特集 2026年2月11日

三重出身者も知らない郷土料理「そうへいじる」を食べに三重の祭りに行った

僧兵、普通にいる

これで、目的は果たした。しかし、せっかくなので、お神輿も見ることにした。
会場には、すでに僧兵の格好の人がたくさんいた。お神輿の担ぎ手だ。

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祭りの観客に紛れて、僧兵がいた。

頭に巻く布(裹頭:かとう、というらしい)までかぶった“フル僧兵”は少数で、衣装だけ着た“半僧兵”が多い。
地元の青年たちらしく、家族や友人と談笑していて、リラックスした雰囲気だった。
近くの若い女性たち(高校生くらい)が、
「あんな旦那おったらな〜って思わん?」
「ほんまやな〜」
と三重弁でしゃべっていたのが微笑ましかった。僧兵コスチュームマジックなのか、若くて体の強い男性が担ぎ手になる傾向があるからなのか、わからないが、僧兵、モテている。
こちらはにやにやしている怪しいおばさんになってしまって恐縮だけど。

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僧兵たちの記念撮影。

そんななか、唐突に消防車が到着した。

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ステージの出番を待ってよさこい練習中の人たちの前に、消防車が入ってきた。

インターネットで集めた事前情報によると、お神輿が通った後、というか通るのと同時に散水しまくって、火事を防ぐのだそうだ。

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インターネットで集めた事前情報はこんなイメージだ。

 

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消防車(湯の山分団)と僧兵たちが共存する祭り会場。

ちなみに消防団員の人たちも出番(仕事)を待っている間はリラックスしたムードで、地面に車座になって軽食をとっていたりしたのだが、そうへいじるを食べていたのを私は見逃さなかった。

おいしいもんね。

昔、信長と戦った僧兵たちが力をつけるために食べていた(であろう)僧兵汁を、
現代では、僧兵が担ぐ神輿の火災を防ぐ消防士たちが、やはり力を出すために食べている。
食が時代を越えてつながった瞬間を見たように思った。

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お神輿を観に行った

御在所ロープウェイの乗り場付近が祭りのメイン会場だったが、お神輿は20時半に、最初にバスを降りた臨時バス停の前にある、広場を出発する。 

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メイン会場の一部。遠くに見えるのはロープウェイの灯り。

「白い袈裟頭巾に黒法衣の男衆が、重さ600kgの火炎みこしを担ぐ」と各種の案内に書いてある。その神輿が、公道約1キロを上り(公式観光サイトでは「温泉街約2キロ」と記載されている)、最終的に屋台のあった「御在所ロープウェイ・まつりメイン会場」に到着するのだそうだ。

つまり、お神輿を最初から見たければ、バスを降りた場所まで戻る必要があった。

私は19時半過ぎに、先ほど恐々上ってきた道を、また恐々引き返して、お神輿の出発地点で待機することにした。

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やっぱり暗くて怖い。

出発地点に着いて驚いたのは、(一部の)観客の熱気である。
一眼レフを抱えた人が僧兵を囲んでいる。
最初に、バスで、私が着いた時間は19時前だったが、そのときにも人が待機していたようなので、18時台から場所取りしていた人もいるのだろう。

確かに、こんなに大勢の僧兵を観られるのは、この日この場所だけだと思う(たぶん)。しかし、何がそこまで観客を惹きつけるのかよくわからない(埼玉から観に行った自分が言うのもなんだけど)。

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お神輿の出発地点の様子

いよいよ、点火

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僧兵がたくさん集まってきた
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かがり火にいよいよ火が付けられた

かがり火が燃え始めると、いよいよか、と(私も含めて)観客の期待が高まった。

しかし、まず、僧侶によるお祓いがあった。
お祓いは神事なので撮影禁止だった。だから写真はないが、白い衣装の僧侶(三獄寺の住職らしい)が僧兵ひとりひとりの頭を触って、無事を祈っているので、さっきまでと違い少し厳粛なムードになった。

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僧兵が集まって注意事項などを確認しているところ。観客はひたすら待っている
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いよいよ動き出した

それが終わると、かがり火から松明に火をつけて、その松明を、神輿に乗せていく。

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奥の黒いバケツみたいなものが神輿の本体である

これがめちゃくちゃ危ない。

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数人の僧兵がお神輿の高いところに上った
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僧兵が神輿の上に手作業で松明を差していく
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僧兵が松明を設置する間、見ている方もハラハラする。

僧兵が「あっつ!!」と叫ぶ。絶対パフォーマンスじゃない。
火の粉が落ちてくるのか、至近距離で燃えさかる松明を持っているから熱いのか、詳細はわからないが、本当に熱いのだということはよくわかる。
松明が何度も倒れそうになり、観客がざわつく。

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ざっと数えても上下合わせて40本くらい設置されている。

燃えさかる松明。観客の熱気も最高潮。
それでもなんとか無事にすべての松明が神輿に付けられたようだ。

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先導車として白い軽トラックがやってきた

そしてついに神輿が動き出す。

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お神輿を担いだ僧兵がすぐそばを通過していく

せいや!せいや!というかけ声と共に、僧兵たちが、山道を登っていく。

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50人はいるであろう僧兵たちが燃えさかる炎を担いでいる。冷静に見たら、狂気の絵面。

せいや!せいや!
最初から見ているので僧兵も普通の青年たちだとわかっているのだが、絵面だけ見るとだいぶ怖い。だいぶホラー。僧兵の集団が燃えさかる神輿を担いで練り歩くのだ。
実際、「こわいよー」という子どもの泣き声が聞こえてきた。怖がりの子どもだったらトラウマになるんじゃないか。なまはげみたいに。

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夜と炎と僧兵のコンビネーションがすごい。エモいとか言っている場合じゃない

⏩ 観客も神輿を追いかける

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