りんごをかじって歩きたい in Paris

りんごをかじる人への憧れ

現在パリにいるのだが、歩きながらりんごをかじる人をよく見る。

移動しながら、何故りんごを……！？　そこまでしてりんごを食べたいのだろうか……。

去年ドイツに行ったときも、よく見かけた光景である。ヨーロッパの文化なのだろうか。りんごって歩きながら食べやすいものとは思えないけど……。

しかし、その姿は異様にかっこいい。

りんごをかじりながら颯爽と歩く姿は、雑誌の表紙にしたいぐらいオシャレで毎回目で追ってしまう。

フランスパンを歩きながら食べている人も見かけたが、別にかっこいいとは思わなかった。やはり、りんごだからかっこいいのだ。

私もパリで、りんごをかじって歩きたい。

りんごをかじろう

まずはスーパーを物色。

パリの人は洗った状態で持ち歩いているのだろうか。あと、このままカバンに入れているのだろうか……。

気になることは色々あるが、ひとまずかじってみよう。

ものすごくカッコつけている気がして、ニヤついてしまった。ニヤついてかじっても別にカッコよくないだろう。

りんごを丸ごとかじったのは、小学生の頃に食べたりんご飴以来だ。

歩きながら上手くかじることに気を取られて、全く味に集中できない。

りんご自体は甘くてとてもおいしい。そして汁気がない！！

カリッとかじれるし、果汁で手が汚れることもない。パリのりんご、めちゃくちゃ食べやすいぞ！！

歩きながらりんごを食べるとワイルドな気持ちだ。外で食べているということもあり、清々しい。

撮影してくれてる友人にも「かっこいい！！」と言われた。

ただ、正直な感想としては「止まって食べたい」と思った。

食べやすいから、人は皆止まって食事するのだろうな、という基本的なことを再確認した。

りんご1個食べるって結構多いと思っていたが、小さいので割とすぐ食べ終わった。確かに小腹が空いた時にちょうどいい量である。

街の中にゴミ箱が置いてあるので、芯もすぐ捨てられた。

すもも（？）を食べる

街でりんご以外の果物を食べている人は見たことがない。なぜだろう。

他の果物も歩きながら食べてみて、検証したい。

皮を剥かなきゃいけない系の果物だ。でも、当サイトのライター安藤さんならこのまま食べるだろう。

すっぱ甘くておいしい！！やはりこちらもあまり汁気がない。

日本ではみずみずしく、ジューシーな果物が好まれるが、フランスでは感覚が違うのだろう。

でもその汁気のなさが、歩きながら食べるのに適しているのだ。

タネのことを考える必要があるので、歩きながらは食べづらい。あと普通に皮を剥きたい。

オレンジを食べる

続いてはオレンジ。

安藤さんなら絶対にむかないで食べるのだろう。私は先ほどのすももで「やっぱり皮むきたい」と思った自分の心に素直に従うことにした。一応歩きながらむくので許してほしい。

むく用の器具が必要なのではと思うほどかたい。スマートに皮をむけないとかなりカッコわるいぞ。

でもかじれるぐらいはむけたし、このまま食べてみよう。

おいしいけど、すっぱさが強い！！

かじると果汁が出てきて、ものすごく手を洗いたくなった。

皮がかたいので、残りはホテルで食べることにした。

みずみずしい果物は美味しいけど、歩き食べには不向きである。

あたりめを食べる

食べやすい、食べにくいの違いはありつつも、やはりパリの街で果物を食べている光景はかっこいい気がした。

もしかして、あたりめでもかっこいいのではないか。

海外で体調が悪くなったとき、何故かあたりめを食べるとすぐ治るので、薬がわりにいつも持って来ている。

歩きながらあたりめを食べてもかっこいいのだろうか。

食べ慣れているということもあり、めちゃくちゃ食べやすい！

ただ、袋を持っているところがカッコよくない気がする。フランスパンを食べている人がカッコよく見えなかったのは、袋を持っていたからではないか。

色々試してみたが、やればやるほどりんごが一番カッコよく、しかも食べやすい。街並みにも合う。

歩きながらりんごをかじるパリジェンヌの気持ちが、少しだけ理解できたのだった。

でも東京に帰って、歩きながらりんごをかじることはないだろう。

ぶどうの味の薄さ

ぶどうも食べたのだが、ものすごく味が薄かった。

聞いたら、スペイン産の果物は安いけど味が薄いらしい。よく見ずに買ったけど、スペイン産だったのだろうか。

あと一粒ずつバラの量り売りで売られていた。お店の人はグレープって言ってたけど、本当にぶどうなのだろうか……。真相は謎である。