きのこ眼を養う
全部同じ森の中に見えるんですが、菌友のみなさんはみんな目がいいんですか。
僕らは「きのこ眼(きのこめ)」っていうんですけどね、きのこ眼の利く人は1センチもないようなキノコを通り過ぎただけで見つける人とか、もっとすごい人になってくると車で走っていても目に入ってくる、なんていいますね。
そんな超能力みたいなことってあるのか。乾燥している冬だからさすがの小島さんでも今日は見つけられないかなと思っていたところ
ほらここに!
え、どこに!
すごい。
確かに生えているが、直径1センチくらいである。そうか、きのこ探しっていうのはこういうことなのか。これはちょっと大変だぞ。
ちょっと僕にはこれから先も見つけられる気がしないんですが、きのこ眼を養うコツとかってあるんですか。
やっぱり経験ですかね。何度も来ている森だと、だいたいどこになにが生えているのか把握しているっていうのもあります。あと一般的に苔がある場所には湿り気があるので、苔を目印に探すのも近道です。
いったん広告です
どんぐりが落ちていたらきのこがあると思え
たとえばどういう木にきのこが生えやすいとか、傾向はありますか。
きのこの種類によっていろいろなんですけど、基本的に見栄えのするきのこはどんぐりのなる木に生えることが多いですね。栗、かし、椎の木なんかがそうかな。あとは赤松なんかも好きですね。
小島さんが「好きです」というとき、主語は菌糸である。
前述のとおり小島さんは食べるためにきのこを探していないので、見つけても「写真映え」しないきのこは写真を撮らないし、何もしない。
小島さんみたいなきのこの綺麗な写真はSNS向けな気がするが、小島さんがあえてブログを選んで載せているのは、文章を書くのが好きだからなのだろう。それに10年もやっていると蓄積されたデータも貴重だ。
なのでぜったいにブログサービスなくさないでください!
goo blogの人、よろしくお願いします!
ここでまた小島さんのきのこ眼が光った。
ちょっとまだ早いんですが、かわいいじゃないですか。これは撮っておきましょう。
このくらいのサイズのきのこだと、僕らが普段イメージするきのことはずいぶん違う。でも小島さんには可愛いやつなのだ。
小島さんのきのこに対する可愛がりは僕たちが猫とかマスキングテープなんかを可愛がる感情に似ていると思う。僕たちは一度「スーパーに売られている食べもの」というきのこのイメージから脱却する必要があるだろう。
きのこの写真を小島さんみたいにきれいに撮るコツってあるんですか。
できるだけ背景を入れるようにしていますね。研究としてやっている人なんかはきのこだけを真ん中に置いて撮ると思うんですけど、やはり周辺も含めてのきのこなので、絵になる撮り方を工夫しています。
小島さんのきのこ写真は、なんというか光があふれていますよね。
光は大切ですね。森は薄暗かったりするので、裏側まで光を当てたくてレフ板を置いたりもしてます。レフ板っていっても牛乳パックですけどね。