「詩の朗読会」に対する、ぼんやりとした憧れ
参加者がそれぞれ好きな詩集を持ち寄り、順番に詩を朗読するだけのシンプルな会、それが「詩の朗読会」。
先日、配信サービスで南米を舞台にしたドラマを見ていたら、自分と同年代くらいの登場人物たちが「今度のホームパーティーで詩の朗読会もやろうよ〜」「いいね〜」と言っていて、「そんなノリでやっていいものなのか!」と衝撃を受けた。
よく考えたら、小説をまるまる一冊読んで感想を話し合う「読書サークル」と比較して、詩の朗読会の方が参加のハードルが低いのかもしれない。
みんなの前で、自分の好きな詩や自作の詩を朗読して、拍手を受け、感想を伝え合う……考えるだけで謎の緊張でゾクゾクするが、やってみたら絶対に楽しいに違いない。
そしてその答えは実際に開催しないとわからない。それならやるぞ!
ということで集まりました
「詩の朗読会がやりたいです」という呼びかけに4人のライターが賛同してくれた。主催者である私を含めて、以下の5人で詩の朗読会を実施することになった。
写真の左から、それぞれの詩に対するささやかな経験・思い出と共に紹介いたします。
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とりもちうずらさん… 石井公二さん… 文園うどん… んちゅたぐいさん… 唐沢むぎこさん… |
唐沢:なんか、こうして椅子を並べて座ってると海外ドラマでよくあるグループセラピーみたいですね
石井:「私は3年前から禁酒をしてまして……」
「第一回・詩の朗読会」がスタート
今回の詩の朗読会は二部制。第一部は好きな詩を朗読し、第二部では参加者が事前に書いてきてくれた自作の詩を朗読する。
まずは第一部。
トップバッターはとりもちさんから!
とりもち:八木重吉さんの詩を読ませていただきます。
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草に すわる わたしの まちがひだつた |
とりもち:草に座った時の感覚、自然の中にいる時の気持ちってこれだったな!と思った詩です
唐沢:ガッツリ共感してたんですね
石井:朗読を聴きながら、普通に「良い詩だな〜」って思っちゃった
文園:朗読の仕方も素晴らしかったですね。さすがとりもちさん、声が通る!
とりもち:八木さんの作品は短い詩が多くて、洗練された緊張感があるところが好きです
石井:(詩集を覗き込んで)本当だ。詩よりも、下に書かれてる解説の方が長い
文園:詩集ならではのこの余白、たまんないですね
※ここからは朗読した詩の本文の掲載を省略させていただきます。気になる詩があったら本屋さんや図書館で詩集を探して読んでみよう!
次、石井さん!
石井:読みます。……「心の扉」アントニオ猪木
〜〜朗読中〜〜
文園:アントニオ猪木さんって、あのアントニオ猪木さん?
石井:そうです。「心の扉」は多分猪木の詩の中でも有名だと思うんですけど。
この詩、本当に好きで。相手との関係性や日常が見える、微笑ましい感じが。やっぱ猪木、詩人だな〜って思います。
いやあ、これまで黙読しかしたことなかった詩を、口に出して朗読してみたら、いつもとイメージが違う感じがしました。自分が猪木になったような感覚です。
文園:詩を朗読する意味って、それなのかもしれないですね……!
続いては言い出しっぺ、文園の番です。
文園:大好きな中原中也の「月夜の浜辺」を読ませていただきます。
〜〜朗読中〜〜
文園:中也の詩、歌みたいで好きなんですよね
石井:でも、俳句とは違うし。歌詞とも違うし。独特ですね。
あと詩集ってやっぱポケットに入れるんだ!(文園持参の「ポケット詩集」の表紙を指差して)
石井:なんか……詩っていいですねえ〜〜
一同:いいですねえ〜〜〜
文園:とはいえ、緊張しますね!詩の朗読会で、好きな詩人の詩を読むの
とりもち:石井: 緊張しました。
文園:でも、不思議と気持ちいい。声に出して読んでるだけなのに。
続いて、んちゅたぐいさん!
んちゅ:「のはらうた」の中から、「『し』をかくひ」という詩を読みます。
〜〜朗読中〜〜
んちゅ:のはらうたは、ヘビや虫が書いた詩っていうテーマの詩集です。これは風の「かぜみつる君」が書いた詩ですね。
かぜみつる君が「ひまだから『し』かいてるの」っていうところがいい。今回、この企画に合わせて自分でも詩を書いたんですけど、「今日やることないから、詩でも書くか!」っていう動機で書いてもいいのか〜って思いました。
唐沢:「とおったら、さ」とか「ちいさいし、な」っていう、かぜみつる君の口調が可愛いですよね
石井:フーコのことを思う、のび太みたいな
文園:私はちいかわのハチワレっぽいなと思ってましたが
んちゅ:読み方次第でいろんな印象を与えられますね
第一部の最後は唐沢さん。
唐沢:奥村晃作さんの「都市空間」に収録されたロッカーに関する短歌の連作を読みます。
〜〜朗読中〜〜
唐沢:本当にヤバい先生に、顔面ギリギリで凄まれながら言われてるようなことが、短歌の繰り返しでできるんやって感じた作品です
んちゅ:この距離感めっちゃわかる。怖いというか「ヤバい」先生だよね
とりもち:この短歌の中の「ロッカー」は、何らかの比喩の可能性もありますよね?
んちゅ:そうだとしても怖いですって
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詩の朗読会をやってわかったこと〜第一部編〜 ①もともと知っている詩も、声に出して朗読をすると印象が変わる! ②短い詩でも、朗読するとなぜか達成感があってスッキリする!詩の朗読は立派な身体表現の一つだ ③同じ朗読を聞いているのに、それぞれ感じるイメージが違うこともあって、それについて話すのが楽しい! |
文園:5人で、一つずつ詩を持ってきてもらって、こんなにテイストがバラけるとは思いませんでした!
そして、人の朗読で初めて知る詩があるっていいなと思いました。その詩人のこと、調べてみたくなる
唐沢:今後、その詩を見たら今日の朗読した人の声で再生されそう
んちゅ:アントニオ猪木を見たら石井さんが思い浮かぶ
唐沢:何なら、納豆(※「心の扉」におけるキーフレーズ)見ただけで思い浮かぶかも。
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ここで第一部が終了。第二部は皆さんが事前に書いてきてくれた自作の詩の朗読です。必見ですよ!


