水の実家はどこなのか
大晦日にラジオを聴いていたら、「湖は水の実家ですからね〜」という会話が聞こえてきた。
え……?水の実家って湖なの?
集中して聴いてなかったのでどの流れでそう言ったのか分からないが、やけに耳に残ってしばらく考えた。
我が家の蛇口を捻って出てくる水、絶対湖からきてないよな。どちらかと言えば川の可能性が高い。なんなら元々は雨だから雲?
……いや、海!!水の実家は海だよ!!
暇を持て余した年の瀬に「水の実家は海」と結論が出た。
すごい発見だ!!と思って友達に電話したら、「地下水の可能性もあるよね」と言われた。
「いや、水蒸気が雲になって雨になるわけじゃん?地球規模で考えれば、全ての水が絶対に海を経由してるでしょ。水の実家は絶対海だよ!!」
「もう少し水について調べてから結論出してもいいんじゃ……」
「いや、絶対海が実家。人間も60パーセント水だから遠い親戚の家みたいなもんだよ。私、お正月は水の実家に行くわ」
水の実家へ
お正月に一人だと寂しいので、水道水と一緒に水の実家に帰ります。
水筒に入れてもいいけど、海までの道のりを水に見せたいと思い透明な瓶にした。
近いので江ノ島の海に行くことにした。海に行く以外なんの用事もない、自由気ままな旅である。
全く急いでいないので、乗り換えの駅で写真を撮ったりした。
透明なので基本写真映えしない。でもこういう写真スポットは一人だと素通りしてしまうが、せっかく水と一緒の帰省なので写真を撮る気になった。家を出て数十分しか経ってないが、私の中で水の存在感が上がってきている。5年に1回会う、いとこのような距離感だ。
飲む用に買ったとはいえ、こちらの水も海が実家だろう。旅の相棒として認識するか迷った。いや、でも飲むしな……。
どの国でも家畜とペットの住み分けがあるように、水にも住み分けが必要なのではないだろうか。こちらはシンプルに飲む用の水としてカバンにしまうことにした。

