わらしべ長者スタート
最初は道行く人に声をかけてみようかと思ったが近所で噂の変質者になってしまうと住みにくいので、近くの商店街のお店を回ってみることにします。
この商店街は、昔は魚屋や八百屋、本屋やハンバーガーショップなんかもあって活気があったのだがもう少し先に行ったところに大型スーパーが出来て以来随分寂しい通りになってしまった印象だ。
だがそれでも食堂や文房具屋、寝具屋、美容院、パン屋、家電屋さんなど色々なお店が200メートル位に渡り並んでいる。
できれば1つ1つお店を回っていきたい所だが、さすがにそれは大変なので適当にアタックする事にします。
とはいえいきなり断られるとショックなので最初は安全パイ。
昔ちょっとアルバイトをしたことのあるパソコンショップに行ってみました。
初めてのわらしべ交渉に緊張する私。
返って来た言葉は…
まさかの「いらない」。
私が影でキューピーとあだ名をつけて呼んでいた程心を許しかつては仲の良かった林店長からまさかの拒否。
笑顔でキッパリ「そんなもんいっぱいあるから要らないよ」
私「いやこれ普通のクリップより可愛いし、名刺とか立つんですよ!ほんと何でもいいので交換してください!」
そんな事言われてもなあ……、とキューピーは店内を見回し、適当に手を伸ばして取ったものをくれた。「じゃあこれ。」
ええ!
パソコンショップでまさかネックレスに変わるとは思っていなかったがキューピー店長曰く「買ったはいいけど俺つけないし、あげる人いないから」とのこと。
奥さんにあげればいいのにと思ったがそこは突っ込まずクリップと交換。初めての交換にして一気に価値が上がった。
経過 ↓ |
よし、この調子で次行くぞー!
と意気込んで行ったのは和裁道具や綿とか布なんかを揃えているお店。
先日犬の散歩途中でここの店主のおばあちゃんと楽しく話をしたばかりなのできっと何かと変えてくれるだろう!
わらしべ変質者?
……と思ったがネックレスはいらないし、わらしべとかよく分からないから、と断られてしまった。残念。
そうだよな、普通に怪しいよな。
その後、めげずに家電屋、雑貨屋、激安ショップにも行ってみたがことごとくお断り。
なるほど、どの理由も納得だ。
男性相手にネックレスは要らないだろうし、店主がいないのに不審者に勝手にものをあげる訳にいかない。そんな基本にすぐに気づかない、しかも逆に買わされてしまうなんて営業失格だ。
(営業したことないですけど)
よし次は女性店主を探そう!
4連続で失敗しているので、ここは外せないと一生懸命お願いしてみると
経過 ↓ ↓ |
優しい笑顔の店主さんにやっとのことで交換してもらえた可愛らしい飾り。これまたお茶屋さんとは無関係の意外なものが手に入った。