西村さんが選ぶ「韓国の袋ラーメン」おすすめベスト3
――西村さん、韓国ラーメン好きだったんですね
西村:海外旅行のたびにスーパーでインスタントラーメンを買って帰るんですけど、韓国のがいちばんうまい……特に袋ラーメンは、日本を除けば韓国製がいちばんいいです。
韓国の古めのフードコートみたいなところに行ったとき、鍋とコンロが置いてあって、韓国の人たちが袋ラーメンをそこで自分で煮て食べてたんですね。
――日本では絶対見ない光景ですね。
西村:そうなんですよ、フードコートで食い物いっぱい売ってるのに、わざわざ袋ラーメン。韓国人の「袋ラーメン」好きはかなりのもんなんじゃないかと思って。
韓流ドラマでもアルミの両手鍋で袋ラーメン煮込んでうまそうに食ってるし、袋ラーメンに対する思い入れが日本人と違うんじゃないかと。
――カップラーメンより袋麺ですか?
西村:いろいろ食べましたけど、お湯でふやかすだけのカップ麺と、煮込んで作る袋麺だと、袋麺の方が味が段違いでうまいですね。
今回は日本でわりと簡単に手に入るものに限って、そんなに辛くなくて、ちょっとだけ辛い、スープのある韓国の袋ラーメンを3つ挙げます。
――よろしくお願いします!
【第3位】
カムジャメン(農心)
――農心って辛ラーメンのメーカーですか?
西村:そうです。韓国の袋ラーメンっていうと「辛ラーメン」が有名ですけど、あれってちょっと辛すぎると思うんですよ。わざわざ「辛」って名乗ってるくらいで。韓国のラーメン全部があんなに辛いわけではない。
そこまで辛くないラーメンとして、まず挙げたいのがカムジャ麺です。
――どんな味ですか?
西村:カムジャ(감자)は韓国語でジャガイモ(甘藷)のことで、麺にジャガイモのデンプンが入っててツルツルモッチモチなんですよ。韓国冷麺の麺に近い。冷麺の麺って、つなぎにジャガイモとかとうもろこしのデンプンが入ってるんです。
スープは辛いんですけど、そんなに辛くない。唐辛子の辛さというよりも胡椒の辛みです。ホットじゃなくてクール(?)な辛み。野菜の旨味がこの辛みで引き立っていて、あっさりしてて美味しいです。
三養というメーカーからも「カムジャ麺」てのが出てて、カルディとかで売ってるらしいんですが、これはまだ食べたことがないので、近々買って食べてみます。
――冷麺、おいしいですよね。あの食感がインスタントで食べられるのはよさそう。
西村:どうでもいい話ですけど、農心ってロッテの創業者の弟さんがインスタントラーメン事業を始めるために独立して作った会社なんです。その創業者が辛(シン)って名字なんですよね。辛ラーメンのメーカーの創業者が辛。偶然だと思いますけど。
――さすが西村さん、韓国ラーメンにもうんちくが。次は2位お願いします!
【第2位】
ノグリラーメン(農心)
――これはどんなラーメンですか?
西村:麺がちょっと太いです。韓国の屋台によく「우동(ウドン)」があるんですけど、商品コンセプトのイメージはたぶんそれです。ノグリ(너구리)は韓国語でたぬきのことで、Amazonとかだと「たぬきうどん」つって売ってるところもありますね。
――ラーメンというよりうどん?
西村:麺がうどんっぽいってだけで、うどんではないですね。味は海鮮スープのうまい汁ですよ。かやくに乾燥わかめと昆布が入ってる。ちょっと辛いけどそんなに辛くない。スタンダード、マイルド(辛さ控えめ)、アングリー(辛さ3倍)の3種あります。
これ、本当は、SDカードぐらいの大きさの乾燥昆布が入ってて、これも一緒に煮込んでふやけた昆布を食べるのが好きなんですけど、最近食べたやつにはそれが入ってなかったような? 入ってるのはマイルドだけなのかな……。
――韓国は袋めんにも具が入ってるんですね。
西村:たいてい、かやくが入ってますね。基本的にどれも「沸騰したお湯にかやくと粉末スープと麺を一気に入れて数分煮込む」という作り方なんですよ。
日本の袋麺みたいに、器を別に用意して、粉末スープは麺を茹で終えて火を止めて、香味油は食べる直前とか、そういう面倒くささが無いのもいいんです。なんなら食べるときも作った鍋のまま食べるし。
――映画で話題になったのってこれですか?
西村:はい、映画『パラサイト』に登場した「チャパグリ」に使われて一躍有名になりました。
チャパグリは、ノグリラーメンと「チャパゲッティ」というジャージャー麺みたいな袋ラーメンを合体させて作る料理でネットで流行ったレシピですね。たしかにうまいですけど、単純に量が2倍になるんで一人で食べるのはしんどいです。
いまはメーカーがチャパゲッティのカップ麺を公式に出してますけど、自分で作ったほうがうまい気がするな……。
参考)韓国の人気アレンジ!?混ぜておいしい袋やきそば ✕ 袋ラーメンをさがす
――では次はいよいよ1位お願いします!