デジタルリマスター 2023年9月3日

糸通しになった私(デジタルリマスター)

裁縫仕事で、針に糸を通すときに糸通しを使いながら、ふと思った。

「誰だ、この人」

上写真の人である。外国人のようだが、判然としない。
何か裁縫にゆかりのある偉人だろうか。それとも神方面の人だろうか。

調べてみることにしたが、結局判然とせず、そして結局気づいたら自分主役で作ってました、「糸通し」を。

2009年3月に掲載された記事を、AIにより画像を拡大して加筆修正のうえ再掲載しました。

1970年群馬県生まれ。工作をしがちなため、各種素材や工具や作品で家が手狭になってきた。一生手狭なんだろう。出したものを片付けないからでもある。性格も雑だ。もう一生こうなんだろう。(動画インタビュー)

前の記事:粘菌でマグネットを作ってみた(デジタルリマスター)

> 個人サイト 妄想工作所

糸通しには一生困らなくなった

昔から…そう、小学校のときに初めて裁縫セットが配布されてからというもの、ずっとお付き合いしてきたはずの顔だ。糸通しのあの端正な横顔の人。美術室の石膏像のように、少し怖い気もする、あの横顔。普段裁縫をしない人には何のこっちゃであろうけども。

私も別に糸通し(スレーダーとも言う)について、普段から一家言あるわけでなく、気になってしょうがない、これは恋?ということもなく過ごしてきたが、心に謎が浮かんだ以上、こうしちゃいられん。

あの横顔には何種類か存在した気がする。実情を調べるため、近所の手芸店、100円ショップを片端から回って、糸通しばかり買ってきた。

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糸通しの針金部分は弱いので、あれば重宝するのだ。無駄ではないのだ。

さあとっくりと見てみましょう。袋から出してサンプリングである。何種類か、あるにはあった。

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そうそう、こういうギリシャ彫刻みたいな男性だった。
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そうそう、こんなローマ神話みたいな女性もいた。
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ふわっとしたパーミングの男性。
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ウェービーなヘアでキメる女性。
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…髪の多い男性。
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髪の多い女性。

お気づきだろうが、上3組、男女それぞれほぼ同じだ。同じ型から取ったと言ってもいい。なんだ、もっと種類あると思って、全部「糸通し拓」(魚拓みたいに)取ろうと思ってたのに。

それでも、たまにこんな変化も見られる。

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東急ハンズで購入した、ドイツ製のもの。ぐっと庶民的。
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有名メーカーのは、ネクストステージに立っていた。

以上の購入元の中から、河口株式会社、オカダヤ、ユザワヤに電話。

―糸通しによくある、浮き彫り、っていうんですか?横顔が彫られてますでしょう、あれ、誰だかおわかりになりますでしょうか?

電話口では各社とも、「あーあー・・・」と当方の質問の趣旨を理解してくださるものの、「あれはねぇ、わからないんですよね」「海外から輸入してたときのなごりか」「でも誰だかはわかりません」との回答だった。つまり。

【糸通しに浮き出たあの横顔の人は、謎だ】

―完―

 

しかし気になってウィキペディアを参照する。

「糸通し:針の小さな穴に糸を通すための道具。無くても困らないが在ると便利。(以上「裁縫箱」内「糸通し」の項目より引用)」

という、もともとが大変頼りない道具なのであった。と、いうことはだ。

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自分の顔でもいいんじゃないの。

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