逆はあるのに
まず今回の記事の大前提となるお話をさせてください。
街なかにある昔ながらの日本そば屋のメニューに「中華の部」なんてページがあって、ラーメンやチャーハンなどの中華料理も食べられる店は、けっこうよくありますよね。
これが古き良きラーメン的な味わいだったり、逆にすごくこだわっていたりと読めない感じで、けっこう好きなんです。
ただ、ずっと前からひとつ気になっていたことがありまして。それは、
「ラーメンを出している町そば屋はあるのに、日本そばを出している町中華はない」
ということ。
あくまで僕が今まで訪れた店のなかでの話です。が、確かにそうだなと思っていただける方は多いのではないでしょうか。
なぜなんだろう? 日本そばとラーメン、どちらも提供をしているおそば屋さんがあるということは、中華屋さんにだってできないことはないはず。なのに、そのパターンに出会ったことがない。そう気づいたら妙に気になってしまって、町中華の店に行くたびにメニューを探す日々を送っていたんです。
そうしたらですね、ついに出会ったんですよ。日本そばも出している町中華に!
それだけじゃない店だった
しばらく前、とある知人編集者さんたちとの飲み会があり、その会社から近いということで、行ってみた中華料理屋さんがあります。
それが、飯田橋駅から徒歩数分の場所にある「雲仙楼」。長崎県にある地名「雲仙市」の名前がついていることもあり、名物はちゃんぽんと皿うどん。ですが、ラーメンやチャーハンなんかもある、いわゆる昔ながらの町中華的なお店です。
ここに、あったんです。日本そばが。ただですね、先に結論から言ってしまうと、ここがもう、そばを出していることが珍しいとかそういうことを超えた個性の強い名店で、個人的に大ファンになってしまったんですよね。
なので今回の記事は、世にも珍しい町中華の日本そばがどんなものかをご紹介する前に、まずは雲仙楼についてご紹介する。というような流れでいきましょう。
ここからはつい数日前の話
初めて訪れた時にメニューに日本そばを見つけ、次回は頼んでみようと心に誓い、再訪問したのが数日前。
すると、オープン時間を過ぎているにもかかわらず、お店はまだ営業していないよう。
お店の前には3人組のお客さんがいらっしゃって、「開かないですねぇ」なんて、だんだんと僕も自然に会話に混ぜてもらっていました。扉は半分空いているので、3人組のうちのおひとりが店内に向かって「すいませ〜ん!」と声をかけてみたりするも、反応はありません。
それからしばらくすると、なじみの食材業者さんらしき方がやってきて、我々に声をかけてくれました。いわく。
「やってない? たぶん奥で寝てるね」
どうやらご主人、奥にある座敷席で、仕事前の仮眠をとられているようです。業者さんが声をかけにいってくれると……。
ちなみに、そんなおおらかなスタイルでお店を経営されているご主人が、こちら。
メニューは脅威の400品超え
で、店内はさらにすごい。
まずですね、わかりやすい驚きポイントが、膨大すぎるメニューの量。とてもじゃないけど数回行っただけでは把握しきれないし、もし隣の家に住んでいたとしても全制覇は無理なのではないかと思われます。
さらに極め付きがこれですよ。
これだけのメニュー数がある店で「何食べてもOK」と言われてしまうと、もはやおそろしくなってきます。
ちなみに、前回来た時に頼んでみた料理の一例がこちら。
牛皿は、ボリュームたっぷりで酒のつまみに最高の一品。マヨネーズラーメンは、ベースはもうマヨネーズラーメンとしか言いようのない味。それだけで珍しいのに、具が大量の千切り生キャベツという独特さ。
噂によると、メニュー数は現在400品以上。しかもそれが、日々増え続けているらしいです。

