特集 2023年3月28日

水引でミズヒキガニを作ったら縁起がよさそう

ミズヒキガニというカニがいる。その名の通り、体全体が、ご祝儀袋にまきついているあの細いヒモ、水引でできているかのように細い。本当に水引で作ったらかわいいものができそうだ。作ってみた。

新潟生まれ千葉育ちの理系会社員。好きなものはダジャレ、甘いもの、動物園。苦手なものは部屋の片づけ。

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沼津でミズヒキガニに出会った

突然だが、沼津はいいところだ。都内から数時間で行けるし、魚はおいしいし、マリンレジャーも楽しめるし。

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道にサメのひれが干してあるのもワイルドでかっこいいし
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市場で買った干物をその場で焼いちゃうとか最高だし

沼津自体には何回か訪れたことはあったものの、まだ遊びに行けていない有名スポットがあった。それが沼津深海水族館である。昨年の夏ごろ、とうとう夢の水族館に遊びに行くことができた。

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看板のタカアシガニがかっこいい!

これが噂にたがわぬすごい水族館で、初めて見る魚もたくさんいた。

その中で一番心に残っているのがこいつである。

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ミズヒキ…ガニ…??
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この水槽のどこかにいるはずなんだけど
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いた、奥のほうー。。。

名前の通り水引でできているかのように細い足だけが、岩の隙間から辛うじてのぞいていた。どっかにひっかかったら簡単に壊れてしまいそうなはかなさがある。
足だけでなく全身を見てみたい…と思って少し粘ったが岩カゲから出てきてくれなかった。残念だ。

ミズヒキガニという直球でインパクトのあるネーミングと、さらにこの目で全体像を見ることができなかったくやしさもあり、帰宅してからもミズヒキガニが心に残り続けた。


そして心にミズヒキガニを飼い始めてからしばらくたったころ、偶然ダイソーでこんなものを見つけた。

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水引そのものが!!

そっか、水引って100均で売っているのか。確かに最近「水引アート」なるものが流行っているのは聞いたことがある。水引は縁起物の領域から手芸の領域まで広がっていたのだ。

ミズヒキガニを作るのにちょうどいい色合わせの紅白セット。何か運命を感じ、これを使ってミズヒキガニを作ってみることにした。

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水引で遊んでみる

ミズヒキガニを作る前に、まずは水引の基本的な結び方をマスターしたい。
さっそく袋から水引を取り出してみる。

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結構長い

思っていたのの倍の長さの水引が出てきた。しかもくるくるときつめのクセがついていて、扱いが難しいかも。

とっても親切なことに、基本の結び方はパッケージに書かれていた。

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あわじ結びと梅結び

まずはあわじ結びをちょちょいと試してみようか。

こんだけ丁寧にレクチャーされてれば簡単でしょう、と思ったのだけど、

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最初の一回はなんか違うのができた

もう一度丁寧に手順を確認しよう。

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いちど交差させて輪を作り、
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向かって左の端をさらにくるっと右側へ持ってくる
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向かって右にあった端を上下上下上、とくぐるように通し、
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今度はあわじ結び完成だ

基本的な結び方はできるようになってきた。
じゃあどうやってかたちを作っていこうかな。

手始めにあわじ結びを2つつなげてみるか。

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なんかこんな微生物いなかったっけ

理科の教科書で見たことがある気がする。
そうだ、イカダモだ。

イカダみたいなかたちの藻だ(撮影:Simon Andrews)

基本的なユニットを2つつなげただけで生物っぽくなった。

水引って生命体を作るのに向いているのでは。そんないい予感がしてきたのでわくわくしてミズヒキガニに取り掛かった。 

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