今シーズン終了しました!
久々の「ここはどこでしょう?」でしたが、いかがでしたでしょうか。
次回、いつになるかわかりませんが、再開する前には必ずツィッター等、SNSで告知いたします。デイリーポータルZのツィッターをぜひフォローしておいてくださいませ。
それでは、よろしくお願いいたします。
ではまた!
1枚の写真から、その写真がどこで、なにを撮影したものかを推理するコーナー。「ここはどこでしょう?」
みなさまこんにちは。「ここはどこでしょう?」担当の西村です。
今回の問題、ここどこ史上、最ムズ問題のつもりで出題しましたが……マジで難しかったらしく、解答欄が阿鼻叫喚の巷と化しました。
いったい、なにがどんなふうに難しかったのか……。
正解は小豆島でした。
航空写真。島の名前を答えよとなっているので、島であることはわかると思います。
これは、見た瞬間にわかった方も多かったかもしれません。
こうとく
建物の感じからして日本。島の形から沖縄ではなく、瀬戸内海だとアタリをつけました。
そこそこの規模の街があることと、中央に見えるふたつの島の境の川らしきものを手がかりに、Google Mapsの航空写真を眺めたら一発でした。
水野源
漁港が多いので最初は長崎の離島かなぁと探して空振り、次いで瀬戸内海を探してこの地形に合致する小豆島を見つけた。
ROBOLEX
エンジェルロードや、海峡(土渕海峡)に注目して検索した方が多かったようですが、こういう「漁港が多い」みたいな、読み取りづらい情報から正解にたどり着くのはかっこいいですね……。
正解は滋賀県長浜市(道の駅 塩津海道 あぢかまの里)でした。
でかい招き猫と定休日の看板。情報は多そうですが……。
めちゃくちゃ悩みました……!
招き猫で検索すると常滑ばかり出てきてしまうのです。
にらめっこするうち看板の字が読めてきたので福井とか敦賀の方面なことまでは推理できましたが、戸にうつる釣具の文字もあいまつて北陸地方に固執してしまいました。
にっちもさっちもいかなくなったので、道の駅の看板をたよりに10文字ぐらいの名前をローラーしてようやくたどり着きました。琵琶湖め……。
すみそ
これは難しかった。
招き猫から絞り込もうとしたが常滑が出てきてしまって断念。次に写り込んだ道路標識に注目。
すると都市名は読めないが、左下にqと見え、なんだろうとしばし考えた結果、「反転してるからPなんだ!」と気づきました。とすると下のマークはトイレや車椅子のマークです。そう気づくとこの白い部分、おそらく道の駅だと思い当たりました。
囲みの部分は10文字に見えるので、道の駅のサイトからエクセルデータで一覧をダウンロードし、1180ある候補から10文字のものをピックアップ。
反転しているから右から読んで、多分5文字目までが漢字で6文字目はひらがなっぽいということで該当するものを探すと、該当するものはありましたがストリートビューで見たところこれは違いそう。
ということで次点の4文字目までが漢字の「塩津海道あぢかまの里」をストリートビューで探し、付近の道路を見るとそれっぽい標識がありました。
しかもそばに「釣エサ」「つり具」の看板も! ということで改めて「招き猫」「あぢかまの里」で検索したところ打ち出の小槌を持った猫が出てきましたので確定。
hadakadenkyu
ガラスに写り込んだ文字を一つずつ解読するの、ヒエログリフの解読みたいでかっこいいですね。
ドアに映った道路標識を反転させると「福井」「敦賀」と読めました。標識の行先は基本的に遠い方から先に書かれるので若狭湾沿いもしくは滋賀県北部と推測。
また、招き猫といえば井伊家の彦根。
ということで滋賀県側に的を絞り、同じ標識の国道と道の駅の表示(具体的には読めませんが)を頼りに場所を特定。
あいだ
招き猫といえば、井伊直政(招き猫伝説)=彦根=滋賀……と連想する人が多いかな。と思ったのですが、その線の連想をしているひとはほとんどいませんでした。
ガラスに写ってる文字が、「福井」「敦賀」。道路の数字が一桁だったので、あのへんだと国道8号。つり具・釣エサの文字があったので8号沿いでつり具店を検索しました。8号沿いで釣りだから日本海と思わせておいて琵琶湖か!
海と思わせておいて湖のパターンは西村さん好きだったよなと思いましした。
林雄司
「海と思わせといて、湖」という問題、言われてみれば、今シーズン最初のシカゴもそうでした……。
正解は北海道弟子屈町(弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民族資料館)でした。
丸太の構造物(?)寒そうな背景。文字情報が一切ありません。どこなんだここは。
背景の山と湖はわかるものの特徴がない。
中央の井桁が特徴と思ったが、そもそも何のためのものかわからず。ゴミ箱とかキャンプファイヤーとか展望台とかで迷うが、右奥の句碑、石碑と思われるものに注目し、「北海道 湖 石碑」で画像検索したところ、似たような石碑が弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民族資料館にあることがわかった。
くりたろう
マジわからん。1、2問は秒殺だったが、「遺跡、火、祭、井桁、焚き火」等で検索しても出て来ない。
1週間迷って、ひょっとして燃やすものではない? と思い「井桁、檻」で画像検索するとそれっぽい写真が! どうもアイヌの「ヘペレセッ(熊檻)」というものらしい。
それで「アイヌ、公園、湖」でgoogleマップで検索し、それらしいところを発見。
tkz
真ん中の丸太の構造物。子熊の檻だったんですね。キャンプファイヤーではなかった。
手こずっていたところ、妻から「これ『ゴールデンカムイ』で見たことがある」との助言をいただき、中央のオリと奥の柵がアイヌ文化由来のものと判明。
こさか
「櫓 湖畔」「丸太 湖畔」「石碑 湖畔」で検索するも迷宮入りしていたが、丸太の画像から夫が偶然見つけた所の「アイヌ 丸太」から答えが出た。ゴールデンカムイは未履修……ヘペレセッ……!
へいぽことsyachi@育児中
「あっこういうのゴールデンカムイで見たことある!」と「アイヌ 熊 檻」で検索しました。
punipuni
『ゴールデンカムイ』を読んでいれば、すぐわかったかもしれませんが、それ以外から答えにたどりついている人も多くいました。
「湖」「キャンプファイヤー」で検索したら長野県の蓼科湖ばかりが出てくる。ほとんどそれできまりと思ったけれども、左側にビラビラが飾ってあるので、キャンプファイヤーではなく、祭祀っぽい。右側に石碑があることに気づき、「湖」「石碑」「幣」で検索したら、同じ石碑が出てきた!
酒井孝博
真ん中の大きな木枠と、左に映っている棒の先にふさふさしたものがついているものは、何かの儀式に使われるものだと推察。
北国なので、アイヌ民族、儀式で検索。イオマンテがヒット、さらにふさふさしたものがヌササンだと判明ところで、画像検索。
かつおぶし1702
一番難しかったです。真ん中に写っている木組みの構造物がなにかわからず、「木組み やぐら 湖」などで検索するもうまく見つけられず、一晩寝て右端ぎりぎりに写っている長方形の白い物をヒントとすることに切り替えました。
拡大してみると、五行くらいの書き込みだったので、文字数も考えると和歌だろう、ということで「記念碑 歌碑 湖 長方形」と検索してみると、同じような歌碑が!
かずさん
幣や歌碑方面から攻めるというのも一つの手だったわけですね。歌碑は、北海道の名付け親、松浦武四郎のものだそうです。
死ぬほど難しかったです。
それも「探しても探しても見つからない」みたいなことではなくて「どう探したらいいか全くわからない」という難しさでした。
出題当日に解けなかったのも久しぶりでしたが、冗談抜きに、今回だけは結局わからなくて回答できないかと思いました。
画像中央の木で組んだもの、まずこれが何かわからず「キャンプファイヤー 高い」「木を井桁に組んだ台」「鳥の餌台」などで散々検索しますが、全く手掛かりなし。
これは一体、何なのか?
土俵みたいな丸い盛り土の上にあるのが、何か意味あるのか?
このぐらいで初日終了。
次の日は、全く違う線から攻めよう、と思ったのですが・・・後は、湖、山並みぐらい? こんなものからヒントは探れません。
雪があるから寒い地域、ってことで、北海道の湖をいろいろと眺めるうち、洞爺湖の周辺のストリートビューを見てみると、雪をかぶった遠くの山の感じが出題画像と似ているように思われました。
よし、なんとなく北海道に決めた。
「ここどこ?」では、いつもヒドイ目に遭う思い込みですが、この段階ですでに「今回はわからんかも」と思っていたので、もういい、北海道じゃなかったら捨てる、という気持ちになれました。
そのまま洞爺湖を皮切りに、北海道の湖をストリートビューで回り続けます。
木組みの台が、やはりキャンプ関連の何かに思えるので、特に湖畔にキャンプ場を見つけた時はキャンプ場の名前で画像検索も欠かしません。
キャンプ場ってたくさんあるんですね・・・。「ゆるキャン△」か。さすが、流行ってるんだなあ・・・。
2日間、全く何もつかめず、ああ、これはもうダメだ、と思いました。
これは多分、ワタクシでは気づきようがない何かなんだ。
いつだったかの「ここどこ?」でも1問だけ答えがわからず、後で解説記事を読んでも「ああ、そんなの、おれじゃ100年考えたって気づかんわ」と思ったことがありました。
今回もきっとそういうのなんだ。だったら、おれのやってること全部無駄だ。
だいたい「ここどこ?」なんてのは、画像に映ってるのが何なのか、そこからどんな情報が読み取れるのかを考えて、知らないものだったら工夫して検索して、それで答えを見つけていくのが楽しいんじゃないか。
今、おれがやってることは、ただ単に北海道の湖をしらみつぶしに当たって、たまたま見つかるかどうか、ってもので、たとえ見つけたとしても、そんなことに意味があるのか?
しかもだ、おれなんかと違って頭のいい、知識をいっぱい持った「ここどこ?」戦士のみなさんには、この木の台が何なのか、すぐにわかったって人もいるんじゃないのか。
あるいは、後ろの木が何の木なのか、それによってどの辺の地域なのか推測できる人もいるんじゃないのか。
そういう「〇〇に詳しい人なら、すぐにわかったでしょう」みたいなタイプの問題なんじゃないのか、これは。
いやだ、おれはキャンプにも植物にも、興味ないんだ。
でも、だからって「ここどこ?」で苦しむなんて、おかしいんじゃないのか。
知らなくても、工夫して何とかできるのが「ここどこ?」のいいところなんじゃないのか。
結局は、木の台が何なのかわからない、その一点でどうしようもないわけなのですが「ここどこ?」が解けない時というのは、どうしても「おれはバカなんじゃないのか?」という自分の内心の声との戦いになってしまうのです。
2日目も終わりごろには、こういうかなりネガティヴな考えで頭がいっぱい。
正直「ああ、もう、やめだやめだ、今回は!」と思いましたし、テキトーに「洞爺湖!」とか書いて答えを送ろうかとも思いました。
先ほどの第2問も難しく、苦労しましたが、どこか楽しい苦労でした。
この問題には、それはありません。純粋な苦痛。
そして、繰り返しの疑問。
しらみつぶしで、時間かけて、たまたま答えを見つけたって、意味はあるのか?
3日目は、もうほとんど「ここどこ?」には取り組みませんでした。
本格的にあきらめてました。
で、今日。
今日も全然取り組まなかったのですが、夕方ごろ「もう少しだけ、やってみるか」としらみつぶしの続きを。
画像が、それほど大きな湖ではないかもしれないと思ったので、なんとか沼とか池とか、とにかく目についた水辺とキャンプ場を中心に。
で、「沙流川」を調べていた時に「平取町立二風谷アイヌ文化博物館」というのがあったのでした。
何となくクリックして、関連画像を見ていると!
たくさんあった画像の中に、出題画像の、あのにっくき木の台によく似たものがあったのです!
すぐに地図に戻りましたが、どうもここではない様子。
札幌市南区アイヌ文化交流センターや登別のアイヌ生活資料館など、アイヌ関連の資料館を探して回ります。
木の台についても調べてみますと「ヘペレセッ(またはエペレセッ)」という子熊の檻だということがわかったのでした。
「ヘペレセッ 湖」という検索の中で、出題画像のと同じヘペレセッの写真を見つけて、「弟子屈町屈斜路コタンアイヌ民族資料館」の関連画像を見てみると、出題画像と同じ場所、しかし冬ではない季節の、緑豊かな写真があって、感動しました。
なるほど「ゆるキャン△」じゃなくて「ゴールデンカムイ」を読んでおけばよかったのか!
苦しんで、苦しんで、苦しんで、解けたって何の報われることもなく、何度も「もうやめだ」と思いましたが、それでもやっぱり解けてよかった。
これぞ「ここどこ?」の味。
堪能しました。
問題が簡単な時は「すぐに解けてつまらない」と文句ばかり言うくせに、ちょっと難しくなったら途端に「苦しい」だの「やめる」だの。
まったくお恥ずかしい限りですが、それでも、また次の「ここどこ?」を楽しみにしています。
今回も、どうもありがとうございました!
吉田ナゴヤ
ありがとうございます!
復活したらまたよろしくお願いいたします。
そんなわけで、3問全ての正解者はこちらです。(左上からメール到着時刻が早かった順・敬称略)
久々の「ここはどこでしょう?」でしたが、いかがでしたでしょうか。
次回、いつになるかわかりませんが、再開する前には必ずツィッター等、SNSで告知いたします。デイリーポータルZのツィッターをぜひフォローしておいてくださいませ。
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