ちょっと聞いてよ 2023年6月23日

世界一かわいいステーキ! 伏見蒲鉾の「おさかなステーキ」

サーロインステーキ、Tボーンステーキ、ハンバーグステーキ。はたまた、大根ステーキ、こんにゃくステーキ、漬物のステーキ。

この世にステーキと名のつく食べものはたくさんありますが、なかでも最高にかわいい1品を見つけてしまったんです。

それが「おさかなステーキ」!

1978年東京生まれ。酒場ライター。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター・スズキナオとのユニット「酒の穴」としても活動中。

前の記事:どんな味!? レトルトカレー「天下一品こってり咖喱」


おさかななのに!

日課のスーパーマーケットパトロールで、今日も今日とて、胸をズキューン! と撃ち抜かれる商品を見つけてしまいました。それがこれ。

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「おさかなステーキ」

新潟の水産加工会社「伏見蒲鉾」の、魚肉練り製品。さつま揚げですよね。要するに。価格は1枚200円弱。

ただ、ごらんのとおり、そのコンセプト、そして形状にたまらなくときめいちゃいません? だって、あくまで魚肉を原材料とした練りもの。でありながら、見てください。

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牛ステーキの形に寄せてある

このさ、とうてい無理なのに、というかそもそも土俵が違うのに、形だけでも肉のステーキに近づけてみようとする。その健気な努力、遊び心、ちょっとだけズレたような存在感が、たまらなくかわいくないです?

商品説明には、そのままでもいいし、ちょっと炙るとさらに美味しく食べられます。と、いうようなことが書かれています。しかし、せっかくの「ステーキ」。ここは最大限の敬意を表し、今日はできる限りステーキらしく食べてみましょう。

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おさかなだからってあきらめない

ではまず、

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にんにくを油で炒め、香りを出す

そしたらそこに、

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おさかなステーキ投入

中火でしばらく焼いてみると、片面にいい感じに焼き目がつきはじめました。ただし、

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肉じゃなくて、あくまで練りものっぽい焼き目が

両面をじっくり焼いたら、バター&醤油で味つけし、ステーキ用の鉄皿に、付け合わせの野菜と一緒に盛り合わせて完成。

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できる限りステーキに寄せた「おさかなステーキ」!
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いただきま〜す!

あら、ちょっとがんばりすぎたせいか、見た目は思いのほかステーキっぽくなってしまいました。が、本体はあくまで練りものですからねぇ。さて。

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ほら

当然ながら、断面、純白。ただ、実際に食べてみるとこれが、すごく良かったんです!

もちろん、牛肉のステーキとはまったく別もの。だけど、ぷりんぷりんとした食感と、旨味、甘み強めの本体自体が、そもそも練りものとしてかなりうまい。そこに、にんにく&バター&醤油&油の、ある意味この世で最強の味をまとい、加えて、一瞬脳が錯覚するステーキっぽい見た目。ぶっちゃけ、そんじょそこらのお肉に負けないくらいの満足感があるし、どっかの老舗酒場でこういう名物メニューがあったら、「ここでおさかなステーキ頼まなきゃもぐりっしょ」なんて知ったふうな口をききつつ、毎回頼んじゃいますね、間違いなく。

というわけで、名前と存在感が世界一かわいいばかりか、きっちりとうまい伏見蒲鉾のおさかなステーキ、おすすめします〜。

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