柵で食べた方が美味しいのか
私のおじいちゃんは、お刺身を柵で食べる人であった。
他の人は切って出されるのに、おじいちゃんだけ柵のままなのだ。
当時は特に柵を食べたいとは思わず、いろんな種類を盛り合わせている方がお得だと思っていた。
でもおじいちゃんが好んで食べていたということは、柵で食べた方が美味しいのだろうか。おじいちゃん以外でこの食べ方している人見たことないけど……。
だんだん、柵で食べてみたい!という気持ちが湧いてきた。
やろうと思ったらすぐにできるのが大人のいいところである。
これ全部一人で食べていいんですか!! 贅沢〜!
とりあえずスーパーで売っている柵のお刺身を全種類買ってきた。
柵で食べるということより、お刺身をたくさん食べられるという嬉しさが湧いてきている。今日はお刺身で豪遊だ〜!
マグロ
まずはマグロから食べてみる。
肉の塊って感じ。すごい存在感である。本来はこんなにどっしりとしているのか……。
お刺身って切らないとこんなに重いの!? おじいちゃん、食事にこんなに握力使ってたんだな……。
食べながらの筋トレである。 まずは一口いただきます!
厚みがあって美味しい!!というか嬉しい!!
すごく贅沢なことをしている満足感と、勿体無いのではという気持ちが同時に存在している。牛乳風呂と同じだ。
一口で4cmぐらいの厚みを食べたので、しばらく口の中にマグロが滞在してくれるのが嬉しいポイント。思っていたより柔らかくて、口一杯に頬張っても食べやすかった。
通常もこの厚みで切ってくれてもいいのでは……?なぜお刺身ってあんなに薄く切っているのだろうか。4cmの厚みのお刺身があったら普通に嬉しいのに。
サーモン
続いてサーモン。
サーモン、柵の方がかっこよくない!?
この均等に並んでいる繊維が美しい。薄く切らない方がサーモンってかっこいいんだ。焼き鮭にははっきりと出せない、生ならではの美しい幾何学模様……!
こちらもマグロ同様、柔らかくて口一杯に頬張ることができた。サーモンが好きな人は一度はやってみてほしい。一口で幸せになれるから。
美味しくてバクバク食べてしまったけど、やはりちょっとずつ食べないと勿体無い……という気持ちも拭えなかった。
串に刺さった焼き魚にはかぶりつくのに、お刺身だとなぜこんな控えめな気持ちに……?
「お刺身はちょっとずつ食べよ」というメッセージが、日本人のDNAに刻まれているのだろうか。明太子みたいに塩辛いわけでもないし、健康的にはたくさん食べてもいいものなのにな……。
マダイ
続いてマダイ。
柵を2本食べたから分かる。これは……、持ちづらいぞ!!
横に広がっていると持ちづらい。これをもう縦半分に切ったら食べやすいのに!!
柵の場合、マダイは腱鞘炎の時は食べられない魚ということが分かった。今は腱鞘炎じゃないのでいただきます!
マグロやサーモンに比べて少し硬めなので、ガブリと噛み切る時にも力がいった。ちょっと筋があるのだ。これは切った方が食べやすいかも……。
食べるのに時間がかかったけれど、柵だとお刺身が乾きにくいというメリットを発見できた。最後までみずみずしいお刺身を堪能できるのはうれしい。
カツオ
最後はカツオ。
一人だけヘビー級の大きさ。お皿に収まり切っていない。
これ、箸で持てるの……?
重い!!醤油のところまで運ぶこともできない。これは、トングとかないと無理だ!!
トングでお刺身を食べるのは違う気がする。やっぱりお刺身は箸で食べたいものだ。カツオは切って食べよう……!
柵で食べるメリット、デメリット
実際に柵で食べてみると、おじいちゃんの気持ちが少し理解できた。
メリット、デメリット共にあるものの、分厚いお刺身を食べるのはとても嬉しい時間だった。今後もこれぐらいの分厚さで食べたいものである。
柵のままだとやはり食べづらいという問題があるので、今後家で食べるときは3〜4cmの分厚さでお刺身を作ろうと決めたのだった。
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