塩と砂糖を間違えたら?
漫画、特にラブコメ系でよくあるエピソードですが、両親が旅行に行ってしまった男子の家に女の子がやってきて、手料理を作ってあげようとしたものの、いかんせんその女の子がドジッ子だったために
「ブフォッ! な、なんだよこの味ー!」
「あっ、お砂糖とお塩を入れ間違えちゃったー! テヘヘ!」
「まったく、ホントーにドジなんだから、こーいつー!」
……というようなことになっちゃうことが、しばしばありますよね。(たぶん、昭和の漫画だけだと思うけど)
その後、なんだかんだあってチューするチューしない、みたいなハナシになるわけですが、まあチューは置いておきましょう。
今回は、このように砂糖と塩を間違って使用した場合、どれくらいデンジャラスな味になってしまうのか、というのを検証してみたいと思います。
いきなりワケの分からない写真登場ですが、別になにかヤバイ系の粉とかではないですよ。砂糖と塩です。
まあ、よーく見れば区別できないこともないでしょうが、急いでいる時だったら間違って使っちゃっても仕方ない感じはしますよね。どっちも白い粉だもん。
まずは砂糖と塩、どっちを使っても別段問題なさそうな食材で実験してみましょう。……ということでスイカ!
スイカには普通、塩をかけて食べるものですが、「ちょこっと塩をかけるとスイカの甘さが引き立つ」とか言われてもイマイチ納得できない部分があるんですよね。
塩→しょっぱい、砂糖→甘い。こんなの子供でも分かることじゃないですか!?
確かに、塩をかけても甘く感じるのかもしれないけど、砂糖をかけたらもっとアマ~ク感じるんじゃないか!?と常々思っていたので、その辺も含めて検証してみたいと思います。
ほい、さっそく砂糖をかけてみましょう。
ま、見た目的には塩だか砂糖だか分かりませんけどね。
ほいほい、塩をかけた時の方がハッキリと甘味が強調されていますね。やっぱり昔からいわれていることは正しいんだなぁ。
ただ、塩スイカって甘いは甘いんですが、なんか甘味が濁っている感じがするんですよね。スイカの甘味とは別ベクトルの甘さになっちゃっているというか。
その点、砂糖をかけたヤツの方が、純粋なスイカの甘さを増幅させているように感じます。
うーん、スイカに砂糖をかけるっていうのは全然アリな気がしますよ。栄養価の面で、糖分を取り過ぎちゃう云々とかはありそうですが。
コレはイケる! 玉子に砂糖
さあ、つづいて目玉焼きいってみましょう!
ボクは目玉焼きの味付けに関しては、塩コショウが基本。醤油は微妙という感じだし、ケチャップなんて言語道断です!
うおお!?コレは美味しいっすよ!
お菓子っぽい味というか、甘く味付けした玉子焼きみたいな味です。……そのまんまですけどね。砂糖と玉子って相性いいんだな。
ああー……。
黄身+砂糖の場合は、黄身の味が強すぎて砂糖の存在感がなくなっちゃいましたね。なにもかけていない目玉焼きを食べている感じ。
砂糖をかけるという前提ならば、白身の方が断然美味しいです。
ちなみに「塩コショウ」的な意味合いで「砂糖コショウ」というのもやってみたんですが……、コレはいかん!
砂糖とコショウが全然合わないのはもちろん、さっきまで相性のよかった玉子と砂糖も口の中でケンカ別れしてしまい、それぞれ好き勝手に自己主張を繰り広げるメチャクチャな味になってしまいます。
ちなみに「塩コショウ」的な意味合いで「砂糖コショウ」というのもやってみたんですが……、コレはいかん!
砂糖とコショウが全然合わないのはもちろん、さっきまで相性のよかった玉子と砂糖も口の中でケンカ別れしてしまい、それぞれ好き勝手に自己主張を繰り広げるメチャクチャな味になってしまいます。
宇宙的な味を体験しました
さて、ここまでは塩→砂糖という、うっかりケースを試してきましたが、今度は砂糖→塩というケースを検証してみましょう。
どんなものがいいのかなー……と考えたのですが、あまりいいサンプルが思いつかなかったので、とりあえずコーヒーあたりで。
いつもだったらこれくらい砂糖を入れているので、同じくらいの量の塩を投入!
ザバーッ!
さっきから全然インパクトのない写真がつづいていますが、コレは砂糖じゃなくて塩ですからね。うっかりうっかり!
うわーっ、ぐわーっ! キタ! これはキタ! ちょっこしヘブンが見えちゃいましたよ。
ここまで意外と調味料を間違えてもなんとかなる……という感じだったのでなめてましたが、コレはマズイ!
コーヒーの苦味と酸味が混ざった複雑な味わいに、頭おかしくなりそうなほどの塩味がドーンと入ってきてしまい、しかもそれぞれがまったく調和していないという……。
ただちょっと思ったのが、コーヒーに塩を入れた結果、「不味いコーヒー」になったのではなく、「すさまじく不味いお吸い物」みたいな味になってるんですよね。
現状ではしょっぱすぎるわメチャクチャ不味いわで、ちょっと飲む気にはなれませんが、上手いこといったら「コーヒーからお吸い物を作る」みたいな裏技を編み出せるかも知れませんよ!?
あー、あー。
塩分を減らした分、先ほどよりはまだ飲みやすくなりましたが……。今度はお吸い物感がなくなってしまい、ただ単にしょっぱくて不味いコーヒー味になってしまいました。やっぱり飲む気にはならないなー。
ちなみに、ここに砂糖を足したらもしかして中和されて……とか思って砂糖を入れてもみたんですが、ますます地獄のような味になる一方で、元に戻すことは不可能でした。
とりあえず同じ量の砂糖と塩だと、塩の方がはるかに自己主張が強いので、入れ間違えると大惨事になりかねない……ということは分かりましたね。
コーラと醤油も間違えるでしょ?
塩←→砂糖。という、うっかりの危険性はだいぶ分かってきましたが、ボク的にはここで、もうひとつの間違いやすい調味料について警鐘を鳴らしていきたいと思います。
コーラと醤油!
コーラが調味料かどうかという問題はありますが、でも間違えやすそうでしょ? 両方とも黒い液体だし。実際、ボクが子供の頃、こんな経験をしました。
……どうしてウチの母は、コップに醤油を入れて食卓の上に置いておいたんでしょうね。
この話をすると大体「そんなの間違えないよ!」とあまりご賛同頂けないケースが多いのですが、それならばコレを見てみてください。
それぞれの容器を入れ替えてみました。右が醤油、左がコーラです。ほれ、こうするともはやどっちがどっちだが全然わからないでしょ。
さらに、こんなグラスに入れてあったら完全にコーラじゃないですか。
こんなのが置いてあったらフツーに飲んじゃいますよ!(その辺に置いてある飲み物を無警戒で飲むかどうかはまた別問題な気もしますが)
……ということで、コーラと醤油の入れ間違いの危険性について検証していきたいと思います。
検証サンプルは炊き込みご飯!
醤油とコーラを入れ間違えて、炊き込みご飯を作ってみたいと思います。
といだ米に適量の水、そしてコーラ+みりんで作っただし汁を加えていきます。醤油と比べて全然味が薄そうなので、コーラはかなり多めに入れていますよ。
米食民族日本人としては、お米に変な物を入れるというのは若干気が引けるのですが……、もしかしたらコレで新しい米食文化が拓けるかもしれませんからね。
はい、ジャバーッ!
ギャーッ! ある程度、炭酸は抜いたつもりだったんですが、シュワシュワ泡立つ泡立つ。ちょっとイヤーな感じの光景です。
ほい、そこに具材を投入して、あとは炊くだけ。この段階での色合いは結構それっぽくなっていますが……。
さて、いよいよ炊きあがりました。日本人だったら心躍る瞬間なんですが、果たしてどんな炊き込みご飯になっていることでしょう!?
炊飯器のフタを開けた直後、一瞬モワーッと薬っぽいニオイが! コーラはもともと、薬剤師だったドクター・ペンバートンが薬用として開発したものでね……という、コーラ豆知識を思い出してしまいそうなニオイです。
しかし一瞬の薬臭が去ると、醤油の香ばしい香りこそないものの、ご飯と具が炊けたいい臭いが。
おおっと、ご飯の色も結構それっぽくなってるじゃないですか。見た目的には結構いい感じです。
こ……これは!?
醤油をまったく入れていないので塩味は足りないのですが、一緒に炊き込んだ具材からいい感じで旨味が出てきているのか、かなり炊き込みご飯っぽくなっている!
そして、コーラ自体の味もちゃんと生かされていて、ご飯が甘~くなってるんですが、それがむしろいい米を炊いたかのような感じになってるんですよ。
いやぁ~、実は分量の都合で三合も炊いちゃってたんで、不味かったら大変だなーと思ってたんですけど、コレなら全然食えます。
絶対的に塩味が足りていないのが残念なところですが、ここにちょこっと醤油をたらすと……旨いっす、センパイ!
コレはオススメ! みんなも今すぐコーラ入り炊き込みご飯を作った方がいいよ! とレコメンドする勇気はさすがにありませんが、醤油と間違えてコーラをぶち込んでしまいガックリ来ている人を見かけたら、「大丈夫だよ、意外となんとかなるよ」と励ましてあげることは出来るような気がします。
塩はヤバイ、塩はヤバイんですよ
色々とうっかり調味料を間違えてきましたが、塩→砂糖、醤油→コーラ、という勘違いであれば意外となんとかなる、ということが分かりました。一方、砂糖→塩という間違いは致命傷になりかねないので、気をつけた方がいいようです。
ちなみにコーラ→醤油という、うっかりパターンも検証しようかと思ったのですが、どう考えても戦時中に徴兵検査に落ちるために醤油をガブ飲みして病気になろうとした人みたいになりそうだったのでやめました。
個人的には目玉焼きに砂糖っていうのはかなりアリな気がしています、気になった人がいたら試してみてもいいかもしれませんが、全ては自己責任で!