広告企画 2020年2月17日

火星で育てるならじゃがいもよりきのこ~きのこ撮影の達人と行くきのこ探し~

そもそもきのことは何か 

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そもそもきのこって植物じゃないですよね。生き物ってことでいいんでしょうか。
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分類すると菌ですね。
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菌というのはカビとか細菌とはまた別ですよね。
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きのこみたいな菌類は、細菌よりもずっと高度な生き物なんです。カビとの線引きは正直難しいんですけどね。目に見えないものはざっくりとカビって言っちゃうのかも。
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植物との明確な違いはどこなんでしょう。
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やはり葉緑素の有無でしょうね、光合成するかどうか。 キノコは自分で養分を作れないから他から摂るんです、そういう意味では動物と同じですね。
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きのこはスーパーだと野菜売り場に置かれているんですが、今までの話だと、あるべき場所は野菜売り場ではないですよね。
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まあそうですね。でも野菜という区分もわりとあいまいなんです。行政的にはきのこは「特用林産物」という区分らしく、農産物ではないんです。だからシイタケとかタケノコなんかは農産物の項目を見ても見つからなくて、林野庁の管轄なんですね。

 きのこは絶滅してもわからない

 このあとも僕にはぜんぶ一緒に見える風景の中、小島さんは次々と小さなきのこを見つけていった。

 

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きのこを見つけたときの小島さんの顔を見てほしい。

 

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見つけられたきのこもこの表情。

 

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写真はきのことの対話である。
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この場所にしかいない、固有種のきのこもいるんですか。
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いるかもしれないですね。名前もついてないようなきのこって、実はまだまだたくさんあるんです。
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ということは、もしかしたら新種もいるかもしれない?
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新種っていうのは安藤さん、見つけられて研究されて、名前がついて初めて新種なんです。それまでは不明種なんです。鳥とかチョウみたいな目立つ生きものはみんなこぞって調べるんですが、きのことか小さな昆虫なんかはだいたいが放置されていて、ずっと不明種のままなんですよね。
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なるほどー。外来種なんかもいたりするんですか。
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厳密にはいるのかもしれないけど、きのこってふだん木や土の中に潜んでいて、生えてこないと目に見えないんですよね。だからどこまで広がっているのか境界線もはっきりしない。
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そうか、生えてくるまでいるのかどうかすらわからないんですね。
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きのこって地上に現れる花でしかないんです。本体は木の中とか土の中にいるから、だからいるのかいないのか、もっと言えば絶滅したかどうかもわからないんですよ。お!ニガクリタケが生えてますよ!
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かわいいなー。

 

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ニガクリタケ。
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これはきのこらしいきのこですね。確かにかわいい。
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かわいいけど毒キノコです。クリタケは美味しいんですが、これは苦いんです、だからニガクリタケ。
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小島さん撮影。

 

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毒なんですね。なめたけみたいだからうっかり食べてしまいそう。
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ダメですよ!ほら、少し離れた地面からも同じきのこが生えているでしょう。これは同じ木の中に菌糸が住んでいて、地中にある根っこから出てきてるんですね。だからキノコを見るとどこに根が張ってるかわかるんです。

 

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きのこをたどっていくとこの下に木の根があるということか!
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よく見ると切り株から放射状にニガクリタケが生えていました。

きのこは木と木をつなぐ存在

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きのこは一つの木に一株が生えているわけではなく、山にパッチワーク状に菌糸が存在していて、そこにたまたま木があるときのことして生えてくるわけです。
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何本かの木にまたがって菌糸が分布しているわけですね。
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きのこって、いくつかの木をあいまいに繋いでいる存在なんです。おもしろいでしょう。
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おもしろいですね。きのこを見る目がずいぶん変わりました。

 

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きのこ、おもしろいでしょう。

 

知れば知るほどきのこは深い。ただ、普通に暮らしているだけだとこの深さには気づくこともなかったと思う。 

 宇宙に持って行くならきのこ

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火星でジャガイモ育てる映画があったと思うんですが、あれってキノコでもあり得ると思いますか?
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映画「オデッセイ」ですね。火星の環境でジャガイモが本当に育つのかなって思って見てましたよ。植物は土の中で根が他の細菌なんかと共生してますからね。一朝一夕には難しいんじゃないかなー。その点、菌類は独立してるので木さえあれば育つかもしれないですね。
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これから人類が火星に行ったときに、向こうで育てるのはきのこですね。
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カロリー低いから食べても動けないですけどね。

 

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小島さんは本当に楽しそうにきのこを見つける。

 

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小島さんの話を聞いてきのこの面白さがわかった気がします。知らないことって、興味を持つきっかけがないだけだと思うんですよね。もったいないなと。
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そうですね。僕はたまたまきのこが好きになったことでブログを書いたりして仲間を増やそうと活動しているわけですが、何かがすごく好きっていうのはそれだけで武器だと思うんですよね。理屈とか抜きにして、誰に言われなくても勉強するし、知っているだけで見え方が変わることがあります。それって本当に面白いんですよね。

 

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小島さん、ありがとうございました!

 


知識、それはきのこのように

小島さんにこれからのきのこ界はどうなっていくと思うか聞いたところ、アミカサダケやトリュフなんかの人工栽培が成功したりと話題は絶えないので、需要も人気も高まると思いますよ、とのことだった。

ぜんぜん詳しくないのに詳しい人に話を聞くと自分も詳しくなった気がする。いろんなことを聞いて興味を広げていくと、いつかその中から好きなことが見つかるんだろうと思うんです。興味とか知識って、見つかるまでそこにいるのかわからないきのこに似てるなと思いました。

趣味を深く極めるには、まず始めることが大切!
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