いないのにいるように見せることもできるのかも
寝てないどころかとんでもない存在感だったので、だるまやしいたけの原木にかけさせても私になるかもしれない。
居眠りをごまかすのではなく、いないことをごまかすための利用だ。
デジタル缶バッジが一部で話題になっている。
丸い液晶がバッジになっていて、絵を変えることができるのだ。
動画も表示できる。
これを使えばかつての寝てませんシールをアップデートできるのではないだろうか。
今年の初めぐらいからアリエクスプレスで見かけるようになって、春頃からはAmazonでも売っている。ガジェット好きのあいだではちらほら持っている人を見かけるようになった。
スマホから写真や動画を簡単に設定できて、液晶画面もきれい。使い道は分からないけど面白いものだと思う。
2006年にライター住さんが発明したシールである。
まぶたに貼れば寝ていてもばれないという発明で、その後もネットの面白画像として無断転載され続けている。住さんがインターネットに残した痕跡のひとつだ。
デジタル缶バッジを使えば、目が開いているだけではなく、瞬きしたり黒目を動かすことだってできる。2026年の寝てませんシールができる。
デジタル缶バッジに目の映像を入れ、メガネフレームに貼り付ける。
これで寝ていてもばれないメガネの完成だ。
あ、やばいやつできた
私ぐらいになると、もうこの時点でこの記事まずいな、ということが分かるし、なんだったらPV(ページビュー)も想像できる。
いや、諦めるにはまだ早い。装着してみないといけないだろう。
「寝ているようには見えないけど実は寝てました~」という動画だ。
もちろん寝てるようには見えない。だが、寝てるとかそういう問題ではない不穏さだ。寝ててくれたほうが安心する。
このメガネは寝ていない以上に、覚醒しているように見える。その証左にこのメガネをかけるとなぜかはしゃいでしまうのだ。
自分ではしゃいでおいて「なぜか」はないと思うが、どうしてもふざけてしまうのできっとこのメガネのせいか私の性格に原因があると思われる。
しかし、はしゃぎと目がたまにシンクロする瞬間が怖い。不穏なメガネに操られているようだ。
これは覚醒メガネだ。マッドなものができた。となりの部屋にいた妻にかけてもらった。
ほほう、これは……なんというか、腹立たしい。
「おれの目でふざけるな!」
かけさせておいてそんな気分になった。
人が自分の目でふざけているとちょっと嫌。
50年以上生きてきて初めての感情だ。たまに表情と動きがぴったり合うのも恥ずかしい。サービスしすぎだぞ、おれの目!とまた初めての嫉妬心を抱いた。
メガネではなく第三の目にもなる。
実際には映像のタイミングに合わせて目を開けているだけだ。
心拍数や体温、脳波などのセンサーにあわせて開いたらかっこいいだろう。太陽の黒点運動でも住民税の納付期限でもいい。
もちろんイラストの目にしてもいい。
さて、寝てませんメガネは意外に苦労したので箇条書きでまとめておきます。ひとりぐらい作る人がいるかもしれない。
・目を撮影するときは顔を固定する
顔が動いてしまうと目がバッジの中で動いてしまう。眼科の検査機器のように顎とおでこを固定する装置が欲しくなった
・目の映像は黄色っぽくする
液晶が光って青っぽく見えてしまうため、映像は黄色みを強くしたほうが良い
少しずつ色補正して書き出してバッジに転送、を繰り返していたため、カメラロールがねじ式の町のようになっていた。

ファイル名も「目03_左_決定版その2.mp4」など人間らしさがあふれていった。
寝てないどころかとんでもない存在感だったので、だるまやしいたけの原木にかけさせても私になるかもしれない。
居眠りをごまかすのではなく、いないことをごまかすための利用だ。
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