大量に余ったレトルト離乳食をどうするか
我が家にはひとり娘がいて、現在約2才半になります。
ありがたいことに、夜泣きやイヤイヤ期があまりにも大変すぎる、というようなことはないものの、もっとも苦労しているのが食事の問題。親としては、メニューにしても食材にしても、どんどんいろいろ食べてもらいたいのですが、基本的に知っているものしか食べない。
もっと小さい頃なら、とりあえず口元に運べば食べていた離乳食も、好みが出てきたのか食べなくなって、少し前までは毎日毎日、食パンの白い部分とヨーグルトばっかり食べていた。
それでもここ最近、やっと、おにぎり、から揚げ、ハンバーグなど、あまり大人と変わらないようなものも好きになってきたようで、先日、我々が食べていた中辛のカレーに興味を示し、辛い辛いと言いながらもパクパク食べていたのにはちょっと感動してしまいました。
そうなってくると扱いに困るのが、念のためたっぷりと買ってあった、レトルトの離乳食類。もはや我が家にそれを進んで食べる者がいない。それでも、何かのときのための備蓄になるかもと思うと捨てられない。
しかし、これらを収納している棚の雑多なゾーンをどうにかしたい。とりあえずいったん整理してみるか。と、棚をひっくり返してみると、賞味期限が切れてしまったものがこ~んなに出てきました。
期限切れといったってもとが保存食だし、賞味期限も、数日から長くて数ヶ月前。ひとつひとつ状態を確認して注意することは必要だけど、食べられないことはないだろう。
あ、もちろん子供に食べさせるって話じゃないですよ。捨てるくらいなら、自分でどうにか消費できないか? と考えたわけです。
でまぁ、こういう場合、結論はひとつですよね。全部ぶっこんで、「カレー」にするしかない!
離乳食 ≒ カレー
そもそも僕は大のカレー好きであり、また、「フィーリングカレー」を提唱する者です。
フィーリングカレーとは何か?
家で作るカレーって基本的に、玉ねぎを炒めて、肉野菜を加えて煮こんで、そこにカレールーを加える、いわゆるオーソドックスな家庭のカレーが一般的ですよね。スパイスからカレーを作る、なんて聞くと、「専門知識がいりそうで無理!」としりごみしまう人も多いんじゃないかと思います。
だけど僕、カレーってもっと自由でいいと思うんです。適当な具材を炒めて、百均に並んでいるスパイスからそれっぽいのを2、3本選び、フィーリングで加えるだけで、それは立派なカレーである。と思うんです。それが自分だけが勝手に呼んでいるところの「フィーリングカレー」。
そもそも本場インドには「カレー」と呼ばれる料理はなく、我々外国人が、香辛料をたっぷりと使ったインド料理の数々をいっしょくたにそう呼んでいるだけだそうですし。
最近は忙しくてなかなか記録ができていないんですが、このページに僕がかつて作ったフィーリングカレーがまとめてあります。その中で度々唱えている説があって、それは「離乳食ってほぼほぼカレーじゃね?」というもの。
子供がもっと小さい頃、野菜などをゆでてペースト状にしたものを小分けのブロック状にして冷凍し、離乳食作りに使っていました。
しかし幼い子供に与えるのは、冷凍してから2週間までにしましょう、などと、ものの本に書いてあります。当然、よく余る。するともう、何も考えずにそれらをフライパンに放りこむ。
そこに、冷蔵庫にある余り物の具材と、スパイス、塩などをフィーリングでくわえていくと、
ね? そもそもが、食べやすいようにやわらかく加工した食材なのであって、離乳食って、ほぼほぼカレーじゃないですか?
離乳食カレーを作ろう
前置きはこのくらいにして、先ほどの写真に写っていた、余り離乳食。これらを総動員したカレーを作っていきましょう。
その前に、内容を細かく見ておきますか。
が、大量過ぎるのが不安なポイント。
最終的に、ご飯にご飯入りのカレーソースをかけることになりますが、まぁ大した問題じゃないか。カレーにはそれを受け止める度量がある。
この酸味がどう出るか。
右なんかそもそも「カレー」です。うまく機能してくれ。
鍋にそのまま入れてしまうと、他の食材の水気を吸ってドロドロの惨状を生みだす予感。どう使おうかな……。
ま、フィーリングでやっていきますか。
こちらは、粉状のものではなく、「クミンシード」といわれる、種のままのクミン。僕はとにかくクミンが好きなので、大量に。実はカレーって、クミンでなんらかの具材を炒め、塩気と辛味を足せば成立すると思っています。
離乳食はどれも穏やかな味わいのはずなので、カレーらしいパンチを出すためにたっぷりと。
基本、ほとんどの品に「とろみ」が付いているので、全体的にトロトロですね。いわゆるカレーの自然なとろみとは違うであろう、このあたりが吉と出るか凶と出るか。
手前の赤いのから時計回りに、「チリペッパー」「コリアンダー」「ターメリック」。大きい百均に行けばぜんぶ売ってます。今回はカレーのレシピ記事ではないので、詳細は割愛しますが、なんでもフィーリングで入れてしまえばオッケーだと思います。
最後に塩(割と思いきって入れたほうがカレーとしてうまい)で味を整え、とどめの「追いクミン」を加えて、
まぁ、カレーに見えますよね。
いよいよ実食
うんうん。ちゃんと茶色いし、カレーだ。見るからにいろいろな食材がふんだんに使われていて、普通に美味しそう。ただ、ちょっと見た目が寂しいですかね。
が、ここに、
最大の不安要素だったシリアルは、トッピングとして利用することにしました。僕、家でレトルトカレーを食べるとき、あまりにも具がなくて寂しいと、パラパラと揚げ玉をふって食べたりすることがあるのですが、その感覚。
ではいただきます。
モグモグモグ……お、これは、予想の10倍カレーだ! たっぷりの桃やリンゴが入っているので、かなり甘くてフルーティー。が、スパイスは偉大。そこに爽やかな刺激や辛味が加わって、ぜんぜん美味しいカレーに仕上がっています。
心配していた「とろみ」問題も、いわゆるサラサラとしたスパイスカレーとは違い、日本風のカレーに近いものの、まったく違和感はなし。シリアルのサクサク感もアクセントに良し!
ふ~、ごちそうさまでした。
【今日のレシピおさらい】
この記事のレシピを再現したい人は絶対にいないと思いますが、参考までに今回のレシピを記載しておきます。
・WAKODO「やわらか酢豚」(2袋)
・WAKODO「お魚の甘からつくね」(1袋)
・WAKODO「海鮮五目中華あんかけ」(1袋)
・WAKODO「じゃがいものそぼろあんの素」(1袋)
・WAKODO「はじめてのシリアル」(適量)
・イシイ「チキンライスの素」(1袋)
・グリコ「1歳からの幼児食 八宝菜」(1袋)
・永谷園「アンパンマンカレー ポークあまくち」(小袋2)
・永谷園「アンパンマン 野菜あんかけ丼」(小袋1)
・キューピーベビーフード「ももとりんごのジュレ」(2瓶)
・キューピーベビーフード「りんご」(1瓶)
・キューピーベビーフード「かぼちゃとさつまいも」(1瓶)
・キューピーベビーフード「かれいと野菜の炊き込みごはん」(1個)
・キューピーベビーフード「まぐろと野菜の彩ピラフ」(1個)
・クミンシード(適量)
・チリパウダー(適量)
・コリアンダー(適量)
・ターメリック(適量)
・塩(適量)
あえて作ろうとしなければ、人生において食べる機会はそうそう訪れないであろう、余った離乳食総動員カレー。他にないマイルドな美味しさを噛みしめていると、まだ娘が乳飲み子だった頃を思い出したりしてちょっぴりセンチメンタルになりつつ、自分は一体何を食ってるんだ? っていう謎の感覚もおもしろく、良い人生経験になりました。
ちなみに、子供用シリアルはまだたっぷり余っているので、その後も、
に消費したりしています。
見た目が京都のお吸い物みたいでかわいいし、味も、ないよりはマシってくらいには美味しいし。って、今気づいたけど、これはそのままシリアルとして食べればいいだけなのでは!?