最後に残るのは音
お酒の味にこだわった日もあった。飲み方にこだわった日もあった。場所にこだわった日もあったかもしれないし、一緒に飲む人にこだわった日もあっただろう。
でも今日は飲み会の音だけで飲んじゃう。そういう日があってもいいことを、私は今日伝えたい。
まずは体を酒に慣らしていきます
さて、飲み会の音を聴きながら飲む、と言っても一杯目から音を聴きながら飲んで楽しいね、という話ではない。
いい具合にお酒もまわり、ぼんやりとし始めた時に聴くのがいいのだ。なのでまずは普通にお酒を飲んでいきたい。
現時点では何のひねりもなく、ただ休日にお酒を飲む男をお届けしてしまっている。
すまないがもう少しだけ待ってほしい。もう少しで始まるから。
聴き頃、到来
そうしてのんべんだらりと飲み続けて数十分、だいぶお酒がまわりいい感じになってきた。
ここ。このくらいのタイミングが居酒屋の音の聞き頃なのだ。
今回は「居酒屋の環境音」「私の参加していない飲み会の音声」「私の参加した飲み会の音声」の3種類を用意した。順番に聴いていきたい。
よかったらここからは一緒に聴きながら読んでみてください。そして酒を飲んでみてください。
居酒屋の環境音は銭湯の「ととのい」
会話、注文、誰かが動く音、純粋な雑音。そういった音が耳に流れこんでいく。喧噪そのものなのに、どこか落ち着くような静けさがある。
あーーーーっ、これです。これ。これを待っていた。
酒で冷静な判断力を失った頭をやさしく包み込んでくれるようだ。本当にここ、おれの家か?
目をつぶると没入感が高く感じられるので、つい目をつぶってしまう。
ともするとこのまま寝てしまうかもしれない。でも実は寝てもいいのだ。なぜなら家だから。
居酒屋の環境音、想像以上に気分が良い。いわゆる「ととのい」って感じだ。
おれ、今、「ととのって」ます。