ぜんぶ同じに見えていたが実は違う
このところ都市部でよく見かけるようになってきたLUUPという乗り物。
立って乗るキックボード型のものと、座って乗る自転車型の二つがある、ということは知っていた。街で若者が乗っているのは断然キックボードという印象であり、見かけると「またLUUPか」と思う。
なのだが、実はこのキックボードのタイプだけでも実は10種類以上あるらしい、という話を聞いた。ぜんぶ同じだと思っていたのでとても驚いた。
ぼくは、同じに見えていたものが違って見えるようになるのが好きだ。アイドルグループのメンバーが全員同じに見えるのは単に興味がないからであって、ファンにとってはもちろん一人一人違って見える。そっちのほうが世界は豊かだ。
同様に、「またLUUPか」くらいの解像度しかないのはぼくが興味がないからであって、LUUPを利用する人ならその違いをよく知っているのかもしれない。
型番が書かれていた
しかし具体的にどんな違いがあるのか? 調べてもほとんど先行研究は出てこなかった。世の中にはLUUPの車体マニアはまだいないのかもしれない。
しょうがないのでとにかく実物を見ることにした。
すると、足元になにやらプレートがあり、そこに型番が書かれているらしいことがわかった。

近づいて見てみる。
なにか書いてあるけど読みづらい。首を横にする。
「Model」と書いてある。これが型番だろう。その下の「VIN」はおそらく車体に固有な番号が書かれていて、問題ないと思うけど一応ぼかしておいた。
あとはこの型番を手掛かりに、どこが同じでどこが違うのかを一つずつ見ていくことにしようと思う。
たとえばナンバープレートの大きさが違う
たとえばこのLUUP置き場(ポート)には3つの車体があるが、真ん中のやつだけ型番(種類)が違うことがわかった。しかしどう違うのか?
比較すると、まずナンバープレートの大きさが違っていた。
(以下では便宜上、左右の KK-254EJ-WT を「E」、真ん中の KK-254BJ-WT を「B」とする)
Eのほうがプレートが小さい。Bのほうはベコベコに曲がっている。
調べてみると、Bのほうはふつうの原付(原動機付自転車)のプレート、 Eは新しくできた特定小型原動機付自転車のプレートのようだ。Eのほうが車体の幅に対して収まりがいい。
その他、ハンドルの右下にある「6km/h」と書かれたボタンも、E にはあるが B にはないことがわかった。
これは、特定小型原動機付自転車は(特定の条件で)歩道を 6km/h 以下で走ってよい、という法律に対応するための機能のようだ。総合すると、どうやら「E」は新しい法律に対応した新しいモデルで、「B」は以前のモデルなのだろう。
型番は6種類あった
というようなことをひたすら調べた。具体的には、東京の池袋駅周辺と高田馬場駅周辺のポートにある車体について、どんな型番があるのか、どんな違いがあるのかを調べた。

すると、キックボード型の車体は少なくとも6つの型番があることがわかった。以下のとおりだ。