ずいぶん前にデイリーポータルZの企画として思いつき、僕自身、久しぶりに作ってみたしょっパフェだったんですが、やっぱり楽しいな~。
手間はかかるので、毎晩やろうとは思わないものの、外食するのも100%安心とはいえない昨今、家飲み、家ご飯のマンネリ防止に、流行りのすりきりスタイルを取り入れたしょっパフェ。意外と楽しいですよ~。
担当編集の古賀さんから、こんな話を聞きました。
「最近、『すりきり系』のパフェが流行ってません?」
スイーツ業界には疎く、もちろんぜ~んぜん知らなかったので調べてみると、京都の大人気店「吉祥菓寮」を筆頭に、確かにパフェの表面をすりきったようなスタイルパフェを出している店がたくさん見つかる! 土台に向かって直径が縮まっていくタイプのシンプルな円形のグラスに、層を見せるように食材を重ね、最後にきなこでフタをしてある、という感じ。従来のパフェの特徴ともいえるゴテゴテ感とは対極にあるワビサビの世界が、なるほど上品で魅力的です。
流行りにはとにかく恥ずかしがらずに乗ったほうが人生楽しい!(本家のすりきりパフェをたべたこともないくせに) というわけで、今回は久しぶりのしょっパフェ新作、すりきりシリーズを何品か作ってみました~。
まず思いついたのが、グラスにたぬきそばを盛りつけ、最後に揚げ玉でフタをするというパフェ。ところが、実際にあげだまをあらためて見てみると、流行中のすりきりパフェのきなこと比べ、さすがに質感が荒すぎます。これは何かもうひと工夫必要だな……。
思いついたのが、すりごま! 名前からしてすりきるために生まれてきたようなこの食材を、たっぷりと乗せてナイフの背ですりきってやれば……
なかなかいい感じに完成しましたよ!
ちょっと色味が少ないのが寂しいですが、これがわびさびの世界だと言い切ってしまえば問題はないでしょう。
ところで、実際にやってみないとわからない気づきって、世の中に本当にたくさんありますね。パフェならば、慎重にスプーンで掘削してやれば特に問題ないんでしょうが、たぬきそばをすりきりパフェにすると、シンプルにめちゃくちゃ食べづらい!
まぁでも、すりごまをたっぷり乗せたたぬきそば、時間が経つほどに全体が渾然一体となり、こってりと食べごたえがあって美味しかったです。
思ってしまったんですよね。ワサビでフタをしたら、辛すぎるかもしれないのはともかく、見た目は美しいんじゃないかと。
ただ、僕は悪ふざけがしたいわけじゃない。きちんと美味しいものを、普段とはちょっと気分を変えて食べちゃおうというのがしょっパフェのテーマ。罰ゲームみたいなパフェは作りたくない。そこであれこれ考えてみた結果、いい解決策を思いつきましたよ。
ワサビとの間にネギトロの層を作ってやるのはどうでしょう!?
それでもワサビは笑える量になってますが、ネギトロって脂が多いですからね。ワサビの刺激をかなり和らげてくれることが期待できます。
上から醤油をちょろちょろたらしながら食べてみると、もくろみどおりネギトロがいい仕事をし、大丈夫。辛すぎません。
崩れて醤油を吸ったワサビネギトロが、マグロ、サーモン、ブリなどに絡み、ちらし寿司や海鮮丼にも近いような、混ざりあった美味しさが新鮮。これはいいな!
そもそもがかなりつまみ力高めのお弁当。初めて買ってみたけど、ライフの幕の内弁当、覚えておこう。
最後に上からギュギュっと押しつけたら、なるべく粉っぽいという点を重視して選んだ「うに昆布」なるふりかけでフタをします。
花の形のかまぼこが効いて、なかなかかわいらしいパフェになりましたね。最初にふりかけご飯をちみちみとつまみにし、それからあれこれおかずが出てくるっていう構造も、酒のつまみとしては新しく、楽しいです。
さっき、刺し盛りのパフェにワサビでフタをしましたよね。となるとどうしても、カラシでもやらざるを得ないだろうな、という気になってきます。
ユニークな飲料缶型のグラスに、おでんを盛りつけてみました。最上部にフタをするように大根を乗せ、そこにカラシを塗る感覚ですりきってみたのですが、どんどんつゆに溶けていってしまうし、いちばん苦労したすりきり作業だったな。
そしてこのおでんパフェ、いざ味見しようとするとフタの役目の大根が堅牢すぎて、どうにも食べようがありません。そこでいったんてきとうな器にあけようとしたところ(本末転倒)、カラシがパテの役割をし、
最後は豆腐、明太子、揚げ玉などを使ったパフェ。これらを層にすることによって、いちごケーキ風の見た目に仕上がらないかな~という狙いです。
完成したパフェがこちら!
どうです? これはなかなかかわいいんじゃないでしょうか? 材料はこんななのに、居酒屋よりもカフェで出てくるほうが違和感ないファンシーな仕上がりですよね!
そしてまた、今回のラインナップのなかでもいちばん、本家すりきりパフェと同じく、スプーンでの掘削食べに向いているというのもポイント。
おすすめです。
ずいぶん前にデイリーポータルZの企画として思いつき、僕自身、久しぶりに作ってみたしょっパフェだったんですが、やっぱり楽しいな~。
手間はかかるので、毎晩やろうとは思わないものの、外食するのも100%安心とはいえない昨今、家飲み、家ご飯のマンネリ防止に、流行りのすりきりスタイルを取り入れたしょっパフェ。意外と楽しいですよ~。
▽デイリーポータルZトップへ | ||
▲デイリーポータルZトップへ | バックナンバーいちらんへ |