地下はお金を払わないと座れない
今回せっかく地下で1日過ごすのだからと、なるべく陽の光を浴びないように始発から夜9時頃まで地下にいた。
丸1日いても全然飽きないほどに楽しかったのだが、ひとつだけネックがあった。
地下って、公園もないしベンチもないのだ。
あくまでその本分は通路なのである。
休憩は喫茶店やらに入るしかない。
計4杯くらい珈琲を飲みました。
それでも足が痛くて、後半献血もやりました(横になれるし優しくしてもらえる)。
話は尽きないのだが、長くなりすぎると申し訳ないので、③までにとどめたい。(つまり最後まで読んでもらえると嬉しいです…!)
地下道は、こっからここまでが俺のエリア!という空間の切れ目がはっきりしている。その意図(俺たちはこういう場所だぜ、というデザイン)が剥き出しになって面白い。
時代ごとのデザインの変遷も楽しめる。60~70年代、80~90年代、そして現在へと、通路が連続しているからこそ違いが際立つ。
新しいほどに、ここが地下だということを忘れてしまうような、整った空間になっていくのだ。
…と、ここまで地下の人工美を礼賛してきたが、それでもやっぱり、地下は地下。
土の中だ。
最後に、どうしても隠しきれない、自然の浸食を紹介したい。
それもまた魅力的なのだ。
地下道の側溝からは、貴重な洞窟性の生き物がひょろっと出てきたりするらしい。
また、東京も地下鉄工事の最中にナウマンゾウの化石が見つかったことがあるそうだ。
地下道というドライな空間も、地中を流れる悠久の時の中にあるのだ。
そう考えると、人間が無理にでっかいコンセプトを考えなくても、すでに壮大なんだな。
分解したい自然と、作りたい人間のせめぎ合い。
それが地下の魅力なのだろう。
今回せっかく地下で1日過ごすのだからと、なるべく陽の光を浴びないように始発から夜9時頃まで地下にいた。
丸1日いても全然飽きないほどに楽しかったのだが、ひとつだけネックがあった。
地下って、公園もないしベンチもないのだ。
あくまでその本分は通路なのである。
休憩は喫茶店やらに入るしかない。
計4杯くらい珈琲を飲みました。
それでも足が痛くて、後半献血もやりました(横になれるし優しくしてもらえる)。
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