ヒンディー語の書かれたものを持ち帰った
ずいぶん昔の話になるけれど、2012年の春にインドに行った。
そして、そろそろまたインドにでも行こうかな。なんて思っていたところ、なんやかんやあったため、結局、インドにはまだ行けずじまいである。
先日、家の掃除をしていると、2012年にインドから持ち帰ったものがごそっと出てきた。
「インドから持ち帰ったもの」と書くと、経典っぽさが出てくるが、そうではない。
ぼくは、旅行に行くと、行った先の国の言葉が書かれている印刷物や紙切れを「お土産」と称し、買ったり拾ったりして、捨てずに持ち帰っている。それは一見ゴミを持ち帰っているようにも見えるかもしれない。しかし、旅行したその国のかけらを持ち帰るつもりで持ち帰っているので、ゴミはゴミでも大切なゴミである。
みたことない文字や絵が面白いからと、持ち帰って眺めるのはそれはそれでいいのだが、やはり、中に何が書いてあるのかは、気になるところである。
インドで買ったカレンダーをじっくりみてみる。
まず、気になるのが、曜日と日付の並びかた。インドのカレンダーは左上が1日で、縦に日付が進んでいき、右下(右側)が月末になる。日本で一般的に売っているカレンダーでこういった並び方のものは見たことがない。
こまかく見ていくと、謎のマークが書いてある。
青い丸、家、黒丸、象? 塔? 卍? である。おそらく、宗教的なものだろうということはわかるものの、右の数字(おそらく日付?)との関係性がよくわからない。
日付ひとつずつを見ても、何らかの数字が細かく記入されている。これもなんなのかさっぱりわからない。
ヒンディー語の文字(デーヴァナーガリー文字)がわからないので、なにが書いてあるのかはさっぱりである。
さらに、カレンダーだけではない。
これは、どうやって手に入れたのかさっぱり思い出せないが、どこかに落ちていたのを拾ったのか、売っていたのを買ったのか、どちらかで入手したタブロイド紙。
全8ページのタブロイド判の新聞だが、外側と真中部分がカラー印刷で、それ以外がモノクロという簡素なものである。
真ん中の見開きには、いかにもインドっぽい神様の絵が乗っているが、印刷のカラーがブレブレでなかなか味わい深い。
印刷物だけではなく、CDとDVDも購入した。
ちなみに、DVDの方は日本の機械では再生できず、CDには、こんな感じの音楽が入っていた
言葉はわからないが、インドの音楽がめちゃくちゃいいのはわかる。
ヒンディー語のわかるひとに読んでもらう
そんなわけで、持ち帰って以来、たまに取り出しては眺めていたものの、ここにきてどんなことが書いてあるのか猛烈に知りたくなってきた。
そこで、ツテをたどって、ヒンディー語がわかるひとを探した結果、大学でヒンディー語の講師をしているインディラさんを紹介してもらうことになった。
インディラさんを紹介してくれた、アジアハンターの小林さんを交えて、お話を伺った。
西村「ぼくがインドで買ってきたカレンダーに、どんなことが書いてあるのか、読んでいただきたく、お伺いしました……さっそくなんですが……カレンダーの一番上、なんてかいてあるんでしょう?」
インディラ「はい、これはバラジ……会社の名前ですね、このカレンダーを作ってる会社ですね」
古賀「えー、カレンダーって書いてあると思ったけど……」
インディラ「バラジ……パブリシャス……」
西村「パブリシャス……出版って意味ですか?」
インディラ「そうですね……ここは、ジャナワリー、1月」
西村「1月は、英語の発音と似てるんですね、インドのお正月って日本みたいにお祝いするんでしょうか?」
インディラ「1月1日の新年は、お祝いはします。しかし、ヒンドゥーの新しい年は、4月から始まります。インドには、いろんな州によって、新年が違います。例えば、タミル人の方たちのニューイヤーは、タミル・ニューイヤーといいますね、4月なかばごろかな」
西村「毎年日付が変わるんですね」
小林「インドは、いろんな州があって、使っている言葉も文化も宗教も、まったく違うんですね、で、地域ごとに祝う新年が違ったりするんです、ですから、各地で使っているカレンダーも違うんですよ。タミル州に行けばタミル地域のカレンダーもあります」
西村「僕が買ったものは、ニューデリーで買ったので、北インドのカレンダーですかね」
小林「そうですね、ただ、その(西村の持ってきた)カレンダーや、私が持ってきたカレンダーは、情報が多いので、わりといろんな情報が載ってますね」
有名な話だが、インドの紙幣は、インド国内で使われている公用語の言語で額面が表記されている。その数17種類。
使っている文字もそれぞれまったく違うので、訛っているとかのレベルではなく、まるっきり違う言語なのだろう。
めちゃくちゃ複雑! インドの暦事情
西村「この上の月の横に書いてある西暦っぽいものが気になっているんですけど、これはなんですか? インドの紀年法ですかね?」
インディラ「えー、これは、ジャイナ教、イスラム教……それぞれの年を表してますね」
西村「やはりそうですか」
小林「インドはさきほどいったように、地域ごとにカレンダーが違うんですが、宗教ごとにもまた違うんです」
古賀「複雑!」
小林「これは2012年がそれぞれの暦で何年なのかを表してますね。左上の太陽の印はヒンドゥー教の暦(ヴィクラム暦)で、2068年。その下のインド国旗の枠のはインド国定暦で1933年。右上の卍の枠はジャイナ教の暦で2538年。その下の月と星の枠はイスラム暦で1433年ということですね」
月名の横に書いてあるのは、西暦何年何月が、それぞれの暦で何年何月何日から何月何日までだよということが書いてある。
インドでは、一般的な日付などにはグレゴリオ暦を使用しているものの、祝祭日や、宗教行事ではこういった伝統的な暦もまだまだ盛んに使われている。
小林さんが、参考までに持ってきてくれたカレンダーをみると更にすごいことになっている。
ヴィクラム暦、インド国定暦、ファスリー暦、イスラム暦、ベンガル暦、ネパール暦……。これはかなりややこしい。令和と西暦ぐらいしか使ってない日本人にとっては、かなりハードルが高い。
インドの祝日は、国が決める祝日と、各州が独自に定める祝日などの種類があり、インド国民が一斉に休む祝日は、1月26日の共和国記念日、8月15日の独立記念日、10月2日のガンジー誕生祭の3日だけだが、その他の州独自の祝日などで、毎年日付が移動する祝祭日は、こういった西暦ではない暦で日付が決まっているものもある。
謎のマーク、それぞれの意味とは?
西村「さらにちょっと気になってるのが、このマークなんですけど、これおそらく各宗教のシンボルですよね?」
インディラ「はい、これは、一番上は満月、黒い丸は新月ですね」
西村「なるほど見たままだ」
インディラ「インドの暦は、月の満ち欠けを元にした暦です。だから、毎月は2つに分けてます。小さい月(新月)から大きい月(満月)に向かう15日がシュクラパクシャ、大きい月から小さい月に向かう15日がクリシュナパクシャといいます」
古賀「月の満ち欠けが大事なんですね」
西村「小さい旗の家はこれなんですか? 4、29というのは確かに、4日と29日をみると家のマーク書いてありますけど」
インディラ「これ(家のマーク)は、エーカダシといいます、11という意味です。これは、新月や満月から11日目ということです、だから、毎月2回か3回はあります」
古賀「イオンお客様感謝デーみたいだ」
小林「インドって結構、31とか21とか、1の位に1がつくと縁起が良いって言うんですよ」
インディラ「そうですね」
西村・古賀「へー!」
インディラ「お祝いのときも、お金を出すときは、101、1001、1051という感じで出しますね」
西村「日本でも、お祝いのお金は2で割れない奇数で出しますけど、起源は同じようなものかな」
インディラ「エーカーダシーには、断食します」
古賀「断食するんだ!」
小林「なにかというと断食するんです。断食することによって、ご利益を求めているわけですね……そして、新月の下に書いてあるこれは、ガネーシャですね」
西村「あ、顔が象の神様ですよね」
小林「そうです、ガネーシャの日は14日ごと(満月から4日後、新月から5日後)にあるんです」
西村「毎月2回あるということですね」
インディラ「そうです、ガネーシャはなにか始めるときに縁起がよい神様です」
古賀「お店始めたりする日を、この日にあてたりするんですか」
インディラ「はい、なにか始める前にまずはガネーシャにお祈りしますね」
古賀「ようやく意味がわかりました。よく雑貨屋でガネーシャのポスターとか、おしゃれだから意味もわからず買ったりしますけど、これからはなにか始めるときにお祈りしたりします」
インディラ「ガネーシャは、シヴァ神の息子ですが、シヴァ神にはもうひとり息子がいました、カールッティケーヤです。あるとき、シヴァ神が、二人の兄弟のうち、どっちが上か試験をすることに決めました。世界を最初に回ってきたほうが勝ちというルールです。すると、足の早いカールッティケーヤは、すぐに出発しました。けれど、ガネーシャは全然動かなかった」
古賀「はい……どうなるんですか!」
インディラ「ガネーシャは父親のシヴァ神の周りをぐるりと回ってこういいました『世界の中心で世界を動かすのはあなたです』だから世界一周したことになるということですね」
古賀「あらー、とんちだ! ごまもすった上に、トンチも効いててすごい! おもしろい!」
ちなみに、ガネーシャにトンチで負けてしまったカールッティケーヤは、別名スカンダともいい、仏教に伝わり韋駄天となった神様である。
占星術でお見合いをするインド
西村「青い塔?みたいなのは? なんでしょう」
インディラ「これは……シヴァ神ですね」
西村「シヴァ神の日もやっぱりあるんですね、これは日付をよく見ると、満月の2日前と、新月の2、3日前にありますね……残るは卍ですけれども」
インディラ「これは、サンクランティ……ヒンドゥー暦の1日の日ということですね、インド人は、生まれた日付と時間、惑星の位置、星座などを調べて、その人のホロスコープを作るんです」
西村「カレンダーの下にあるようなやつですね」
インディラ「12星座あって、その星座が切り替わるのがこのサンクランティですね」
古賀「インドの人は星占いが好きなんですか」
インディラ「そうです、インドでは、ひとりひとり、その人のホロスコープを作ります。だから、インドでは結婚するときにこれ(ホロスコープ)をあわせるんです」
古賀「えー!」
インディラ「インドではお見合い結婚ですから、相手を探すときは、ホロスコープをお坊さんのところに持っていきます。お坊さんがホロスコープを合わすんです、で(ホロスコープの)キャラクターが36があるんですけど、その36のうち、24ぐらい合えば、結婚生活うまくいきます」
古賀「じゃあ、合わないから今回は止めとこうみたいなのもあるんですか?」
インディラ「あります」
西村「日本にも、大安とか仏滅といったいわゆるカレンダーの六曜みたいなものは、今、とくに若い人はそんなに気にしない人が多いんじゃないかと思うんですけど、インドの人はカレンダーの占いのようなものを信じる人は多いんですか?」
インディラ「わたしのお母さん世代は、とても厳格に守っていました。私の世代の人でもちゃんと守っているひともいます。それとこれは、家族、家族ごとの関係があります、東京にも若いインド人の夫婦がたくさんいますが、よく守っている人もいます。それは家族のやり方を見てきてるから」
小林「保守的な家庭だと、やっぱりちゃんと守っている人が多い印象ですね」
古賀「家族ベースなんだ」
インディラ「わたしの家だと、お母さんはすごく信じていました。けど、お父さんはまったく信じてなかったです、お父さんはなにもしてなかった。こういう占いをやるのはやっぱり、女性が多いです。断食するのも女性がすることが多いです」
古賀「そうなんですね」
インディラ「だから、私の家でお祈りするのは、お母さんがしていました。でも、わたしたちに強制するようなことはなかったです。私はお母さんの後ろで、お祈りすれば、あとでお供え物をもらえるので、お祈りはしてましたが(笑)」
インドではめちゃくちゃ重要な「牛乳」
古賀「ところで、この縦長の欄は何を書くところですか?」
インディラ「あー、これ(笑)これは、牛乳を書く欄です。配達に来た牛乳」
古賀「牛乳配達ですか?」
インディラ「そう、朝、1キロきた、夜は2キロきたと、メモしていったら、最後に支払うお金の計算ができます」
西村「なるほど、ここにメモしていって、月末にまとめてお金を払うわけですね」
小林「インド人にとって、牛乳は重要なんです。これ、カレンダーのおまけとかじゃなくて、専用のメモ帳あるぐらいですから、牛乳帳みたいなのが」
西村「へー、そうなんだ。しかしそんなに牛乳飲むんですか?」
小林「チャイですね」
古賀「あー、チャイか!」
インディラ「チャイの他に、インドでは、60%〜70%が菜食です。わたしたちがタンパク源として食べるものは豆と、あと牛乳、ヨーグルト、パニール(インドなどで食べられているチーズの一種)などです」
古賀「なるほど、タンパク源として食べるのか」
西村「たしかに、ラッシーとかも乳製品ですね。乳製品は食べたり飲んだりして大丈夫なんですね」
インディラ「そうです、私は、動物の肉はだめですが、動物からとったもの(乳製品)はOKです」
小林「ヴィーガンではないんですね、乳製品はOK、卵はだめ」
インディラ「まあ、わたしは日本にいるときは卵ぐらいいいよ(笑)」
小林「あと、牛乳を朝夕配達してるのは、おそらくインドは昔冷蔵庫があまり普及してなかったから、保存があまりきかないからってのもあると思いますね」
インディラ「インドでは、日本で売っているようなパックの牛乳はちょっと考えられないですね、朝、乳搾りしたフレッシュなものをそのまま持ってきてもらいます」
小林「おそらく、そういう牛乳は殺菌してないんじゃないかな。家で飲んだりするときに必ずボイルするから」
西村「なるほど、日本以外では、卵を生で食べないというのは聞いたことあるんですけど、牛乳もそうか……たしかにインド行ったとき冷たい牛乳はなかったな……」
小林「基本的に食べ物は必ず加熱しますね」
西村「お刺身とかお寿司は考えられないですよね」
インディラ「考えられないですね。お寿司は日本に来てから大好きになりましたけど(笑)」
謎だらけのタブロイド紙でインド社会を覗く
西村「カレンダーの他に、新聞を買ったんですが……タブロイド紙」
インディラ「夕刊紙ですね」
インディラ「これは……ここ以外は全部広告ですね」
西村「うわー、広告でかー」
古賀「この広告、胸にすりこ木? の入れ墨してるんですけど、何の広告なんですか?」
インディラ「えーと……これは、薬の広告ですね……健康な体を作ろう」
西村「薬かー! 乳鉢ですね、入れ墨」
インディラ「これ、この下のお坊さんのクリニックで、住所が書いてありますね」
インディラ「……私は、たくさん食べて、たくさん飲んでいるけれど、体の健康が大事です。ふるいことわざがある、肝臓が丈夫だと、石を食べても大丈夫……」
古賀「あはは、そんな訳はない!」
小林「すごい誇大広告!」
インディラ「もし、肝臓が悪いと、牛乳を飲んだだけでも下痢してしまう……。これはちゃんとした薬ではないですね。民間療法みたいな」
小林「こういう広告は、英字の新聞とかには載らないんですね、エビデンスがはっきりしてないから。でも、この新聞には民間療法みたいな広告が載っている、おそらく読む層の違いなんでしょうね」
西村「一面の記事部分はどんなことが書いてあるんですか?」
インディラ「これは、ポリティカルなニュース、政治のニュースですね。ボート、選挙のニュースです。贈賄などはしないでください。ということかな」
西村「ちょうど行った時、2012年の春ですけど、確かに選挙してました。選挙活動だったのかな。町を歩いてたらお祭りみたいなパレードに出くわして巻き込まれて、タスキとかをもらった記憶ありますね、蓮の花の絵が書いてあるやつでした」
小林「BJP(インド人民党)ですね、わりとインドは政治というと、日本以上に腐敗しているところもあるので、そういうことが書いてあるんですね」
西村「真ん中の見開きは、カラーページで神様の紹介だと思うんですけど、写真が版ずれしてて、めちゃくちゃいいんですよ」
インディラ「これは、女の子のための行事(アシュタミ)があるんですけど、それの由来が書かれてますね」
西村「あー、文化欄だ」
インディラ「次のページには、リーダーズオピニオンもありますね」
古賀「読者投書欄だ」
西村「どんなことが書いてあるんですか?」
インディラ「まず、水の問題が起きてるから、政府は真面目に問題解決してくださいという意見ですね」
西村「あー、水の問題」
インディラ「インドが独立してからずいぶん経つのに、断水したり不純物が混ざったり、そういう問題が一向に改善されないと」
古賀「これは結構切実な問題ですね」
西村「その下は?」
インディラ「コングレース……これは政党です」
小林「インド国民会議という、自民党みたいな政党ですね」
インディラ「コングレースは、国のためになることの、反対をやっている。という批判ですね」
西村「あー、なるほど、自民党ですね」
古賀「けっこう辛辣ですね」
インディラ「その下ですね、これは……インドのクリケットチームのプレイヤーの話ですね」
西村「クリケットチームのメンバーについて、意見しているわけですね……」
インディラ「選手に辞めるなと、いってますね」
西村「すごい、水問題の追求、政党批判、クリケット選手の去就、硬軟いろんな意見が載ってて面白いですね……」
西村「タブロイド紙だから、日本の夕刊紙みたいに、ギャンブルの情報とか、風俗情報のエッチなページとか、そういう内容があるのかなと思ったんですけど、内容は意外と格調高いというか、真面目な新聞なんですね」
「私が作りました」の商品が人気のインド
西村「カレンダーや新聞だけじゃなくて、DVDとかCDも買ったんです。でも、DVDの方は日本の機械だと再生できなかったですね」
西村「これ、DVDもCDも、おっさんが拝んでるんですけど、これは有名なお坊さんかなにかですか」
インディラ「いや、彼はこのCDの会社の社長ですね」
古賀「えー、社長! だいぶ出たがりですね」
インディラ「今、亡くなりましたけど、社長ですね」
西村「有名な方だったんですか」
インディラ「有名です、お祈りのCDのシリーズを売っていて、亡くなってずいぶん経ちます、殺されました」
西村「えぇっ!」
古賀「あらららら! 大変」
小林「暗殺されたんです、グルシャン・クマールという方ですね、英語版ですけどwikiにも載ってます」
西村「お祈りのCDを作っている会社の社長が、暗殺されたって……けっこうショッキングな話ですね……」
小林「インドはこういう社長が顔出ししてる商品多いですよ、社長印の商品なら信用して買うみたいな、そういう雰囲気はあります、私のもってきたカレンダーに載ってるおじさんも、このカレンダー会社の社長です」
西村「えぇー! 高名なお坊さんかとおもってた!」
古賀「野菜とかの、私が作りましたみたいなことですねこれ」
旅の答え合わせがおもしろい
ぼくは、たとえ読めなくても、現地の言葉が書いてあるものが好きなので、旅先で本や新聞を買うだけでなく、現地の言葉が書いてあるゴミを拾ってもって帰ってしまう。
そういうときは、たいてい「絵が面白い」とか「地図がかいてある」みたいに、文章が読めなくても楽しめるものを選んで持ち帰るのだが、やはり、書いてあることを実際に読んでもらうと、それはそれで「旅の答え合わせ」をしているようで、楽しい。
旅行中に気づかなかった、ささいなことや、ちょっと引っかかっていたことが「そういうことだったのか!」とわかったりするのもいい。
早く、ぼくが読めない字を使っている国にゴミを拾いに行きたい。