デジタルリマスター 2023年11月26日

持ち歩きOK!「腹・日時計」を作る(デジタルリマスター)

ついこの間、上野の国立科学博物館で、ひとつ面白いものを見た。昔の「日時計」だったのだが、携帯して持ち歩けるよう、腕時計様のものだったりして、コンパクトでかわいいものだった。機械や電子の時計のない時代、そういうコンパクトさは当然といえば当然かもしれないが、日常に日時計が深く関わっていたのを知って、新鮮な驚きだった。

撮影禁止だったか撮り忘れたかして、実物の写真は手元にないので、「腕 日時計」「携帯 日時計」などで画像検索してみると、ポツポツと出てくる。ほら、ちょっといいでしょ。

こういう方向で私も、日時計を作りたくなった。

2009年12月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

前の記事:チョウチンアンコウ“アルコール”センサーを作ったよ(デジタルリマスター)

> 個人サイト 妄想工作所

複雑かと思ったらそうでもなかった

「日時計を作りたい!」と思ったのはいいが、さていったいどうしたらいいのか。小学生の頃に授業で作らされたような気もするが、作り方などまったく忘れている。インターネットで検索して、よさそうなサイトを参考に作成していくことにした(参考サイトはこちら)。

要は、

1.時計盤に、時間ごとの線を放射状にひく。
2.今いる地点の緯度に合わせて切った投影板を、12時の線上に立てる

これだけ。これだけなんだが、角度合わせや材料選びでけっこう細かく手間がかかる。

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右下のメモのように、角度をきっちり合わせて。この角度決めには本来複雑な計算が必要らしい。
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単純かと思ったらそうでもなかった

日時計のメカニズムは大丈夫そうだなーと見当をつけるも、問題は「どう携帯(装着)するのか?」だ。アクセサリーや腕時計なら、すでにメーカーがおしゃれなものを出している。他に、方法はないか。

時計、時計・・・

お腹すいたな・・・時計・・・そうだ、「腹時計」なんてのがあった!そんで「時計」といったらアレだ、あの高級腕時計、ロ●ックスが思い浮かんだぞ。

と、まことに適当なブレイン・ストーミングを経て、ここに「腹・日時計」ロ●ックス仕様の誕生である。腹に巻くので「腹巻仕様」も加わることに。早くもここで、とっちらかり感・丸出しである。

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モデル写真をもとに、ベルト部を単純なドット絵にして編み図を作る。
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よって、色換えが面倒でしょうがない。
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文字盤に、時間の線をミシンで縫いつける。
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ついでに数字もミシンで(これはあまりのみすぼらしさに、後に改修した)

なにぶん初めての日時計作りな上、ややこしいところを目指してしまった、とは思うが、締め切りまでの間に何回「晴れ」の天気の日があるかわからない。急いで作業を終えてしまおう。

布製ならではの苦労も多く、というかこれ布じゃなかったらもっとずっと楽だったんじゃないか、と今思った。

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投影板(薄い布)を、今いるところの緯度(約35.4度)に合わせて鋭角に切る。
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時計盤と投影板を縫い合わせる。ちなみにこの芯棒は、電子工作のジャンプワイヤ。端っこを輪にすれば縫い付けやすいと思って。
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高級感を出すため、ダイヤ(ではない)を飾ってみる。金糸で縁取ってもみたりする。
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高級感か…じゃやっぱり本物と同様に、時計の数字部分はローマ数字にしよう。

日時計なんだか腹巻なんだか高級なんだかよくわからない結果は次のページで!

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