背景映像について戦略的に考えていた
2018年の記事以降、JOYSOUNDにはカラオケ背景映像についての取材が増えたという。背景映像の注目度を感じたJOYSOUNDでは戦略的に背景映像について検討をしていたとのこと。
金子:
探っていくと、演歌は映像がいっぱいある。ポップスは少ないので同じ映像を見ることがある。実は定番曲に映像があまりない。そのような偏りが分かってきまして、そこに手を打っているのが、ここ5年ぐらいですね。
林:
そもそもの質問なんですが、カラオケの映像ってなんのためにあるのでしょうか?
金子:
我々も何のためにあるんだろうっていうところから考えました。
ミュージシャンがステージで歌うとき、照明、衣装、ステージセットで世界観を作るじゃないですか。カラオケルームの小さいステージで歌うときも何にもない状態ですと、やっぱり没入感がないんです。
林:
確かに何もないと照れます。
金子:
そこをちょっと補佐するのがこの背景景像だったっていうのがなんとなくわかってきたんですね。
林:
聞いてる人も歌ってる人の背中にある映像を見てますね
阿部:
そうですね、昨今だとプロジェクターで2面打ったりとかするんで、映像も歌ってる人向けだけではない。
林:
確かに、新宿に映像もエコーも何もないスナックがあったんですが、聞いてるほうが恥ずかしかった
金子:
そういったところをひとつずつ検証していって、じゃあ僕らが向かうところは何かとか、そういったことも実はこの何年間か考えてました。
撮影はコンテをJOYSOUNDで作ってる
林:
映像を作っているのはカラオケ映像専門のプロダクションですか?
金子:
専門ではないです。何社かございますが、コンテはこちらで作ってます。
林:
え、そうなんですか。丸投げしてない。
金子:
なかなかまるっきりは任せられないので。あと、撮るときに曲を流してますね。
林:
それはどういう曲を?
金子:
あの曲に合わせるっていうコンセプトシート作ってそれを流しながら撮ってます。
曲のこの辺のところで男女入れ替わってとか、そんな感じでやってます。
林:
ミュージックビデオみたいですね。
金子:
カメラとかの技術の人にもそう言われます
とはいえ、カラオケ背景映像は想定した曲がありつつ、そうじゃない曲にもイメージが合えば流れる。ずいぶん難易度が高い映像だと思う。
専用映像を作っている
曲とカラオケ映像の組み合わせは、歌詞などのイメージに合わせて選定されているが、そうではない取り組みもしているという。
金子:
1対1映像というのがあるんです。本人映像がなくてすごく歌われる曲、その上位の曲については毎年何本か専用映像を作ってます。
林:
イメージがぴったりの映像ってことですか? 本人はでないけど。
金子:
歌詞とタイトル、曲調、この辺のキーワードで作ってきます。
金子:
ダイヤル出てきます。
林:
あ、止めた!
歌詞にぴったり合っている映像は気持ちいいので、ぜひカラオケで探してください。
人のガイドボーカルがボーカロイドの真似をしている
林:
いったん映像から離れての質問ですが、最近の楽曲の変化はありますか?
阿部:
ガイドボーカル(お手本のボーカル)は人気のある曲が選ばれることが多いんですけど、いわゆる歌い手系の人の曲が増えました。
林:
めちゃくちゃうまくないすか。歌い手って言われる人たち。
阿部:
そうですね。だから収録も結構大変だったりします。逆にアイドルがちょっと減ってきました。ボカロの曲を人間がガイドボーカルとして歌うっていうケースもあります。
林:
元の曲はボカロなんですよね?
阿部:
はい、でもガイドボーカルとして人が歌ってる、ボカロっぽく歌ってる。
金子:
ボカロを人間に歌っていただくためのお手本なので人間が歌わないといけないんですよね。なかなか厳しいですけどね。
林:
7年で変わりますね、いろんなことが。
金子:
いや、もうすごいですね、世の中の進化が。もうひとつ変わったのは、楽曲が短くなってますよ。
阿部:
そうです。なんだか短い。
金子:
90年代ってイントロがあってAメロ、Bメロ、サビ、みたいな構成だったんですけど、最近短いですよ。イントロはありますけどね、すごく短いんですよね。

