特集 2025年3月13日

伊勢神宮では大晦日にかがり火でおもちを焼いていい/三重のおもち小話3選

三重はおもちが多い。らしい。

「らしい」というのは、私が生まれも育ちも三重なせいで比べる先がないからである。

しかし、ネットやテレビで散々多いと言われてきたし、実際に三重に遊びに来た友達にも言われるし、そこまで言われると確かに多い気がしてくる。

なので、今回は三重のおもちにまつわる小話をいくつか紹介したい。

どうでもいいことを真剣に分析してみる記事をたくさん書いているエンタメライター。音楽や映画が特に好き!

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①大晦日の伊勢神宮ではかがり火でおもちがやける

まずは伊勢神宮のおもちの話......をしたいのだが、その前にここを読んでいる皆さんに伝えておきたいことがある。

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「伊勢ってどこ?」ってよく言われるけど、三重です。

これは三重あるあるなのだが、三重という県名より「伊勢神宮」「松阪牛」「伊賀忍者」など個別の名前の方が知られていることが多い。

なので「〇〇は三重にあります」という説明を最初にしないと「そもそもそれ三重だったんだ」と思われてあとの話を聞いてもらえないことがあるのだ。

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なので、2016年まで三重の観光キャンペーンの愛称は「実はそれ、ぜんぶ三重なんです!」だった。いい得て妙の名コピー。(引用:三重県庁

伊勢神宮が三重にあるとわかってもらえたところで、神宮のおもちの話に戻ろう。

神宮は普段は日中しか参拝できないが、年末年始は夜でも参拝できる。

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大晦日の神宮前の大通りはこんな感じ。深夜でも進めなくなるぐらいにぎわっている。

そして大晦日の神宮では、いたるところで火が焚かれている。

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見守っているのは神主さんたち。深夜まで火を焚いてくれる。
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一箇所だけでなく、本殿までのあらゆるところでじゃんじゃん焚かれている。

大晦日の伊勢神宮では、この神社にある火で好きにおもちを焼いてもよい。こう書くと「本当に?」と思われそうだが本当である。

とはいえ、普通のBBQなどとは違って年末年始の神宮の火は(小さい方でも)かなりでかい。

ではどうやっておもちを焼くのか?

こういう網をみんなが家から持ってくるのだ。

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棒つきの網。
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実家の近くにある神社から長い木をもらって自作した。写真は近所の神社で大晦日に向けてせっせと作っている様子。

私は針金で自作したが、伊勢には年末になると棒つきの網を売っているスーパーがあるという話を聞いたことがあるので、買ってる人もいるのかもしれない。

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この網におもちをでーんと乗せる。
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焼けたおもちはこんな感じ。伊勢神宮の火で焼いたモチを食べると、無病息災で過ごせるらしい。ありがたいおもちです。

ちなみに、私の知っている限り近くに醤油やきなこなどを売っている店はあまりない。

神宮は昔からおみくじもないし、なんだか妙なところで商売っ気がない神社なのだ。

なので、大晦日におもちを焼きたい人は網やおもちと一緒に調味料も持っていくのがおすすめである。

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ちなみに、神宮ではおもちを焼いている場合ではないぐらいばかでかい火も焚かれている。こちらはおもちどころか近づくのも難しく、ナイロンなどの服を着ていると火の粉で服に穴があくことがあるので注意しよう!

⏩ 熱く語りたくなるもち『へんば餅』

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