マクドナルドのナゲットについてくる、“マクドナルドの味”そのもののような、「バーベキューソース」と「マスタードソース」。ものすご〜く貴重なものというイメージがありますが、実はあれ、単品でも買うことができるそうなんです!
そうと知ったら、たっぷり買っていろんなものにつけて食べてみたい!
日常的な生活の中にぽっかりと現れる「今ここで乾杯できたらどんなに幸せだろう」と思うような場を探求するユニット。なんでもない空き地とか、川沿いの原っぱとか、公園の売店だとか、そういったところに極上の酒の場があるのではないかと活動中。
前の記事:大喜利の正解を会議で決める
パリ:
こないだナオさんと話してて、マックのナゲットを「マスタードソース」で食べたことがないと聞いたのは、ここ数年でいちばんの衝撃だったかもしれません。
ナオ:
はは。私はどうしても「バーベキューソース」一択になってしまって。
パリ:
僕はいつの頃からかマスタード一択です。そんな話から、とにかくあのふたつの味って、「マクドナルドの味」そのものですよね〜なんて話になって。
ナオ:
ね。で、古賀さんにそんな話をしていたら、なんとあのソースが、単品でも買えることを発見してくれて!
パリ:
衝撃第2弾! オフィシャルサイトによると、「チキンマックナゲットを買うと2つまで無料、3つ目以降はひとつ30円で追加可能」さらに「ナゲットを買わなくても、ソースのみをひとつ30円でご購入可能」だそうで!
ナオ:
もう今回の記事、そのことを伝えられたらじゅうぶんじゃないかと!
パリ:
てわけで、今日はたっぷりと買ってきました。いや〜、富豪になった気分。
ソース富豪
ナオ:
こんな数のナゲットソースを手にしたこと、ないですもんね。
パリ:
そこでせっかくですから、これらのソースでナゲット以外もいろいろ食べてみようというのが、今回の趣旨です。
※オフィシャルサイト掲載の各ソース説明
・バーベキューソース
太陽の恵みを受けたトマトペーストに、ミックススパイスと赤ワインビネガーなどをブレンド。スモーキーな風味が特長です。
・マスタードソース
色鮮やかなフレンチマスタードとクリーミーなドレッシングをブレンドした、ほのかな辛みと甘酸っぱさが楽しめるソースです。
まずはナゲットやハンバーガーと
パリ:
え〜と、落ち着かないのでまずは乾杯しましょうか。
ナオ:
はい! よろしくお願いいたします!
乾杯ー!
パリ:
さて、それぞれが食べてみたいと思った食品を買い集めてきました。リストはこんな感じ。
ナオ
・牛皿
・カニカマ
・コンビニサラダ
・たこぶつ
おなじみ、変な食卓
ナオ:
よし、何から食べていきましょうかねー。
パリ:
あ、ちょっと待って! ナオさんはその前に、マスタードソースでナゲットを食べてみてよ。
ナオ:
はは。そうだった!まずは基本の味を知っておこう。
パリ:
僕も超久しぶりのバーベキューでいってみます。あ〜、ナゲットうま!
スズキナオ、人生初マスタード
ナオ:
あ! こういう味なんだ! 美味しいですね。ほのかに辛味もあって、いいじゃないですかハニーマスタード。
パリ:
はは。気づくの遅すぎますよ!
ナオ:
いつから好きですか?
パリ:
10年くらい前から明確に意識しだした感じかな〜。
ナオ:
子どもの頃はバーベキューが好きじゃなかったですか?
パリ:
確かに。今バーベキューのほう久々に食べて思ったんですけど、子どもが好きそうな味だなって。
ナオ:
ははは。そうか。あーでもやっぱり食べ慣れたバーベキューのほうが落ち着くわー。
パリ:
どっちもこう、ケチャップでもないし、マスタードでもないし、なんていうかマック味ですよね。
ナオ:
マックの味がこのソースに集約されているような。
パリ:
あと、もうひとつ気になることを試させてください。ナゲットのソースこそマックの味という気がするにハンバーガーにプラスしたことってなくないですか? それを試してみたくて。
ナオ:
やってみましょう! いちばん普通のハンバーガーですよね。そこにナゲットソースの味を加えてみると。久々に食べるわ。究極なまでにシンプルなやつ。
パリ:
確かに。いつもは最低でもチーズ食べる。わ、開けてみると超シンプルだ。
そこにそれぞれのソースを
パリ:
よ〜し、まずマスタード部分から食べてみます。……あ、うまい。っていうか味があんまり変わらない。
ナオ:
はは。本当だ。というかもともとハンバーガーにマスタードの味もありますもんね。バーベキューソースはどうだろう。ああ、いつもより少し酸味があるように感じるかな。
パリ:
うんうん。でも誤差の範囲という感じですね。
ナオ:
ひょっとしてバーベキューとハニーマスタードを混ぜたものがハンバーガーにかかってるんじゃないの?
パリ:
ははは。そうかもしれない。味が少し濃くなったぐらいにしか感じない。この前、いまいずみひとしさんがハンバーガーにナゲットを挟んですごいバーガーにして食べてたけど、あれもやってみませんか?
ナオ:
いいですね。やってみましょう。ソースをちょっと足してね。
ナゲット IN バーガー
パリ:
あ、わはは! ちょっとバカな味でいいですよ、これ。
ナオ:
美味しいですね! こんなバーガーがあってもいいぐらいの味ですね。
パリ:
ナゲットひとつでパティの印象が消し飛ぶくらいの主張あるな。
牛皿×ナゲットソース
パリ:
では、未知のゾーン試食タイムへ。
ナオ:
じゃあ無難なところで「牛皿」いってみていいですか? これは絶対美味しいでしょう。
パリ:
いきますか。今日もうこの時点で、ハンバーガー食べてナゲット食べて牛皿も食うっていう。めちゃくちゃですよ。
ナオ:
ははは。こんなにごはん食べるの久々ですよ。
パリ:
僕は松屋で買ってきたんですけど、「黒ゴマ焙煎七味」っていうすごい良さそうな調味料がついてきたのに、使えないっていう。
ナオ:
ははは。そのかわりにナゲットソースを。ちょっと悔しいですね。
ちょっぴり悔しいソース牛皿
パリ:
でもこれが爆裂うまいという可能性もありますもんね。っていうか気づいたんですけど、ソースこんなに買わなくても足りたな……。そんなに減らない。
ナオ:
本当。 1箱にけっこうな量入ってますね。
パリ:
ではどっちのソースからいきましょう。ナオさんの推しは?
ナオ:
バーベキューが合うと思うんですよ。絶対に!
絶対に……?
パリ:
じゃあ食べてみますよ。あ、うまい! バーベキューみたいな味!
ナオ:
はは。本当に美味しい。ソースの酸味が結構あって、それが肉の旨さを引き立ててくれているように思えます。
パリ:
ケチャップにも通じるけど、ケチャップでもなくて、甘みと深みがあって。牛皿が洋風な料理になりました。マスタードもかけてみますね。あ〜、なんか違う!
ナオ:
あ、でもこれはこれでうまいですね。おでんのカラシみたいにお皿の端にちょっとあってもいい感じで。
パリ:
うん。でもやっぱりバーベキューが合いますね。牛皿にもっとバーベキューをしっかりあえて、ドミグラス牛丼みたいにしても良さそうですよ。
ナオ:
それは何牛丼っていう名前になるんだろう。「バーベ牛」?
パリ:
ははは。バーベ牛ってそれ、普通じゃないですか?
ナオ:
そうか、牛肉を焼くのがバーベキューですもんね。
パリ:
中学校に上がるくらいまで、バーベキューのことをバーベ牛だと思いこんでた子供とかいそう。
ナオ:
はは。まあ間違いっていうわけでもないし。
寿司×ナゲットソース
パリ:
この調子でどんどんいってみましょうよ。次はじゃあ、寿司どうでしょう。
ナオ:
寿司ね! 寿司か……気が進まないな。
パリ:
ははは。醤油なしでダイレクトですもんね。僕はちょうど手頃なのがなくて巻き寿司になっちゃったんですけど。
それぞれのソースをのせると
あ! ちょっとウニとイクラに見える?
ナオ:
ははは。切ない小技! 僕はパックに何種類か入ったのを買ってきました。まずはまぐろにマスタードをつけてみようかな。マスタードまぐろ。
せっかくのお寿司に
ナゲットソース
ナオ:
あれ? 美味しい。これはいいかもしれないですよ!
パリ:
マジですか? 食べてみますね。うん、うまっ! まだ自分のなかにこの味を表現する言葉はないけど。
ナオ:
ないない。もちろん醤油とは違って、でも意外に合う。かなり安いお寿司だったんだけど、なんかそれをカバーしてくれるような。
パリ:
ちょっとカリフォルニアロールみたいな感覚? じゃあバーベキューもいってみますか。え! あれ? うまい! これ全然ハワイの郷土料理にありますよ。
ナオ:
よし、エビのお寿司にバーベキューつけて食べてみます。うお! めっちゃうまい。
パリ:
どちらも酸味があるから酢飯とすごく合うんだな。
ナオ:
これもう、そのままご飯にかけてもいいぐらいなのかも。美味しいですね、これ。まさか寿司にバーベキューソースが合うとはなー!
パリ:
ナゲットソースって味がマクドナルドすぎて他の食材には合わないかなとも心配してたんですけど、全然そんなことなかったですね。
コンビニサラダ×ナゲットソース
ナオ:
じゃあ次はサラダ。ここらで野菜を食べておきたいなと。
パリ:
僕はふたつのソースにオリーブオイルを混ぜて、ドレッシングにしてみます。
ナオ:
美味しそう! 僕はそのままかけちゃいますね。これはどっちが合うかなー。バーベキューか。いやマスタードもよさそうだな。
パリッコ作、2種のナゲットソースドレッシングを
コンビニの100円サラダにかければ
ちょっと小粋な一皿に
パリ:
まずはバーベキューのほうから。うんうん。うーん、あー。なんだこれ?
ナオ:
まずくはないけど、普通のドレッシングと比べるとなんか深みが足りないような。さっきまでは食材に味があったけど、これだとソースの味がちょっとバカっぽく感じてしまって。
パリ:
バカサラダになってしまう。全然たべられますけどね。
ナオ:
普通にドレッシングをかけて、そこにちょっとソース足すぐらいでいいのかも。
パリ:
はは。それならもう足さなくても!
ゆでたまご×ナゲットソース
パリ:
じゃあ次は、ゆでたまごでお願いします。
ナオ:
これは美味しそうですよ
パリ:
ただこれも野菜と同じく、それ自体に強い味があるわけじゃないから、どうだろう。
ナオ:
そうか。でもゆでたまごってマヨネーズつけたら美味しいじゃないですか。だからマスタードは合いそうな気もする。
見た目はばっちり
パリ:
よし、マスタードたまご、食べてみます。うん、うん…………。
ナオ:
あれ、静かになった。どれどれ……ああ、確かにマスタードがあんまりいい働きをしてる感じではないかも。かける意味があんまりない。
パリ:
ね。もしかしたらバーベキューのほうが合うのかな。
バーベキューたまご
パリ:
あ、ああ! バーベキューと黄身の感じ、すごく合う。
ナオ:
本当だ。マスタードよりいい感じですね!
パリ:
うん、美味しい。バーベキュー強いな。
ナオ:
今のところバーベキューのほうが万能かもしれないですね。
パリ:
うん。マスタード、がんばって!
カニカマ×ナゲットソース
ナオ:
じゃあ次は、カニカマでいきましょう。
パリ:
今日はちょっといいカニカマにしましたよ。
ナオ:
僕もです。200円ほどするやつ。
パリ:
せっかくカニの風味に似せたメーカーの努力が無駄になっちゃうかもしれない不安。
ナオ:
ははは。そうだとしたら罪深いですよ。さあ、どうだ。これはマスタードからいってみますか。
カニカマをちょん
パリ:
ナゲットソースの容器にカニカマを直接突っ込んで食べるっていう、この絵がもうおもしろいな。あ、うまい! あれ!? なんかカニに感じる!
ナオ:
ははは。我々のすぐカニに感じる能力のせいかも。あ、でも美味しい。
パリ:
洋風のぬたとでもいうような。バーベキューはどうだろう。想像つかないな。
ナオ:
おお、うまい! これはこれで。
パリ:
うん。でもカニカマはやっぱりマスタードじゃないですか? バーベキューはちょっとワイルドすぎるというか。
ナオ:
確かに。マスタードだとカニ感があったのに、バーベキューだとそれが消えてしまった。
パリ:
そうそう! マスタードにカニカマ、これすごい好きかも。もう「カニマス」という料理名を与えてしまってもいいかも。
ナオ:
ははは。
パリ:
これ、現時点で一番好きかもしれない。あ、でもバーベ牛も美味しかったから、けっこうナオさんの候補に持っていかれてるな。
ナオ:
あ、でも僕はバーベキュー寿司も好きでしたけどね。
パリ:
意外とソースと魚介類の相性がいいんですよね。って、わけのわかんない会話!
シュウマイ×ナゲットソース
パリ:
シュウマイいきましょう。
ナオ:
絶対美味しいでしょう。
もとからこういう料理のよう
パリ:
見た目はいちばん自然だ。
ナオ:
本当だ。色味がいいわ。食卓に並んでても違和感ない。
パリ:
お子さんが喜ぶわこれ。さて、食べてみましょう。うん、うまっ! マスタード、カラシとまた違っていいですね。
ナオ:
これはうまいですね。
パリ:
……ただ、今気づいたけど、シュウマイってこれ、そもそもけっこうナゲットに近いですよね。
ナオ:
ってことはバーベキューも合うんでしょうね。あ、うまい。合わないわけがないわ。ひと口めから食べ終わりまでずっと美味しい。
パリ:
違和感が全然ないですよね。ソースが余ったらシュウマイにつけておけば間違いないってぐらい合う。
たこぶつ×ナゲットソース
ナオ:
じゃあ次はたこぶついってみましょう。これはわかってるんです。寿司とカニカマとの相性がよかったんだから、美味しいんじゃないですか? マスタードとあえたらぬたっぽい感じになるんじゃないかなと。
パリ:
絵的にはカニカマを超えて面白いかも。
人類未到の領域
ナオ:
突っ込んで食べる系だ。タコが変な色のお風呂につかってるみたいな。
パリ:
あ〜!!! うまいな〜これは。
ナオ:
なんでだろう、うまい!
パリ:
これまたもう、こういう料理ですね。「たこマス」。
ナオ:
シュウマイも美味しかったけど、意外性で言うとたこぶつのほうがびっくりしますね。バーベキューソースはどうだろう。
パリ:
あ、うん。これまた断然マスタードですね。
ナオ:
本当だ。ひと口めはソースの味でうまいと思うけど、すぐそれが消えてしまいました。これ、なににどっちのソースが合うのか、法則がなかなか見えてこないですね。2個用意して、これはこっちが合うねーって試しながら楽しむのがいいのかもしれない。
パリ:
ソースパーティー!
ナオ:
楽しいですよ。これが30円で買えるんですもんね。
豆腐×ナゲットソース
パリ:
さあ、最後、豆腐いってみましょうか。
ナオ:
豆腐にそのままソースをかけるわけですね。
パリ:
そうです。見た目はオシャレですよ。推しはマスタードです。
田楽豆腐のようでもある?
パリ:
ははは……これは……ははは。笑う味だな。
ナオ:
わはは。マスタード味の消えたあとの寂しさったらない。
味だけで笑えるという体験
パリ:
マスタードの味が去ったあと、豆の味がしっかりするのが笑えますよ。バーベキューはどうだろう。あ、こっちの方が合うかも?
ナオ:
ははは。どっちがいいかっていうとバーベキューですね。でもやっぱりちょっと寂しい味だな。
パリ:
ハリウッド映画に出てくる勘違い日本みたいな、ペラペラな悲しみがある。でもマスタード豆腐、初心に帰るために年に一度くらいは食べてもいいんじゃないですか? 大晦日とかに。
ナオ:
ははは。食べなきゃいけないんだ。「マスタード豆腐」っていう言葉はすごいしっくりくるのにね。
最後にあまったナゲットもアレンジ
ナオ:
いやー、以上ですが、どうでしたか?
パリ:
楽しかったですね! あと、法則が見いだせないのが逆におもしろいですよね。ごはんにかけても美味しいかもと思ったてたけど、豆腐には合わなかったしなー。
ナオ:
ひとつ言えるのは、積極的にいろいろかけてみたほうがいいっていうことですよね。飲みながらやるのは楽しかった。
パリ:
うん。今日のなかでも絶品メニューがいくつも誕生しましたもんね。「たこぶつとカニカマのマスタードあえ」なんて、こんど作ってみたいですもん。あと「バーベ牛」ね。
ナオ そこらへんは間違いなかったですね。ところで、あまったナゲットがあるじゃないですか? これをどうしましょう。
パリ:
そうだ、それぞれに1品ずつ、あえてソースを使わないアレンジを考えてきたんですよね。僕はガラムマサラを直接ふりかけた「ガラムマサラナゲット」。
ナオ:
私は大根おろしと薬味をのせてポン酢をかけて食べる「おろしポン酢ナゲット」を。
パリ:
まずは簡単なガラムマサラいってみましょうか。
たっぷりふりかけて
パリ:
う……なんか……ナゲットの個性が消えますね。
ナオ:
なんだろう。ソースの偉大さを思い知る。
パリ:
パサパサしててのどにつまる。冷めてるのもあるのかな。
ナオ:
もっとカレーソースみたいにしたものをつけたほうが美味しいかも。
「おろしポン酢ナゲット」
パリ:
ということは「おろしポン酢ナゲット」が正解なんじゃないですか?
ナオ:
いい予感がします。
パリ:
ちゃんとした一品料理に見えるし。あ、うっま! わー!
ナオ:
本当だ。これは美味しい!
パリ:
めちゃくちゃ和食の世界に、アクセントとしてマクドナルドの風味があるっていう。
ナオ:
でも決してジャンクな感じではない。
パリ:
おろしポン酢ナゲットうまかったな〜。これはもはや「和食ナルド」ですよ。
ナオ:
ははは。お店行くとみんな板前さんっぽい格好しててね。「へいらっしゃい!」って。
パリ:
「え〜と、『おろしポン酢ナゲット』と『バーベキュー寿司』、あと『たこマス』ね!』つって。
ナオ:
はは。しかしいろいろな発見がありましたね。そもそもまず、単品でいくらでも買えるってことを知れただけでもやってよかった。
パリ:
そうだ。そこが大きかったです。
ナオ:
マクドナルド行く時にちょっと多めに買っておくと楽しいぞと。