特集 2025年3月13日

伊勢神宮では大晦日にかがり火でおもちを焼いていい/三重のおもち小話3選

②熱く語りたくなるもち「へんば餅」

次のおもちの話をする前に、先にここを読んでいる皆さんに伝えておきたいことがある。

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赤福はまごうことなき三重、なかでも伊勢のおみやげです。

たまに赤福を大阪や名古屋のおみやげだと信じている人がいるのだが、そのふたつの大都市にはたこ焼きとかきしめんとか他にもいろんなおみやげがあるので、そちらで勝負をして欲しい。

大阪も名古屋もただでさえ大都市なのに、三重から赤福まで奪うのはさすがにむごい。こちら(三重)の気持ちも考えてくれませんか?

思わず本音が出てしまったが、それはさておき、赤福は地元の三重でも人気がある。

特に、盆正月に伊勢の親戚の家に行くと、誰かが買ってきて机の上に置いてあった。

赤福は観光客向けのおみやげポジションだけでなく、地元民の「人の家にお邪魔するときのちょっとした手みやげ」ポジションも獲得している無敵のおもちなのである。

が、その赤福に勝るとも劣らないほど地元で人気があるおもちがある。それがこの「へんば餅」だ。

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これです。

へんば餅も伊勢のおもちで、地元ではかなりの知名度がある。最近はお店が増えてきたので、観光客でも知っている人がいるかもしれない。

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外はこんな感じ。この焼き目がうまい。
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中はこしあん。もったりしていてもちと合う。

このへんば餅だが、材料だけ見るとかなり赤福に似ている。

赤福は「外があんで中がモチ」だが、へんば餅は「外がモチで中があん」なのだ。

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つまりこう。小さい頃は「赤福の逆のもち」と心の中で呼んでいた。

赤福と似て非なるへんば餅だが、食べてみると赤福とは違ううまさがある。

外側のひらべったいもちの皮と中のあんの量が絶妙で、重たいのになぜかぱくぱく食べられる絶品なのだ。

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冬だけやっているお取り寄せをして家で食べた。超おいしいです。

このおいしさと食べやすさゆえ「へんば餅派」を自称する地元民はそれなりに多い。

なにを隠そう私もそのひとりであり「伊勢のみやげで何が欲しい?」と聞かれたときは即座に「へんば餅!」と答えている。

もちろん赤福もおいしい(夏限定の赤福氷とかまじでおいしい)。おいしいんだけど、へんば餅派としては赤福だけじゃなくてこっちも食べて欲しいのだ。伊勢に来た人、頼むから「へんば餅」の方も食べて欲しい。

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個包装されていておみやげにも便利だぞ!

ただ注意して欲しいのだが、へんば餅は賞味期限がとても短い。

このあたりが観光客ではなく主に地元民に愛される理由になっている気はするが、それは食べない理由にはならない。

賞味期限なんて買ってすぐに食べれば問題ないのだ。お伊勢参りに行く予定がある人は、ぜひへんば餅を食べてみて欲しい。

⏩ 丸もちと四角もちが混じっている

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