料理は上からの自意識でできている
世界には「映える」美しい料理が溢れかえっている。
料理やスイーツのデザイン性は、SNSの発達と共にグッと上がっているように思うが、最近料理を観る度に一つの疑問が沸くようになった。
「……これ、下からみたらどうなっているのだろうか……?」
料理は上から見られることを前提にデザインされている。基本的には皿の上に置かれるため、下から見られることはないのだ。
上からの自己意識のみで作られた料理達、下から見たらどんな風に見えるのだろう……。
気づけば料理を見るたびに下からの姿を想像するようになってきた。
刺繍の裏側のように、意識されずに描かれてしまう世界が料理にはある。これを皆で見てみようじゃないか。
鑑賞台をつくる
裏側を鑑賞しやすいように台をつくった。一番上がアクリル板になっているのだ。
30分で作ったので強度にやや問題があるが、まあ下から見るだけだし、現地でちょっと補強すればなんとかなるだろう。この台を持って、デイリーの会議室へ行こう!!
下から見たい料理は、私の独断と偏見で選んできた。
早速下から鑑賞していこう!!
すし
まずは日本が誇るジャパニーズフード、お寿司から観ていこう!
暖色系が多く、差し色のように寒色の緑がわさびとかっぱ巻きによって添えられている。わさびには色味としてのバランス調和の意味もあるのかもしれない。
下からみたお寿司の姿はこちら。
同じ白さではなく、上に背負ったネタが透けて微妙に違う白さを持っている。周りにのりを巻いていると光を通さず暗い。脳内に住んでいるアンミカが「酢飯って200色あんねん」と言った。
石川「へばりついている感じがウミウシみたいな、生きものっぽさがありますね」
X(旧Twitter)にこの写真を載せたら結構反響があり、たくさんコメントが来た。
「貝類っぽい」「水中の捕食者に見つかりにくいように腹側が白くなっている」など、海の生きものを連想しているコメントが多く寄せられた。でもそもそも、寿司は海の生きものとも言える。整列された姿から、ネイルチップっぽいと言っている人もいた。
せっかくなのでこのまま食べてみよう!
さしみ
つぎはアジのお刺身を見ていこう!!
その下から見た姿はいかに!!!
何の刺身なのか全然分からない。何かを細い大根で支えているということだけ分かる。
橋田さん「これはないわ〜」
確かに刺身感は0だ。何者なのかわからない不安感がある。
とりあえず食べてみるか……。
謎のエンターテイメント性がある!ちょっとたのしいぞ。