近いと、逆に行く機会を見失いがち
「キョーダイマーケット」の実店舗は五反田にあり、私の職場も五反田にある。つまりいつでも行ける距離にキョーダイマーケットがある。だけど、なんでなんだろう。
興味はあるのに一回も行ったことがなかった。
「いつでも行ける」
そう思っているとつい、行く機会を見失いがちなのだ。
大学時代、都立薬用植物園のそばに住んでいて、いつか行こうと思っているうちに行きそびれ、デイリーの記事ではじめて内側を見ることになり「わ〜こういう感じなんだ〜!」と感激したことがあった。
近い場所ほど、いつになっても行かない。今回も結局、なにがどうなったんだか、平日のうちに行きそびれまくり、勤務のない土曜日にお店を訪れることになった。
キョーダイマーケットは「いちごビル」という名前のビルの6階にある。
果物のいちごを思い出して「かわいい名前だなぁ」と思った人、きっと私以外にもいるんじゃないか。
そんな同士たちに、早めにお知らせしておきたいことがある。
このビルのいちごは、果物のいちごじゃない。
なぜわかったのかというと、ビルにしっかりと「一期一会」と書いてあったから。
そんないちごビル、2基あるエレベーターのうち片方の内側には⚪️×ゲームを楽しんだ跡があった。
この筆跡の主たちは、いったいどんな面持ちでこのゲームを楽しんでいたのだろう。思いを馳せているうちに、キョーダイマーケットの入り口に到着した。
そして、小1時間弱悩んで選んだのが、こちらの品々である。
ちなみに私は南米に行ったことが一度もない。南米料理を食べた経験も、記憶しているかぎりほとんどない。南米に関する知識といえば「アルパカ」「高山病」「テキーラ」「サボテン」「インカ帝国」。
つまり、知識がとっても乏しいのだ。
丸腰で行くのも、それはそれでありと思ったが、あまりに何もかもがわからなすぎたので、キョーダイマーケットの公式Instagramで予習をしてからでかけた。これがなかなかよかった。
これから語る飲食物の話はすべて、このInstagramやインターネットの情報などの力を借りながら書いている。わからないものを、少しはわかるようにしてくれるインターネット、ありがとうございます。
日本でおなじみの調味料がペルーにもあった
…というわけでまずはこちらの液体だ。予習して、気になったので買ってみた。私たちジャパニーズにとって超・身近な調味料である。
名前にも注目しよう。「KIKKO(キッコー)」である。
なんでもキョーダイマーケットのHPによると、ペルーに移民した日本人が、日本のメーカーを真似して作った会社なのだそう。
ちなみに「砂糖が入っている」と聞き、「九州のほうの甘口しょうゆと似ていたりする?」と思い、試しに家にあったやつと比べてみた。
ペルー生まれのおしょうゆ「キッコー」は、砂糖入りとはいえどもしっかり塩っけが強く、THEしょうゆという味わいだ。
明日からふつうに煮物とかで活躍してもらおうと思います。
ペアリングを舐めてましたすみません
続いては、ブラジルのソーセージ「リングイッサ」とビール。
ふだん見かけるソーセージとの大きな違いは、加熱や燻製がされていない「生」の状態で売られていることだ。
お店の人に家で焼く時のコツを聞いたら、「フライパンで焼けば大丈夫!」と言われたので、フライパンで焼いたところ…
ビールは味比べがしたくて2種類買ってみた。
缶ビールに出す金額としては、高額な部類である。正直迷った。だけど好奇心と、パッケージがかわいいという気持ちが勝利した。
黄色いほう「スコール」は、ブラジルでよく飲まれているビールなのだそう。もう1本は「アンタルチカ ピルセン オリジナル」この時点でわかっているのはただひとつ、名前が長いことだ。
青島ビールや東南アジアのビールのようなキレのよさと軽さがある。
で、そんな2種類のビールたちとリングイッサを交互に飲み食いしたとき、衝撃は起こった。
このビールたち、リングイッサと合わせると、炭酸の強さが変化する気がするのだが………気のせいか?
これがペアリングというやつなのか。
ああ、お詫びしたい。私はこれまで、ペアリングのすごさを舐めていた。なんだかんだ適当に好きな食べ物と好きな飲み物を、一緒に口に入れたら、幸せな気持ちになれるっしょ!って思っていたのだ。
それも間違いではないんだろうけれど、お互いをぐっと高め合うことができる、食べ物と飲み物のペアは確実に存在するのだ。
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