ちょっと聞いてよ 2022年9月29日

かつて切り花だったゼラニウムをお茶にして飲む

花屋にいたローズゼラニウムを土に植えた。部屋に取り込んだこのタイミングで、ちょっと味わってみようと思う。

日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートの花屋。花を売った金で酒を買っている。

前の記事:酒税法に触れないアルコール発酵、それが自家製酵母パン

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はじめまして、こちらはローズゼラニウム。筆者宅のベランダに植わっていて、台風のため室内に取り込まれた鉢だ。

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かつては花屋にあった切り花だった。ゼラニウムは生命力が強く、じゅうぶんに吸水させて土に挿しておくと勝手に芽が生える。

さて、今回はこのハーブをお茶にして飲もうと思う。

先に注意すべきこととして、花屋で流通しているような切り花は食用にできない。人の口に入るように育てられていないため、食品の基準とは無関係の量の農薬が使われていることが多いからだ。

実は、このゼラニウムを買ったのはもう何年も(3回花が咲いたのを見たので、少なくとも3年)前のこと。
薬品が付いているであろう部位を剪定したり、わざと枯らしたりしながら、無農薬で育ててきた。それで少し歪な形をしている。

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ローズゼラニウムの名の通り、葉をこするとバラのような強い香りがする。

フランス農務省の有機農法の基準も「最低3年間」なため、満を辞して口にしてみようと思うが、念のため読者の皆様におかれましては真似されないようお願いしたい。

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飛び出ている茎をきれいなハサミで切り取る。分岐している根本から切るのがよい。
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青々として柔らかく、おいしそうな葉だ。まさか熱湯に入れられるなんて思わず育ってきたと思うと、少し可哀想な気もする。
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耐熱容器に入れて、
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熱湯を注ぐ。自分で丹念に育てた葉をいただくのは『ヘンゼルとグレーテル』の魔女にでもなった気分だ。
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すぐさま色が変わり、部屋がいい香りに包まれる。バラやレモングラス、ちょっと生姜のような香り。
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味もレモングラスのハーブティーに近い。クセがなく、アロマウォーターを飲んでいるような気になる。

ゼラニウムのハーブティーは馴染みがないかもしれないが、ホームセンターなどでも食用の苗を買うことができる。ただし、花がたくさん咲く観賞用や、蚊除けとして売られているものとは品種が違うで注意が必要だ。

苗はいらないけどゼラニウム茶は飲んでみたいという方は、楽天市場などで探せば無農薬の葉が手に入る。

無農薬のゼラニウムが手に入った際はぜひこの香りを味わっていただきたい。

 

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ついでにご報告:半年前の記事で土に植えたドラセナも元気に成長しています。

 

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