羽村市五ノ神の「まいまいず井戸」
東京都の多摩地方の各地に、ぐるぐるしている井戸がいくつかあるということなので、見に行きました。
ぐるぐるしている井戸。
意味がわからないと思います。
でも、写真をみたらすぐに意味がわかると思います。
まずは、羽村駅前の「まいまいず井戸」をみてください。
JRの羽村駅から歩いて数分。
なんなら数十秒かもしれない。ほんとうに駅前なんです。
はい、ぐるぐるしている井戸。これです。
普通の東京の郊外にあるような駅前なんですが、突然、ここだけ原生林にある窪地のようになっており、その底に井戸があります。
別の角度からみてもらいましょうか。
東京都指定の史跡「まいまいず井戸」という文化財です。
まいまいず井戸は、直径16メートルのすり鉢状のくぼみとなっており、井戸のある底まではおよそ5.5メートルあるようです。
せっかくなので、底の井戸の方まで降りていってみます。
ほんとうに、駅から数分の町中にあるとは思えないビジュアルです。こんなに駅近物件の文化財はあるでしょうか。東京駅は建物そのものが文化財ですが。
おそらく、冬場の草があまり繁茂しない時期に行けば、螺旋状の通路がよく見えたはずなんですが、残念ながら夏場に来てしまったので、草が生え放題ではあります。
「まいまいず」というのはカタツムリのことで、螺旋状通路をカタツムリの模様に例えたものです。案内看板によると平安時代初期からあったという伝説があるらしいけれど、典拠はなく、確実なものは鎌倉時代からだそうです。
まいまいず井戸は、なぜ螺旋状なのでしょうか。
そもそも、井戸を掘るのは、かなり難しい技術です。土をまっすぐ縦に掘ろうとしても、すぐに側面の土が崩れてきてしまいます。
浅い井戸ならまだしも、深い井戸は特別な技術をもった人でなければ掘るのが難しいものです。
とくに武蔵野台地は、表土の下にある砂礫層(砂や小石の層)が厚いため水が浸透しやすく、深い場所まで掘らなければ水が出てきません。
そのため、このあたりに住んでいる人たちは、土地をすり鉢状に掘ってある程度まで掘り下げ、その底から井戸を掘る。という形で水を確保したと言われています。
他の螺旋状井戸を見に行く
さて、武蔵野には羽村駅前のまいまいず井戸だけではなく、いくつかの螺旋状井戸があります。
せっかくなので、そのいくつかを巡ってみました。
まず、行ったのがあきる野市にある「渕上の石積井戸」です。
石積井戸があるとされる場所を訪れてみても、市の福祉施設があり、井戸がどこにあるのか分からなかったのですが、福祉施設の職員さんに話を聞いたところ、こちらです。と敷地の裏に案内されました。
かなり小ぶりな井戸ですが、底には水が溜まっているのが見えます。
ここもですが、草が繁茂してない冬場に来れば、もっと螺旋状の雰囲気を見ることができたのかもしれません。あと、めちゃくちゃセミが飛びまくっていていました。


