食感の秘密は大量の塩らしく、30分ほど塩抜きをした。お酒と一緒に楽しみたいときには塩抜きはいらないかもしれない。
まずは刺身を食べてみる。
かなり歯ごたえがあり、よく噛めば噛むほどに白子の風味が広がる。でも大分かまぼこの味だ。このコンビネーションははじめてだ。少し困惑する。
バターソテー、かなりおいしいぞ。熱が入ったことと、バターのコクによって白子のミルキーさがより引き出された感じがある。
ソテーしたことによって表面がカリカリになっているのも遊びが出てうれしい。
調理した方が味わいが出るように感じるのは、もしかしたら塩抜きの時間が長かったのかもしれない。でもお刺身はずっと噛んでいたいよさがあったので、それはそれで好きでした。
最後は汁物。塩気足りてるかの懸念はあったが、たちかまのだしがちゃんと染み出ていておいしかった。やっぱり火を通した方が個人的には好きかも。
本文にも書いたが、弾力がすごくて包丁で切るのにかなり苦戦した。
わらび餅とかって普通のスプーンじゃ掬えないだろう。木べらみたいなやつで食べることが前提になってる。たちかまもそんな感じがした。今度食べることがあったらちぎるか、ヘラで断ち切ろうと思う。
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