私はレジ袋を買わない主義だ。
エコにも節約にもなるし、買ったものを両手で持てるかどうかのちょっとしたチャレンジが楽しい。
今まで重たいペットボトルも洗剤やシャンプーも、欲しいものはなんでも持ち帰ってきた。この手に持ち帰れないものはない。
しかし唯一レジ袋を買ってしまったことがある。
それはマイバッグを忘れたのに、どうしてもすき焼きが食べたくてしょうがなくて、すき焼き以外考えられなくなってしまった時だった。
袋詰めの台で1人、手に余るすき焼きの具材を眺めた。
力量を見誤って持ち帰れない悔しさと、レジ袋を買わないマイポリシーに反した複雑な気持ちのままで、私はこのすき焼きを食べるのかな。
1番悔しかったのは、そんな日に限って服にポケットがなかったことだ。
ポケットさえあれば、晴々しい気持ちですき焼きを持ち帰れた。
そうだ!買い出し用にポケットがついた服を作ればいいのだ!
後悔のパッタイ
私は少食だ。すぐお腹いっぱいになる。
美味しいものを美味しく感じられる時間が短いので「好きなものから食べる」をポリシーにして食を楽しんでいる。
中華料理はごまだんごから食べるし、お弁当はたくあんから食べる。一番美味しく感じる時に一番好きなものを食べたいのだ。
これは代々木で食べたおひつご飯。この量でかなりお腹いっぱいになる。
そしてもう一つ、少食なりの食の楽しみ方がある。
それは「食べたい気分になった時は必ず食べる」ということだ。
職場のギャルの先輩が「カオマンガイを食べにタイ料理屋に行ったのに、気の迷いでパッタイを注文しちゃって、一口目からやっぱりカオマンガイが良かったな~と思った。」と言っていた。
私たちはそのエピソードにならい、気分じゃないものを食べてしまった時のことを「後悔のパッタイ」と呼んでいる。パッタイじゃなくてもそう呼ぶ。
これはパッタイにも失礼なので、なるべく気分のものを食べようねという教訓である。
カレーの気分の時に五つ星のそばを食べても、カレーに勝てないのだ。それほど気分や空腹度合いといったこちらのコンディションが美味しさには必要なのだと思う。
だからこそ、私はすき焼きを諦められなかったのだ。
今後、すき焼きの気分の時に気持ちよくすき焼きを持ち帰れるように「すき焼き用ブルゾン」を作りたい。
ジャージ風すき焼きブルゾン
というわけで、さっそくポケットがたくさんついたすき焼き用ブルゾンを作った。
ポップでかわいい服ができました!
いいぞ!前にはポケットを4つつけた。
ベースのブルゾンはレジ袋をイメージして白にした。
ワークっぽさとアウトドアっぽさとポップな感じが絶妙に混ざっていて、とてもお気に入りだ!
胸のロゴやポケットのネームタグがこだわりポイントだ。
後ろはこう。
うしろにもポケットを4つと、長ネギを装着するホルダーをつけた。
袖はブルーのクリア素材でジャージのライン風に仕上げた。着た時に腕が透けてかわいいはずだ!
野菜以外の日用品の買い出しにも使えそう。
すき焼き用ブルゾンの制作過程
ここからは作り方と、見てほしいポイントを簡単に紹介していく。
今回使う布はこちら。
白いナイロンと、ポケットに使えそうなクリア素材やメッシュを用意。ブルーの色合いがきれい!
まずはブルゾンの型紙を書き、
白い布を裁断して、
縫い合わせていく。
隣の家からピアノの音が聞こえる。いい休日だ~。
今回のこだわりポイントは袖だ。
ブルーのクリア素材を細長く切り、ジャージ風なラインにした。
固いクリア素材でもこのぐらいの細さなら、腕の動かしやすさに問題はなし。
身頃と袖をくっつけて、ベースのブルゾンができた!
水泳部が着てそう。
次に胸につけるロゴとネームタグを作っていこう!
クリア素材に文字を描きたい時は、水転写でやるときれいにできる。
Amazonで買った水転写シート。
熱転写はよく聞くけど水転写とは初めて聞いた。コップとか固くてツルツルした素材に向いています。
まずは転写したいロゴを印刷して、
SUKIYAKIのカレッジ風なロゴを作りました。
転写したい部分を切り取る。
「I don’t need a bag.」バッグはいらないと伝えたい。
切り取った紙を40秒ほど水に浸して、
かすかに紙からシューって音がする。もしかしてガス漏れてる?と思ってキッチンを見に行ったけどこれだった。紙め。
ゆっくりと水から引き上げ、クリア素材の上に置き、裏の紙を滑らせて貼り付ける。
大きなロゴだと気泡や水が残ってシワになるので難しい。
キッチンペーパーで押さえながら水気をきれいにとって完成!
3色作ってみた!かわいいー!
1番上手くできた黄色を使おう。
胸に縫いつければロゴ完成!
家にあった金具もつけてワークウェアっぽく。
さらにネームタグも作った。
木綿、牛肉、卵だ。作ってから気づいたけど、すき焼きは木綿じゃなくて焼き豆腐だった。
絶対に必要なこの3つは専用ポケットを作ることにした。
これを小さく切ってポケットに貼る。卵は左のポケットに。
タグがあるだけでオシャレに見える!eggというブランドみたいだ。
木綿は右のポケットに。
豆腐はパッケージがぴったり入る大きさに設計。momenはwomenみたいで字面が映える。
牛肉は背中側に貼り付ける。
牛肉はクラッチバッグのようなケースにした。
さらに背中上部のポケットには、お試しで作ったnaminoriタグを貼った。
ゲームのようなビットフォントがかわいい!
最後に長ネギ用のホルダーをつける。
左のつまんでいる部分に根元を入れて、茎の部分を2つのホルダーで固定する。
そのほかのポケットは野菜をいれる用だ。
これで完成!
もう、マイバッグを持っていなくても、レジ袋を買わなくても、すき焼きの具材を買って帰れる!強い装備を手に入れた気分だ。
すき焼きの具材を買いに行く
というわけで、ブルゾンを着てスーパーに行こう。
原宿に行くのかなと思うほど遊び心のあるファンシーな服になった。
缶バッチやピンをつけるとポップでかわいい。
そしてなにより「I don’t need a bag.」の文字が心強い。もう私にレジ袋は必要ないのだ。
かなり見えにくい主張である。
腕のクリアもかわいいぞ。チラ透け具合がいい。
夏っぽいね!
そしてポケットには財布やカードケースも入れることもできる。
ポケットはなんぼあってもいいよね。
手ぶらでスーパーに行き、手ぶらで帰って来れる。ワイルドだ。
さぁ、いざスーパーへ!
すき焼き食べたくなってきたぞー!
すき焼きの具材を買い、レジ袋は断った。
私だけかもしれないけど、レジ袋を買わないことでひとつの森を救ったくらいの満足感が得られる。とてもコスパがいい。
ひとまず、ゆっくり詰め込むために場所を移動した。
こちらが買ってきたすき焼きの具材たち。
左手に牛肉卵豆腐たれ、右手に野菜、2人分の具材ならなんか持てそうな量だった。ということは一旦置いといて。
さぁ、すき焼き用ブルゾンに詰め込んでいこう。
まずは卵、豆腐を前面のポケットに。
潰れやすいものは何かあった時に守れるように前にした。
ネームタグがついていれば買い忘れも防げる。
豆腐も入れてみると、
すっぽり!なんでもピッタリ入ると気持ちいい。
次は牛肉。
ビーフのタグがついた青いポケットに入れてもらう。
野犬に襲われそう。
次ににんじん、しいたけ、えのき、長ネギを背中に入れていく。
長ネギの存在感がすごい。かっこいい背中だ!
すき焼きのタレは前のポケットへ。
このタレが入るということは、ペットボトルも入る。このポケットは便利に使えそうだ!
タレを入れたら肩にずっしりときた。
でも手が空くのは嬉しい。家のカギとか開けなきゃいけないし。
そして牛脂はここ。
バッヂをつけていた小さなポケットには牛脂がピッタリ。
ひとつ残念なことに白菜が入らなかった。ポケットはあるのだがサイズが小さかったのだ。悔しい。
でも白菜だけなら手で持てる。
今まで不透明なレジ袋の中に隠していたものをさらけ出してみると、なんだか清々しい気持ちになった。
中身を隠す人がいるなら、中身を見せる人がいてもいいのだ。
見えるとなると、見栄をはって高いお寿司とか入れたくなる。
帰ります。
すき焼き用ブルゾンで買い物をしてみて、他のものも入れられそうだなとか、アウトドアにも使えそうだなとか思ったけど、それよりとにかく早くすき焼きが食べたかった。
帰ってすぐに作ったすき焼きは、全然映えてないけど美味しかった。
綺麗に具材を並べるより、1秒でも早く食べたい感じが伝わるすき焼き。
やっぱり食べたい時に食べるものは1番美味しい。
お腹がいっぱいになったら、何にも考えずに寝る休日が最高だよね。
おやすみ〜!
今まで作った服をもらってください!(終了)
※好評により締め切りました。ご応募ありがとうございました!
今まで作った服をもらってくれる方を探しております。
下記5つの記事で制作したアイテム、誰か使ってくださいませんでしょうか!
・すき焼き専用ブルゾン(缶バッチ、ピンバッジはつきません)
買い出しにいかがでしょうか!普通のブルゾンとしてもかわいいです。
・マイクロバッグ(3種類)
お子様のバッグにもかわいいと思います!映えます。
・恐竜も着れるアロハシャツ
恐竜好きな方、ぜひ。人間も着れます。撥水素材なので雨具になります。
・コタツアウター(ジャバラはつきません)
寒がりな方にぜひ。裏が全ボアなので冬に活躍します。
・ルーズソックス風パンツ
着こなしてください。
服へのご質問(サイズ、細かい部分の画像など)は私のTwitterでも受け付けます。
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