夏の石神井公園は
前回もこの企画を手伝ってくれた友人の日向さんと一緒に、石神井公園を歩くことにした。
まずは、事前に用意したお互いのビンゴカードを確認し合う。
佐伯:石神井公園にアロハシャツ着てる人いないかもって思ったけど…いたね!目の前に!
日向:いいでしょ、このシャツ。あとは扇子も持ってきたよ。
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日向さんのファインプレーにより、さっそく両者の『アロハシャツ』『扇子』のマスが空いた。
佐伯:わたしは自分のビンゴに書いた『アイスティー』を持ってきた。
佐伯:…あッ!蚊に刺されてる!もう!?なんで!?
日向:人は血袋だからね…。
公園に入ってほんの数分で蚊に刺された。しかし、『蚊』は夏の季語。蚊の姿こそ見逃してしまったものの、たしかにここにいた痕跡だけはあるので、『蚊』のマスにマルを付ける。
休日の午前中だというのに、あまり人の気配がない。なぜならめちゃくちゃ暑いから。
この季節の鴨にまつわる季語は、『小鴨』『夏鴨』など。
水上を跳ねるトンボを眺めながら池の周りを歩いていると…
佐伯:鴨だ!
日向:なんか小さくない?小鴨かな。
たしかに、去年の春に見た鴨よりも、かなりキュッとしている。小鴨かも。
生い茂る緑
小鴨やトンボをぼんやり見る私たちの真横を、サングラスをかけたランナーが何人も駆け抜ける。こんなに暑いのに、すごい。
日向:サングラスってかけた方がいいって言うよね。スポーツとかオシャレとか関係なくさ。
佐伯:ね!紫外線は目にも悪いってよく聞く。
日向:でもサングラスをかける習慣がないから忘れちゃう。
佐伯:あと、メガネしてるとサングラスかけられないしね。UVカットのメガネもあるけど…。
続けて『実は頭皮もめちゃくちゃ焼けてるらしい』という話をしながら、そういえば、目と頭皮の紫外線対策についての話を他人としたのは今週4回目であることに気付いた。この時期のホットトピック。これも晩夏の風物詩と言えるかもしれない。
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佐伯:ちなみに今はどんな季語を探してる?
日向:『裸足』とか、『木の枝払ふ』とか。
佐伯:『木の枝払ふ』って?
日向:木の枝葉を払うこと…ちょっとしたサマーカットのような。
なるほど。軽くなった木の隙間から日差しが差し込む、夏らしい情景が目に浮かぶ。
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しかし、石神井公園の木はかなり生い茂っている。これだけデカい公園だと、夏だからと言っていちいち整えていられないのだろう。
佐伯:あとさ、花がなくない…?
日向:ね。ないね。春はもっと彩り鮮やかだったのに。
ビンゴカードに書いた花を探そうにも、まず緑以外の植物がなかなか見当たらない。ちなみに、晩夏の季語とされる花は、ゼラニウム・ダリア・アベリアなど…。
そもそも石神井公園には生息していないのかもしれないが、それにしたって…!と言いたくなるほど、緑が生い茂っていた。

