九州・沖縄
福岡県民手帳
・990円
・カバーはリバーシブル
・農産物、林産物、海産物をカラーページで紹介
・路線図>福岡県鉄道路図、東京地下鉄、横浜地下鉄、札幌地下鉄、仙台地下鉄
・各市町村のおすすめ情報が短いながらも充実
編集は県の調査統計課だが、日本能率協会が発行している。縦長のスリムな判型となっており、この形は県民手帳としては珍しい。60市町村の担当者が執筆したという市町村のおすすめ情報など、観光情報などもしっかり掲載されている。
さが県民手帳
・700円(ネイビー、アクアブルー、サンライズオレンジ)
・週間カレンダー部分に過去10年分の天気
・週間カレンダー部分に過去の出来事を掲載
・月間カレンダー部分に今月の佐賀のイベント情報
・維新の偉人紹介のイラストがよい
・資料編は別冊タイプ
・カレンダー部は紺色と赤の二色刷り
今年度発行分で終了のさが県民手帳。紺と赤の珍しい二色刷り(資料編は紺一色)でカッコいい。「山下清が有田で焼物を制作(1957.1.14)」「ゴレンジャー放映開始(1975.4.5)」といったシブい情報が満載で、発行終了が惜しい。
熊本県民手帳
・770円(ブラック、イエロー、シルバー)
・週間カレンダー部分に過去5分の天気
・路線図>熊本県内鉄道路線図、大阪地下鉄、福岡地下鉄、東京地下鉄
・熊本民謡ページがある
・巻頭カラーページで県内各地のおすすめ観光地情報
・くまモンのパラパラ漫画つき
・霞が関官庁街(東京)のマップがついている
今や、熊本を象徴するといってもいい人気キャラ、くまモンが人目を引く。巻頭カラーページでの観光案内などしっかり県のPRをしつつ、資料編では霞が関官庁街のマップを載せるなど、中央を見据えた内容がしたたか。
宮崎県民手帳
・1100円
・カバーはリバーシブル
・週間カレンダー部分に過去5年分の天気
・県立の4施設で使える割引サービスあり
・神様の系図あり
・傾いている観光絵地図がよい
編集は県の統計調査課だが、日本能率協会が発行している。統計、名簿、生活の情報が過不足無くまとまっている。神話の故郷だけあり、神様の系図と高千穂に関する情報が詳しく載っており、背筋が伸びる。
鹿児島県民手帳
・660円
・4種類のカバーデザインがリバーシブルで使える
・巻頭カラーページの観光案内が充実している
・巻頭カラーページの鹿児島の農産品の豊かさが眩しい
・県内自治体のゆるキャラ一覧も壮観
・週間カレンダー部分の欄外に日新公いろは歌、鹿児島の豆知識などがある
・路線図>東京地下鉄、大阪地下鉄、福岡地下鉄、鹿児島市電、鹿児島県内JR私鉄路線図、イラスト観光図
・割引・特典パスポートあり
・住所録、時刻表、時候の挨拶などをまとめた「便利ブック」が別冊で付く
四種類のカバーデザインは一般公募で採用されたものがデフォルトでついている。巻頭カラーページの農産品やゆるキャラ一覧など、ビジュアルで訴える資料要素が多く読んで楽しい。「日新公いろは歌」などコクのある欄外情報もよい。これで660円ならかなりお買い得。
沖縄県民手帳
・660円(小型判)(大型判935円)
・小型版は手のひらより小さくてかわいい
・沖縄の伝統的行事の一覧ページ
・路線図>ゆいレール、那覇市周辺バスマップ、(那覇市バス)市外線、高速バス
小型判は本当に小さいが、カレンダー部分のスペースは意外と大きく、メモ程度の日記を書くには十分。基本的に統計資料などがメインだがバス路線図の細かさに圧倒される。路線図だけでなく、運賃や割引きっぷまで懇切丁寧に解説。
全36県民手帳を自腹で買った俺が選ぶ「県民手帳大賞2024」は⋯⋯
というわけで、以上36県すべての県民手帳をレビューしました。長かった⋯⋯。うっかり三日ほど風呂に入るのも忘れて県民手帳と向き合いました。
さて、この中から僕が個人的に気に入った県民手帳を「県民手帳大賞2024」として選びたいと思いますが⋯⋯その手帳は⋯⋯。
「三重県民手帳」です!!
「三重県民手帳」は、かなり前に発行が休止されたものの、なんと復刻されて現在は11周年だそうです。
そのあたりの復刻ストーリーが公式サイトに詳細に書かれており、たいへんおもしろいのですが、それはさておき。三重県民手帳2025年版の特典としてついている「三重弁辞書」のできが非常によいのです。
三重弁辞書の表紙が『舟を編む』オマージュになっているところも面白いです。
手帳を使ってもらうという以上に、楽しんでもらいたいという気持ちがビンビンと伝わる企画だと思いました。
これは便利だなと思える手帳というのは他にいくつかあったのですが、読んで楽しめるページが多い手帳ということで、今回は三重県民手帳を「県民手帳大賞2024」と勝手に認定したいと思います。
選んだからといって特に何もないのですが……、これからも頑張ってください!
以上です!