ぐるぐるしている井戸は、本当にぐるぐるしている井戸だった
インドには、こういう露天掘りみたいな井戸が世界遺産になっている例もあるらしい。
そのうち、五ノ神のまいまいず井戸も世界遺産になるかもしれない。
今のうちに押さえておきたい。
参考文献
桜沢孝平『鋳物師と梵鐘とまいまいず井戸の話』1981・武蔵野郷土史刊行会
続いては、青梅市の大井戸公園にある青梅新町の大井戸です。
住宅街の中の公園横に、突如くぼ地が出現し、その底に井戸があります。
「大井戸」と大見得をきるだけあって、かなり大きなまいまいず井戸です。底まで行ってみます。
この大井戸公園ですが、まいまいず井戸の横に、気持ちよさそうな噴水があります。
手持ちの温度計を見ると、気温37度。湿度30%。
噴水では、数人の小学生たちが、着の身着のままで噴水で遊んでいます。
このクソ暑いなか、本当に気持ちよさそうでしかありません。
羨ましい。ぼくも水浴びしたい⋯⋯。
裸足になって、噴水の水で、手足を噴水の水に濡らしたら、なぜか体力が回復しました。不思議なものです。
さて、水遊びはどうでもいいんですが、まいまいず井戸です。
実は、この後に、埼玉県狭山市にある、七曲りの井とか、堀兼の井も見に行ったんですが、本当にみただけなので、ざっと紹介しておきます。
七曲井は、不老川と書いて「としとらずがわ」と呼ばれる川のすぐ横にあります。
この川、今は水量が豊富ですが、昔は雨の少ない冬場は枯れてそのまま歳を越すため、としとらずの川とよばれました。それほど、水が少ない場所だったということがわかります。
七曲というのは、この井戸は通路が螺旋状になっておらず、スイッチバックの線路のような稲妻形の七回折れ曲がった通路が作られていたからこの名前になったそうです。
螺旋状に作られるまいまいず井戸よりも、このタイプのほうが時代が古いといわれます。
七曲井から少し離れた場所にある堀兼の井は、雑木林の中にひっそりありました。
堀兼(ほりかね)は、井戸を掘りかねるから堀兼になったと言われ、それほど水を得るのが難しい土地だったということがわかります。
最初にも述べたように、武蔵野の台地は水を得るのが大変に難しい場所でした。水が染み込みやすい地質なので、深い井戸を掘る技術ができる江戸時代ごろまでは、狐や狸が棲むような雑木林が広がっていたと言われます。
最初に訪れた五ノ神のまいまいず井戸は、五ノ神社(ごのかみじんじゃ)のすぐ横にあるのですが、この場所は古くから五ノ神社の元になった熊野五社権現を信仰する鋳物師(いもじ)の人たちが住んで小さな集落を作っていたといわれます。
鋳物師とは、錫や銅を溶かして青銅の物や道具を作っていた人たちです。これらの人たちは、金属を溶かすための炭を入手しやすい、雑木林の多い場所にあえて住んだと言われています。
しかし水は必要ですので、まいまいず井戸を掘って水を確保した。と、いうわけです。
インドには、こういう露天掘りみたいな井戸が世界遺産になっている例もあるらしい。
そのうち、五ノ神のまいまいず井戸も世界遺産になるかもしれない。
今のうちに押さえておきたい。
参考文献
桜沢孝平『鋳物師と梵鐘とまいまいず井戸の話』1981・武蔵野郷土史刊行会
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