なんにでも目をつければかわいいのではないか問題
なんにでも目をつけさえすればかわいいのではないかという疑惑もある。モンブランがと指定する意義はあるのか?
そこは私は強く「イエス、モンブラン!」と言いたい(「イエス サー!」みたいに)。
チーズケーキも確かにかわいい。でも、もさもさしたところにこそ目をつけたいというのが人情だろう。これは人情の話、人情噺なのだ。
どうしたものかと思っている。
デイリーポータルZの企画記事にはこれまでも「タイトルですべて言い切ってしまった」ものが多数あった。
しかしかつてのどれもが、今回ほどではなかったんじゃないか。
モンブランに目をつけるとかわいい。
ただただ、そういうことです。
モンブランに目をつけるとかわいい。なにしろ伝えたいがままにまずは写真を連発した。
ここからさきの文章はもうおまけだと思っていただいてかまわないくらいだ。
モンブランに目をつけるとかわいいということ、はじめてひらめいたのは先鋭的なモンブランの姿を見たからだった。
スイーツ界ではモンブランがここしばらくブームだそうだ。ブームをけん引するのはお客さんの目の前で栗ペーストを絞るライブ形式のモンブランと聞いた。
ライブ感を大切にするからだろうか、そういったモンブランたちはこれまでになく、絞り出されるペーストがランダムでアクティブに見える。
それで思ったのだ。これモンスターっぽいな? と。
ポンキッキのムックとか、愛・地球博(おぼえていますか……)のモリゾーとか、セサミストリートの長毛なタイプ、あんな雰囲気がある。
それで、あー、こりゃもう目を付けるんだわ、と思った。私、目を付けるんだわ。
こういったたわむれに付ける目はとても手軽に手に入る。
もしご存知ない方がいたらそれこそがこの記事で提供できる役立つべき情報と言えるかもしれない(もちろん「モンブランに目をつけるとかわいい」とことこそが本稿の超有用情報なわけだが、役立つというよりエモーションに寄った情報なので)。
手芸グッズに「動眼」というものがあり、多くの100円ショップで扱いがあるのだ。
一家に一台、という言葉があるが、一家に1セット、動眼はあっていいと思う。今日からモンブランがかわいくなるから。
モンブランがあるでしょ? 目をつけるでしょ? かわいー!
正直、やらなくてもわかっていることだったと言ってもいい。だってまあまあ想像つく。
なんなら、
といっそ慣用句にしてしまってもいいくらいだ。
ただ、検証はしてもいいかなと思った。
これは独断的な分類だが、モンブランには大きく分けて
・うずまき型
・ドーム型
・カップ型(プラカップに入ったもの、カップケーキタイプのもの)
この3種類がある。
どれも一様に目がはまるか? だけは確認しておきたかった。
結果、問題なかった。
冒頭ですでにご紹介したが、もさっとした毛を感じさせるテクスチャのお菓子は和菓子にもあり、上生菓子として通年作られるきんとんだ。
きんとんとは、あんこ玉を芯にして(求肥のこともある)練った色のあざやかな餡をそぼろ状にまぶすもの。
ちょうど良く緑色のものが手に入ったため、かなりの森の精っぽさが出た。
さて、目をつけるとかわいくなる。ヒュ~! と、人の世は楽しいばかりではない。生きる上では良いことがあれば悪いこともある。
モンブランモンスターにも、かわいさがあれば、さみしさ、別れがある。
モンブランはケーキなので、食べると美味しいのだ。つまり、目をつけて可愛くても食べてしまわねばならぬフェーズが必ず存在するということだ。
でもこれはやってみることで分かったのだが、案外さみしくはない。
なぜならモンブランは食べるとめちゃくちゃに美味しいからだ。
というわけで、以上、モンブランに目をつけると圧倒的にかわいいからお試しあれとしか言いようがない記事がこれです。
なんにでも目をつけさえすればかわいいのではないかという疑惑もある。モンブランがと指定する意義はあるのか?
そこは私は強く「イエス、モンブラン!」と言いたい(「イエス サー!」みたいに)。
チーズケーキも確かにかわいい。でも、もさもさしたところにこそ目をつけたいというのが人情だろう。これは人情の話、人情噺なのだ。
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