忍者みたいに天井に張り付きたい
ぼんやり天井を眺めていて、あの隅のところに忍者みたいに張り付いてみたいと思った。
でもきっと危ないだろう。ケガをするかもしれないし壁を壊してしまうかもしれない。ならば、床でやって写真を逆さにすばいいのだ。
やろう
つまり、
忍者だ。完璧じゃないか。やろう。
どうだろうか。僕ができることはここまでである。あとは皆さんに天井に張り付いた忍者を見出してもらうしかない。カーテンとかコードとかあるけど、影の向きとかおかしいけど、とにかくやってみてほしい。
一旦画面から目を離して天井に張り付いた忍者を想像し、そして遠くから薄目でそっと見てほしい。見える一瞬があるはずである。
悪代官の取引を目撃したり、宝物庫に忍び込む忍者である。そうか、影が下から出ているのは宝が光っているからかもしれない。
頭巾をかぶる
より忍者らしくあるために黒い頭巾をかぶった。
黒いタオルがうちになくて、ネクタイとヒートテックを使った。肌着を顔に巻くという行為はかなり良くない感じがするが自分の服なのでセーフとする。忍法『一回洗濯したら新品みたいなものだしこれ終わったらまた洗濯するしの術』である。
先ほどは肩まで付けた倒立だったが、頭だけでできれば忍者っぽさが増すだろう。そう思って頑張ってみるが手を離せない。
これは訓練せずやっちゃいけないやつだ。肌着とネクタイを顔に巻いた状態で首をアレしたくない。万が一首をアレしたらまず人を呼ぶとして、肌着とネクタイは自分でとれるんだろうか。とれないほどのケガだったら人に頼んでとってもらう必要がある。恥ずかしい。
そもそもケガしたくないから床でやっているのだ。というわけで無理のない範囲で忍者になれるポーズをご紹介しよう。
頭巾のおかげでさっきより忍者に見える。髪の毛が天井に垂れるというあり得ない現象がなくなったのも良い。
天井に張り付く忍者だ。宝を見つけたようにも見えるし、敵の攻撃をかわしたようにも見える。何しろ並みの身体能力ではない。
そんなことを考えながら長く見ているとだんだん忍者にしか見えなくなってきた。僕が天井を見てぼんやり考えていたものがまさにこれである。この忍者にしか見えない人物、実は肌着とネクタイを顔に巻いて床で倒立している男性なのだ。